小田実「なんでも見てやろう」
1961年に出版されたベストセラーに青春時代の私も大いに影響を受けた。古本が手に入るので是非、現代の青年にも読んで欲しい。私は小田のモノの見方、考え方は身についてしまったようにも思える。そのいくつかを紹介したい。
『なんとかなるだろう』
『思うに、もしこの私に生活の信条というものがありとすれば、それはこの「まあなんとかなるやろう」であろう。こいつがなかったら、アメリカへ出かけることもなく、そこでノホホンと一年暮らすこともなく、この帰途、日本まであの無鉄砲でユカイでアホらしいコジキ旅行をすることもなかったのにちがいないであろう』
「何とかなるだろう」は小田の真骨頂を表している。一見すると無計画でいいかげんにも思えるが「なんとかなるだろう」の背景には強固な裏付けがあったことは本を読んでいくうちに分かってくる。何の裏付けがない者には気をつけなければならないが、ある程度の裏付けができたら細かいことにとらわれないで行動する勇気が特に若い人には必要だということだと思う。
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