さんぜ通信

合掌の郷・倫勝寺のブログです。行事の案内やお寺の折々の風光をつづっていきます。 

2022弥生つれづれ 御開帳の角塔婆 ※巡礼期間は9月に変更となりました

2022-03-03 18:01:55 | 昌龍寺

※3月6日の札所寺院会議により、今回の御開帳期間は9月に延期となりました。
詳細は後日発表になるということです。

コロナ禍で昨年は中止になってしまった安房国札観音霊場丑年御開帳。
今年は巡礼を開催するとのことで、角塔婆の墨書ため、寺族さんと一緒に鋸南町保田の観音寺に出かけてきました。

先年の台風で甚大な被害に遭った観音寺も、番外ではありますが霊場寺院に名を連ねています。

書き上がった角塔婆。

もとはもっと太くて長かったのかもしれません。
巡礼は丑年と午年に開催されますので、12年の間に2回行われます。
毎回削り直して使っているのでだいぶ細くなってしまいました。
それでもまだ長さは4メートルほど、太さも8寸はあろうかという立派なものです。

今回も、お参りされる方々のお気持ちが観音様に届くようにと気持ちを込めて、一文字ひともじ墨書してきました。

巡礼のひと月間、ご本尊の聖観音様と境内に建てられた角塔婆の間には、五色の縁の糸が張られます。
縁の糸につながれて角塔婆と観音様が一体になるわけです。
ですから、角塔婆を撫でれば観音様のお身体を撫でるのと同じご利益をいただけます。
巡礼に行かれましたら、角塔婆をなでなでしてきてくださいませ。

安房国札観音霊場はこちらから

霊場札所一覧はこちらから

台風で損壊した観音寺縁起も現代文に直しましたので、下に掲げておきます。
新しくなった縁起のパネルは観音寺正面右に掲示してあります。
ご覧いただいてお解りになるかもしれませんが、里見八犬伝の里見義実公が開基です。
ふふふ、私と同じ名前 (;^ω^)

縁 起 安房國保田観音寺由来記
一、寺 号 福聚山観音寺
一、本 尊 聖観世音菩薩立像 壹尺七寸(伝弘法大師御作)
一、開 創 文明三年(1471)六月十七日
一、開 基 里見義実公

のちに安房國太守となった里見義実公は文安二年(1445)、南房総市白浜に上陸し、安房國を巡回しました。
その際、鋸山の霊妙さに心打たれ、麓に寺院を建立したいと発願されました。
文明三年(1471)、義実公は真言宗観音寺を建立し、本尊として新田義貞公より拝領した聖観世音菩薩を安置し祈願所とされました。
この観音菩薩像は弘法大師御作と伝えられ、諸願成就のご利益、霊験あらたかなることから多くの信仰を集めました。
義実公が安房國平定の合戦に向かう時
「私が勝利を収めることができれば、永く観音様をお守りいたします」と祈願されました。
その願いが通じ合戦に勝利した後は、誓いを守り永く守護本尊として信仰され、併せて寺領として五石の朱印を奉納されました。

観音寺はその歴史の中で幾度か再建されており、特に安永五年(1776)に建立された伽藍は壮大なものだと伝えられています。
廃仏毀釈の影響もあって明治維新後に荒廃しましたが、大正十年(1921)本堂外廻りを改修、境内を公園に整備して開放し、
翌大正十一年六月十七日盛大な祭典を行ったという記録があります。
昭和二十年(1945)五月には第二次大戦の激化に伴い、萱葺きの大伽藍であった本堂から隣接する保田町役場への類焼を防ぐため解体を余儀なくされましたが、
同三十年(1955)九月には曹洞宗昌龍寺境外仏堂として、旧本堂の古材を活かし規模を縮小して新築再建されました。

この本堂は令和元年(2019)秋の台風十五号、十九号により壊滅的な被害を受けましたが、
地元信徒の献身的な努力により翌令和二年(2020)十一月復興再建を遂げることができ、現在に至っております。

保田の観音さまは皆さま方の信仰の真心を一身にお受け下さり、今も私たちをお護りくださっております。

・・・・・・・・

ということで、観音寺役員さんや寺族さんにお手伝いいただいたおかげで、昼前に墨書終了。

無事に書けてひと安心。

お昼ごはんは、観音寺のすぐ近くにある保田小学校のゴンゾさんでピザを食べてきました。
このところピザにハマっている住職であります。
すぐ近くの川上町のヴィヴァーチェさんの薄焼きピザも美味しいし、
南本宿に最近できたヘクトパスカルさん(職人さんはナポリで修行してきたとのこと)のピザも、生地がしっかりしていてめちゃ美味しい。

で、保田に来たら保田小の薪窯で焼くゴンゾさんですねえ(本店は富津市の金谷にあります)。

保田小は廃校になった保田小学校を道の駅に仕立て直した、漁協直営のばんやとならぶ鋸南町が誇る施設です。

寺族さんはゴンゾ初体験。
Sサイズの鯵のピザと蛸のピザをシェアして食べることにしました。

下は蛸のピザ。蛸ゴロゴロ入っているので、ううううまい。
アンチョビソースの隠し味(たぶん)が絶妙です。

で、鰺のピザ。
トマトと鯵って、あうあうのですね(^^♪

地元野菜のサラダも美味しいのです。

ワインとかもあるので、ドライバー以外の呑める人には幸せなお店です。

で、締めは同じ校舎にある「カフェ金次郎」のソフトクリーム。

いやあ、満足(^^♪ 2人して幸せな気分になりました。

いっぱいになったお腹をかかえて保田小体育館でお買い物の後は、源頼朝が伊豆から逃げて保田に上陸したと言われる竜島海岸へ寄り道。

お仕事がらみですが、いい感じの一日を過ごさせていただきました。

鋸南町は首都圏から一時間ちょっとで来れる、信仰と歴史と若い感性が入りまじった素敵なまちです。

安房の巡礼期間は3月25日から一か月間です。
是非観音寺へお参りください。

今日はここまで。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。