住職が護持に関わっている千葉県鋸南町保田の観音寺。兼務している昌龍寺のすぐ近くにある、集落の方々が大事に守っている小さなお堂です。
昨年の台風15号、19号で甚大な被害を受け、この1月から本格的に修理改修工事を行ってきました。
役員さんもそれぞれのご自宅が被災され、お寺の復興は困難かと思っていましたが、おかげさまで工事は5月に終了し、
11月17日、お十夜法要に合わせて復興落慶法要が行われました。
ふたつの台風による台風被害は甚大で、鋸南町は町のほとんどの家が被災しています。
被災直後に見舞いに行った時は、東日本大震災の状景が脳裏に浮かんだほどです。
まだ修繕がままならないお宅も多い中、昌龍寺を建ててくれた函館の小倉工務店さん、原田組さんが昌龍寺に泊りこんで仕事をして下さいました。
おかげで、町内では観音寺が最も早く完工した建物の一つになりました。
大工さん方ももちろんですが、一番の功労者は役員の皆さん。
自宅のことよりとにかくお寺を、と役員のみなさんが獅子奮迅の大活躍。
面目一新、これで来年の御開帳も安心して行うことができます。
コロナウイルスの不安のなか、何度も函館を往復してくださった大工さんや、
面倒を見てくださった役員さん、関係者の皆さん、本当にお疲れさまでした。
今回の十夜法要は落慶式という事で、大般若理趣分転読の法要を行いました。
法要後には、役員さんのこの一年間のご尽力を讃え、感謝状を贈呈しました。
ちょっと密になってますが、なんとなく皆さんうれしそう。
観音寺の御本尊さまは、やはり聖観世音菩薩さま。
普段は閉扉されており、十夜法要と御開帳の時だけ開扉されます。
観音寺境内には関東大震災の記念碑が建っています。やはり多くの被害があったのでしょうね。
車で2分ほどの昌龍寺は、平日の日中という事もあってお参りする方も無く、静かな佇まいの中にあります。
聞こえるのは花を訪れる蜂の羽音と、私の足音だけです。
伊豆半島に沈む夕陽が東京湾を茜色にそめる様子は、絶品です。
・・・・・・・・
鳳倫閣前の滝の上にあるカエデは、なかなか紅葉しません。
まだまだ青紅葉。
お手洗いのところの紅いカエデとの差がすごいのです。
今日はここまで。