移植ー３４

夫のあまりにも楽天的で

能天気な性格が

かずの心を和らげリラックス

させたのだろう。

夫がいることでそれまでの

はりつめた空気は一転し

家族団らんのポカポカと

温かい空気に変わった。

高くなった太陽の日差しが

家族を包み込むように照らしていた。

　平成17年3月5日（土）

　当時の日記より

　かずは順調だった

　GOT　　111　

　GPT　　180

　ビリルビン　6.3

この調子でいけば、かずは思いのほか

早く回復できるかもしれない

と私は思っていた。

突然の展開

教場0というドラマを見て

ラストが衝撃的過ぎて

映像が今も頭に浮かんできます

そういえば花に水をあげるのが好き

とか言ってたのでたいていの人は

この流れを予想してたのかもしれません

ティーバーで今見たところなので

寝る前にはちょっと気分を

変えようと思います

移植ー３３

ところが平成16年12月24日の検診で

突然ビリルビンの値が8を示し

今回の移植手術にいたった。

手術直前は点滴治療の効果もあってか

2.6だったが

手術後は9.9に逆戻り。

しかし移植した肝臓が機能し始めると

徐々に下がり始め

3月4日の検査では7.1になっていた。

そして黄疸はそのまま消えて

いくものと思われた。

お昼になり、義母に変わって

夫のHが私たちに付き添うことになった。

かずの表情はみるみる明るくなり

口数も増えていった。

母の日

母の日ということで

実家のおばあちゃんにプレゼントを届けました

娘の私や孫にお金を搾り取られて

質素なくらしをしているおばあちゃん

悪いなと思いながらつい頼ってしまいます

いつか恩返しができればいいのだけれど・・・

私は娘から先月誕生日と母の日をかねて

プレゼントをもらいました

とてもうれしくて気に入ってるのだけど

一番のプレゼントはやはり娘が

幸せになってくれることかな・・と思います

移植ー３２

結局、義母はかずと打ち解けることが

ないまま病院を去り

それと入れ替わりで夫が

付添いをすることになった。

　当時の日記より

　　かずの調子は上々だった。
　
　　熱　36.9度

　　GOT　149

　　GPT　205

　　ビリルビン　7.1

思えば生後一か月、胆道閉鎖症と

わかったときのビリルビンの値が13くらい。

その後、手術によって値は

5まで下がり退院。

自宅療養をしながらその値はさらに下がり

ついには0から3の間を維持するまでになった。

その後も入退院を繰り返したが

ビリルビンに大きな変化はなく

14歳まで成長してくれた。