2013年4月20日(土)
結婚式、授業参観、広報委員となかなか盛りだくさんな1日。
5時過ぎに、広報誌の打ち合わせが終わり、本日最後のしめの千葉支部交流会お酒の部へ。
昼間の支部発表会は、まいあさんにお任せし、交代で夜の部にのみ参加してきました。
6月にI支部代表のまいあさんが、転勤で離れることになり、変わって代表を引き継ぐことに
なりました。
まだまだ勉強不足の私にさて務まるか、非常に不安ですが、私自身の勉強と思いお引き受け
することにしました。
隣の席のS澤さん、K沢さん、k谷さんが、やさしい言葉をかけてくださり、ありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
I川先生がおっしゃっていたことが印象てきでした。
この本だいすきの会を支えているのは、ひとつひとつの支部の地味な活動。
お互いに支えあっていくことが大切。
また次に続く人を育てていくこと
「おぼろ月夜」久々に歌いました。(菜の花畑に入日薄れ~)
これが千葉この本の歌になりそうです。
夏の集会8/2は京都です。講演会は、あさのあつこさんだそうで、
「バッテリー」を読んでファンになった方なので、ききにいきたいなぁ。
K谷さんに「The MANZAI 」という作品がおもしろいよとすすめられたので
ぜひ読んでみよう。中学生、男の子、友情 がキーワード。
みなさん、今後ともどうぞよろしくお願いします。
【おまけ】
あさのあつこさんの作品、男の子の心情を描くのが素晴らしい。
「バッテリー」「ラストイニング」は、本気でおもしろかった。
「バッテリー」Ⅰ~Ⅵあさのあつこ
「ラストイニング」あさのあつこ
「The MANZAI 」1~6 あさのあつこ
宿題ひきうけ株式会社」古田足日
社員はすべて子供、秘密厳守。面倒な調べ学習の宿題が出ても、おまかせあれ。
おもしろい題名の本でしょう。
「おしいれのぼうけん」「ロボット・カミイ」「大きい1年生と小さな2年生」などで
知られる古田足日さんの作品。高学年を主人公とした物語です。
keitaにどうかなとまずは私が読んでみました。
舞台は、日本の1960年代。高度経済成長と受験戦争が進行する頃。
第1章では、5年生のヨシヒロ、アキコ、ミツエ、サブローが、宿題を効率的に肩代わりして
お金を稼ぐ「宿題ひきうけ株式会社」を設立するも、クラス内でおこった騒動がきっかけで
会社の存在を担任教師に知られ、解散します。
ここで題名の「宿題ひきうけ株式会社」のお話しは終わります。
第2、3章では、別の事件がおこり、深い内容へと入っていきます。
第2章 6年生になった子どもたち。
新担任の三宮先生が語った「花忍者」という物語をきっかけに、
現代の宿題や入学試験の持つ「やばん」さ=「人間を大切にしない」ありように
子どもたち自身が気づき、未来の社会がどうあるべきか考え始めるのです。
「まっていても未来はこない。ほうっておけば、くるのは今のつづきだけだよ」
-そうか。まっていても未来はこない。未来はつくるものなのか。
第3章 新聞部員として大活躍。「ひとりの成績がよくなれば、ひとりの成績が悪くなる」
競争させる学校教育のあり方が、人間を選抜し、振り落としていくピラミッド型の社会に
つながっていることに気づいたり、いじめについて考えていきます。
子どもたちは日本国憲法の勉強会を始め、「試験・宿題なくそう組合」を立ち上げ
活動しはじめるのです。
進め!ぼくらの海賊旗。
大人にも考えさせられるテーマで、ストーリー展開のおもしろさもあり、
私は夢中で読みました。
keitaには、まだ難しいかもなと思いながら手渡すも、
思ったとおりずいぶん長い間、リビングのテーブルにおきっぱなしでした。
何度か図書館に延長をかけて、そろそろ返却せねばと諦めかけた頃、
読み出しました。そこからは早かった。
おもしろい!と興奮して私に感想を話してくれました。
おおっ!この内容を考えることができるようになったかと、成長を感じました。
うれしかったな。
この本は、購入して本棚においておこう!
2013年2月2日(土)
「絵本のちから パパも楽しむ絵本フォーラム」
長谷川義史さん絵本ライブ、パパ向け絵本フォーラム、
工作や絵本のワークショップ
詳細:http://kodomobst.sakura.ne.jp/index.php?QBlog-20130202-1
長谷川義史さんをご存知でしょうか。
ユーモアたっぷりの絵でおなじみの作家さんです。
絵本ライブなるもの、ぜひ聞いてみたいと思い、さっちゃんとshinpeiを
誘っていってきました。(残念、keitaは、ホワイトスクール)
いやぁ、楽しかった!
絵本の読み語り、ライブ紙芝居、ウクレレで歌まで歌ってくれて
1時間半、飽きることがありませんでした。
ご本人も絵本読むだけでは子どもは30分が限度だとおっしゃってました。
「どうして歌うんですか?」と子どもによく聞かれますが、
「あんたたちがちゃんときいてくれたらこんなことしないわー」と。
ご自身の作品をたくさん読んでくださって、また大阪弁とリズムが絶妙。
笑った笑った!こんなにおもしろい作品だったのね!というのも
たくさんありました。
切ない作品もあります。
それはまた、胸がきゅんとなって、でも最後には元気になるような作品でした。
読んでくださったのは、
「串かつやよしこさん」
「おたんじょう月おめでとう2月生まれ ふくはうち」
「大阪うまいもんのうた」
「まわるおすし」
「おかあちゃんがつくったる」
子どもたちは前に座って、かぶりつき。
中でも、唸ってしまったのが、ライブ紙芝居です。
真っ白な模造紙に、墨と筆。
会話をしながらサラサラと絵ができあがり、これまたおもしろい。
「いいからいいから」を実演してくれました。
あまりにサラサラ描かれるもんだから、自分にも出来そうだと
錯覚してしまうくらい!
子どもの頃の肉屋のチーズのお話もすっごくおもしろかった!
「大阪うまいもんのうた」をみんなで一緒にうたいました。
そのあと、千葉の歌をつくりましょうと、会場のみなさんと
千葉のうまいもんを出していきます。
子供達もはりきって、色々だしてきますが、そのやりとりもまた
楽しくて、笑った笑った。
ちなみに千葉のうまいもんのうたは
♪ちばには、うまいもんが いっぱいあるんだよー
らっかせい なし ちょうしまる のり
やまざきパン びわ わんこそば なにいってんの!
さいごのわんこそば (ボケですね)
なにいってんの!
でつっこんでおしまい。
これをみんなで作って大笑いでした。
私も絵がうまかったらやるんだけど。
えかきうたですら、満足に描けないからなぁ。
1時間半、たっぷりと楽しい時間を過ごしました。
長谷川さん、おもしろい!!
お父さんを早くになくしたこと、家族のこと、さらりと
飾りなく話す様子は、とても自然体でした
これから出る作品が益々楽しみです!
第2部は、フォーラム 絵本の楽しさ満開!パパ向けの絵本紹介など
パネリストは、パパ's絵本プロジェクト 田中尚人さんと
この本大好きの会 作田みや子さんでした。
パパ読みにはパパ読みのすばらしさがあると
たくさんの素敵な体験を話してくださいました。
読み語りもまた男性の声だと楽しい!
「しろくまのパンツ」
「うんちっち」
作田さんは、模造紙えこんな素敵なのを作ってくださいました。
「うたのえほん」つちあよしふみ グランまま社
さいごにひとこと(以下はshinpeiがメモをとってくれたので?部分もあり)
たぶん奥様がだんなに対してかける作戦のことだったと思うのだけど、忘れちゃいました。
1)自分の世界を邪魔しない
2)作戦はいっぱいある
3)ひどくまずい飯をくわす そのあと、おいしいものを作ってあげる。
おいしいというのを感じさせる。
パパもshinpeiも楽しんでいたようです。
楽しい1日をありがとうございました。
【おまけ】shinpei画伯、長谷川さんに触発されて絵を描く
2013年2月16日(土)房州鴨川セミナー@青年の家
申込の締切の日まで悩んでいた房総鴨川セミナー。(あまんきみこさんの講演)
遠いこと、1日家を空けちゃうことなどに躊躇していましたが
さっちゃんもいっていいよといってくれたので、悩むときは
やってみる方をとりましょうと、まいあさんと一緒に行くことにしました。
当日の飛び入りでドッグブリーダーさんも一緒に3人で朝6時の電車に
のってはるばる安房鴨川へ。
千葉から高速バスカピーナ号です。成田支部のお二人と合流して遠足みたいに楽しく
ワイワイと向かったのです。(ふふふっ、駅弁もちゃんと買ったんだよ。)
バスを降りタクシーで向かいます。海がみえるー!
青い海です。潮風と海と青い空。最高のロケーション!
青い空と海がとってもまぶしかった!
もちろん会の内容も充実してすばらしいものでした。
印象深かったことをかいつまんでご紹介。
小泉るみ子さん
自身の土台である故郷の北海道のこと、兄の後藤竜二さんのこと、作品への思いを
たくさん語ってくださいました。
ラッキーなデビュー。描き続けたいのは故郷のこと。自分の土台。
生きていく力にあふれていた時代、生きる手触り感。
貧しいなりに子どもを一丁前に扱った。
そしてもっとゆったりしていて のんびり大らかだった。
「天気がよいから裏山で弁当食べよう!」
これをきいて、そんな感覚が今の子ども達、私たちにあるだろうか。
大切なものを失っているのではないかと考えてしまいます。
子どもの生きるエネルギーを邪魔しないで、いじくりまわさないで。
子どもが曲がって育つのは、大人社会の責任なのではないでしょうか。
どの子も豊かに元気に育ってほしいと心から願います。としめくくられました。
お話しにでてきた作品
「私の好きな場所」(四季の絵本)
「ふぶきのあとに」(四季の絵本)
「ねたふり」読み語りしてくださいました。
「バスをおりたら」作文コンクール課題図書
「チョコレートと青い空」作:堀米 薫 絵:小泉 るみ子 昨年夏の課題図書
※読んでみました。知ることの大切さがわかります。とてもよかった。
「おにいちゃん」作:後藤竜二
「しっぱいにかんぱい」「0てんにかんぱい」かんぱいシリーズ 作:宮川ひろ
午後
教室からの報告 と題して
T小学校S先生からの実践報告は、現場からだけあって、とても臨場感のある
発表でした。
今の子ども達は現実と向き合う中で心を通わせる機会が少ないのではと感じたことを
発端にしてリアリズム作品をクラスで読んで感じたことを話し合いまとめていったそうです。
選んだ本は
「ゆっくり大きくなればいい」最上一平 絵:武田美穂
この中の「おはようばあさん」を24人で読んだ。
ぬくい山の声にはどんな意味があるのか?
ケンの気持ちととてもかんけいしていることなど、いろんなことを話しあえた。
この本の題名「ゆっくり大きくなればいい」と心から思う。
あっという間に過ぎていく毎日だからこそ ゆっくり大切に過ごす時間が必要なのでは。
本離れが叫ばれる中、子どもにはたくさんの読書体験をしてほしいです。
あまんきみこさんは、原政子さんとの対談形式で。
「作品への思いとその周辺を語る」
あまんさんのかたり口調がとても柔らかくて、作品に対する真摯で丁寧な気持ちが
伝わってくるお話しでした。
小泉さんのお話にもありましたが、子ども時代に体験したこと、感じたことが土台に
なっていろんな作品に影響を与えていることをおっしゃっていました。
「車の色は空の色」のそらの色だったり、
「おにたのぼうし」のおにたの行く末だったり、「きつねのおきゃくさま」の
むすびの「とっぴんぱらりーのぷー」であったりするのです。
あまんさん、とても繊細な感受性をお持ちです。子ども時代、病弱であったことにも
起因しているのかもしれません。
また、自分の作った作品といえど、手をはなれたら作品は
読む人の人生で読むものなので、どんなふうに読んでもらってもよい。
白黒決着つけてほしいと教育者の方はおっしゃるけれど私の出した答えが
正解ではないのです。それぞれの人生で判断してもらいたいのです。
山を登るのにいろんな道があるようにどっちから昇っても頂点にはいけるからです。
「きつねのおきゃくさま」ができあがるまでのエピソードはとても素敵でした。
何年も書いたり消したりを繰り返し、ある時「むかしむかしあったとさ」と言葉が
出た途端、パズルがうまるようにひとつになったのだそうです。
作品ができないのは、身から離れていかないことでできていないことです。
一連の流れができた瞬間につながるもの。
書けども書けども書けなくてそれでも書いたり消したりを続けています。
こんな素敵な話をきいた後、「きつねのおきゃくさま」をあまんさんが
読み語りしてくださいました。とても心に響きました。
40までは、つらいこと、かなしいことを流して前に進んでいく道のりが
40を過ぎて、全てを抱えて重ねていく年輪ではないかと自分の中に感じた。
幼年、子ども時代にことばにならなかった思いがまだまだ芯にあるから
ことばに書いていきたいと思うのです。
最後に「ちいちゃんのかげおくり」について
こどもの頃遊んだかげおくり(残像)お友達にきいても覚えてないと
いわれたけれど、子どものころからのろまな私は、
私の影だけ遅れちゃいけないと不安な気持ちを抱えていたから
覚えていたんでしょうね。
「かげおくり」ということばがよってきたのです。
そして「ちいちゃんのかげおくり」を読み語ってくださいました。
涙なしにはきかれません。
お話しにでてきた作品
「車の色は空の色」白いぼうし
「くましんし」
「まりーちゃんとひつじ」訳:与田準一郎
「おにたのぼうし」作:あまんきみこ 絵:岩崎ちひろ
「きつねのおきゃくさま」作:あまん きみこ 絵:二俣 英五郎
「ちいちゃんのかげおくり」
帰りは日が暮れかけた海を見ながら、現地であったTさんと
小4の息子さんT君と駅までご一緒しました。
お土産を購入し、高速バスにのって帰りました。
とても豊かで暖かな一日でした。
事務局の皆様に心より感謝を申しあげます。
ありがとうございました。
最後の最後でバスに水筒を忘れちゃって、着払いで届けてもらいました。トホホ。
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【記録】以下は私の記録(ぐしゃぐしゃに書いたメモです)
I川先生の開会のご挨拶で開始。
あまんきみこさんの「おにたのぼうし」小泉るみこさんの「ねたふり」
などの作品を通して、自分にも こういうことがあったな
という経験にふれさせてあげたい。
そして大人の世界でも起こることをに気付いていくのでしょう。
作家の人柄にふれ、思いをきくことで作品の理解を深めることが
できるということばに、その通りだなと思う。
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小松崎先生
子ども達を前に集めて、絵本の読み語りと語り。
鴨川の駅をおりたら雀がいたんですね。すずめって何を食べるか
しってる?で始まり「すずめとつばめ」「とりのみじい」の語り
絵本は「さんびきのやぎのがらがらどん」
「本を読むよー」ではなく、ちょっとお話ししようか、
「カラスはカーカー」ってなくんでしょ。
でもぼくんちのカラスは「アーアー」どっちがちかい?
じゃ、にわとりのおんどりは?めんどりは?
そんな話をして「コッケモーモー」を読んだんです。
「こすずめのぼうけん」
「おまたせクッキー」ネコの絵に注目
母からたくさんきいたお話し。柿木にはひとつめこぞうが…
まずは楽しい本でお話しっておもしろいな、楽しいなと
思わせてあげましょう。
39年間教師をしてたくさんの教え子がクラス会をやってくれるんです。
初めてうけもった1年生のクラス。しげるちゃんは、お荷物さんか。
しげるを真ん中にしたクラス作り。
「ないたあかおに」の思い出
しげるは店をもった。「一心」とつけた。
あかおにとあおおには心がひとつだったんだよねと
あのときの「ないたあかおに」からつけたんだ。
おつりを間違えないように足し算と引き算を一生懸命がんばったんだ。
人間の生き方を教えてくれる作品
「100万回いきたねこ」5年生になると読んだ本
愛の強さ、美しさにであわせる。
社会・世界を知る
「ぼくがラーメンたべてるとき」
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小泉るみこ先生
「故郷の風にふかれて~私の絵本修行」
小泉さんは、62才とはとても思えない若さの女性でした。
後藤竜二さんを兄に持ち、5人兄妹の末っ子として北海道で育ったそうです。
学生運動の真っ最中、ロシア文学を専攻するも、授業もままならず
手に職もないまま卒業。さてなにをやって生きようか。
絵が好きだったこともあり、こうなったからには好きなことで
やろうと絵の勉強をはじめた。
30才になるころ、竜二兄が、描いてみないか?と挿絵の仕事を依頼された。
「じてんしゃデンちゃん」「どろんこクラブのゆうれいちゃん」
このことがきっかけでこの道に進んでいったのです。とても幸運だった。
子育て中の合間に寝かした後に仕事をした。
絵本を描かないかとポプラ社の社長から。
50才になる節目に式の絵本を描いた。
美唄の農家の話し「わたしのすきな場所」
2年で4冊。「ふぶきのあとに」
「ねたふり」の読み語り 蚊帳、納屋 自分の実体験
納屋は自分の最高の場所、このことを描きたかった。
兄竜二のこと。亡くなって3年。兄の作品を愛してくださったことに感謝。
竜二とは、年が離れていまして、私の小さい頃は、思春期だったので
不機嫌だったけれど根はやさしいお兄ちゃんでした。
農家の過酷な仕事をがんばっていた。機嫌の良いときは、馬の草にのせてもらい
一緒に帰ったこともあります。
母が47才で亡くなると、札幌に引き上げ
15才まで暮らした故郷での様々なできごと(よいことも悪いことも)
自分の土台になっていること。かいてみたいのはその頃のこと。
「バスをおりたら」迷子のお話し。作文コンクール課題図書
1時間弱の道のりを毎日通った。1クラス50名で1学年12クラス600名の学校。
親がいろんな職種の子ども達。生きる手触り感を学んだ。
「チョコレートと青い空」について
すばらしい本です。ガーナは児童労働でささえられている。
カカオ生産の地であるのに、働いている子ども達は、ほとんどが
チョコレートを食べたことがないのです。
農業風景が出てくる挿絵は、臨場感があって百姓をやっている人が
描いたのではないかと思われて体験していてよかった。
現代はバーチャルなものであふれている。生きている手触り感が
薄れているのではないかと危惧しています。
生きていく力にあふれていた時代、貧しいなりに子どもは一丁前に
扱ってくれた。そしてもっとゆったりしてのんびりして大らかだった。
天気がよいから裏山で弁当食べよう。
孫ができ、感じること。
無垢に生まれ、10~15念たって曲がって育つのは大人社会の責任なのでは
ないかと思う。
子どもの生きるエネルギーを邪魔しない、いじくりまわさないことも
大事なのではないか。どの子も豊かに元気に育ってほしいと心から願う。
兄のこと
人生の節目節目で世話になった。大学上京の時、仕事を始めたとき。
兄と仕事をしたのは、最初の2冊と「おにいちゃん」
ほめてくれたことのない兄だったけど、「四季の絵本」
「バスをおりたら」「おにいちゃん」を褒めてくれた。
やさしくなったと思ったら死んでしまった。
つっぱってたほうがよかったよ。
3月に兄の幼年童話集5巻出版予定。
初期の頃のものなど、突っ込みどころもたくさんあります。
宮川ひろさんのこと
90才を過ぎているのに、次々とかんぱいシリーズ刊行。
ネガティブなことはとても大事なんです。
「しっぱいにかんぱい」ずるやすみ、うそつき、0てん、わすれんぼ
「またできちゃったのよ、描いてくれる?」と宮川先生
あまんきみこさん 対談形式でお話しがすすんでいきました。
ー小さい頃はどんなお子さんでしたか
旧満州生まれ
日なたとひかげあったこの国でのことは自分のなかで折り合いが
ついていないのです。
ひとりっこがめずらしい時代。体が弱く病気ばかり。
親は大事に育ててくれた。のろい、おそい、のそのそしている子。
祖父母、叔母2人、7人家族で子どもはひとり。甘やかされて
育った。お友達の家ですきやきごちそうになり、あっというまに
肉がなくなるのに驚いた。
運動はビリ。本はたくさん読みました。蓄音機でお話しをきいたりもしました。
病弱で寝ていることが多かった。
布団をしいた場所から窓がみえ、そこには空の絵本があったのですね。
「車の色は空の色」の車の色は最初は黒の設定だったのですが、隙間感
がとれなかった。変えたい思いがありました。
子どものときみていた空が心に残っていたからでしょう。
その思いがでたのでしょう。空色になったのです。
子どもの時に読んだ本、幼年のときほど情感、情緒の世界をもらって
いました。年を重ねていくと他のしくみをもらいながら昔もらった世界に
たされていく感じです。
月夜を歩いているといつも海の底をあるいた気がしていました。
どうしてだろうと考えていると小3、4で読んだ宮沢賢治の
世界にいきつきました。海の流れの世界が多いのです。
でももっと前から感じているような気もしていました。
ある日、キンダーブックの中に忘れられない絵本があったことを
思い出した。絵だけを覚えていたのです。
出版社の人が写真を送ってくれました。
囲炉裏のそばに乳母車、お月様、空の世界へいく絵です。
村は海の底のようでした。幼年で海の底の感覚を絵からもらったのです。
月夜に松井さんがいつのまにか海の底を走っているお話しを無意識に
作っていたのです。
-松井ごろうさんについてエピソードは
「くましんし」でタクシー運転手として登場しました。
開拓によって追われる熊たちを書きたかったんです。松井さんを書こうとは
思わなかったんですね。
-作家になるきっかけは
女学校4年(高2)大連から引き上げ母は入院しガンとわかりました。
早く結婚してほしいという母の願いをきいて19才で婚約。
母は43才で亡くなりました。
結婚し子どもも2人できて(お姉ちゃん、弟)男の子が幼稚園のとき
勉強の続きをしたいと思い受験勉強を始めました。
人間、一生懸命なにかを思っているといろんな扉がみえてくるんですね。
新聞に通信教育の広告をみつけました。日本女子大家政学部児童文学を
学び始めました。学びたくてしかたなかった頃です。
レポートも提出しました。
その頃、本を買うのは高かったので、子供達にはお話しをつくって
読んでやったりしていました。それをレポートにして提出したら
教授が与田準一先生のところへ持っていきなさいと紹介状を
もらい何度か通うことに。「くましんし」ができたとき初めて読んで
もらいたいと思った。
-ロングセラーみんなに愛されている「おにたのぼうし」の
いきさつをお話しください
いきさつは、子どものころ、節分で追い出された鬼はどこにいくのかと疑問だった。
海岸で泣いて海にとけてオニオコゼになるという話しもきいた。
かわいそうな気がした。
大人になって人間の中の「鬼」の存在をしった。人それぞれもっているもの。
昔話に出てくる鬼、子どものころはオニはオニに生まれたかったのだろうか?
生まれたくないのに生まれてしまってこまるな、生きるのを
選べないのではないかな。かなしいと思った。
捨て猫や、つかまった蝶々をかわいそうだと感じた。
「選ぶことのできない命だからひとりひとり生きていることが
すばらしい」というところまでいかなかった子ども時代。
節分のオニは、怖いオニではなかった。
おにたはどこにいったのかという質問が多くきた。
出て行ったのか、豆になったのか。
作品はその人の人生で読むものだと思うのです。
それぞれの人生で判断してもらいたい。
どんなふうに読んでもらってもよい。
私の答えは正解ではありません。
教育者は、白黒決着をつけてほしいと思うけれど
同じように「白いぼうし」についても手紙がきた。
白いちょうは、女の子だとおもうけれど、先生は幻想だという。
返事をください。というお手紙。
先生にとってとあなたにとっては違ってよい。
山の頂上には、どちらから上っても頂点にいきつけるでしょう。
―「きつねのおきゃくさま」について
大人も好きな作品のできたいきさつを教えてください。
何年も書いたり消したり、全部だめにしたり。
ラブレターを書いている気がしました。
好きな人に100通かいてもきらわれることがないでしょう。
どんなに書いても書けなかったのですが、
ある日「むかしむかしあったとさ」ということばがでてきました。
すると今までの書いたり消したりがパズルがうまるように、ひとつになりました。
はらぺこキツネが歩いていたとさ
「とっぴんぱらりのぷー」が出た時は、いったいこれはなんだ?と
反対に調べました。
この しまいことば は、私が生きてきた道でもらったものです。
それが文字になりました。
作品ができないのは、身から離れていかないことで
できていないのです。
一連の流れができた瞬間につながるものだとわかりました。
この作品の中で、後から書き足した部分があるそうです。
リズムをくずしたくないため、短い言葉で表していた中で、
受け手に誤解を生んでしまったシーンがありました。
ある日、くろくも山のおおかみが下りてきたとさ。
「こりゃ、うまそうなにおいだねえ。
ふんふん、ひよこに、あひるに、うさぎだな。」
「いや、まだいるぞ。きつねがいるぞ。」
言うなり、きつねはとび出した。
きつねの体に、ゆう気がりんりんとわいた。
おお、たたかったとも、たたかったとも。
じつに、じつに、いさましかったぜ。
そして、おおかみは、とうとうにげていったとさ
”言うなり、きつねはとび出した”の文は、後からつけたしたそうです。
どこかの学校の劇で、「いや、まだいるぞ。きつねがいるぞ。」といったのが
おおかみの台詞として表現されていたのをみたからです。
これは受け手判断にゆだねた問題ではなく、私の書き方が間違ったと
反省したそうです。
そして”言うなりきつねはとび出した”を付け加えた
いきさつを話してくださいました。
ここは、きつねが自ら名乗り出なければ、力が湧かない
大事なシーンであることがよくわかりました。
「きつねのおきゃくさま」をあまんさんが読み語ってくださいました。
ゆっくりと素敵なリズムで、きつねのやさしい心が心にしみてきました。
―どんな作品にとりくんでいますか
今、スランプなんです。書きたいものはたくさんあるのですけどね。
今の住まいは、竹林がたくさんあり、風も光も独特な風景です。(長岡郷)
こんな世界も書きたい。
また、旧満州で生まれ、中国の人を日陰に追いやって日なたにいた
私たち日本人を負い目に思っている。そのことも深く探っていつか
書きたいと思っています。
スランプは、書けども書けども書けなくて、それでも毎日
書いたり消したりを続けています。
40才くらいまで前に前にと歩んでいた道のり。
つらいこと、かなしいことを流していった道のり。
40才になって前にむかって歩いているのではなく、
木の年輪のようなものを自分の中に感じたそうです。
芯の部分は、幼年時代、子どもの頃に感じたことで
忘れたい、捨てたい、もらいたいと思ったことを重ねながら
人生を抱えながら持っています。
私には、ことばにならなかったものがまだ芯にあるから
この先も、言葉に書いていきたいと思うのです。
-「ちいちゃんのかげおくり」のこと
子どもの頃、かげおくりをして遊んだ。
大人になって残像が映し出される現象だとわかった。
お友達にきいても、その遊びを覚えていない子がほとんどだけど
私は、のろまでみんなに迷惑かけちゃいけないと不安の思いが
あったから覚えていたのでしょう。
「かげおくり」という言葉がよってきたのです。
最後に「ちいちゃんのかげおくり」をあまんさん自身で
読み語ってくださいました。
なんと静かで、深く心に残る読み語りだったことでしょう。
涙がとまりませんでした。
とても豊かで暖かい時間でした。
あまんきみこさん、ありがとうございました。
2013年3月2日(土)プラタナス読書会納会@わん pm3:00~
本日納会の司会&幹事さんは、バナナさんときゅうりさん
衝撃的なオープニングではじまったプラタナス読書会の納会。
6年生のママさん達を送る会でもあります。
芸達者なみなさん。子どもたちへの朝読み以外にも、たくさんの芸をもっていて
小学校の朝読み隊だけにしておくのはもったいない人材の宝庫です。
絵本を通じてこんなに楽しい仲間をもつことができてとても幸せなことです。
やってと頼めば、即興で台詞を読みます。
これは、去年の公民館祭りでの演目『でいだらぼう』のワンシーン
「あらしのよるに」のメイとガブは、夏休みの図書館開放日の演目。
本日、最高だったのが、代表K平さんのモノマネ。
ずっとためこんでいたネタ、一挙披露です
もうね、大爆笑!おなかが痛くなった~
ブラボー、K平さんです。
私は、えかきうたを披露。くまもん、バリーさん、てるこちゃん、まるまるちゃんのぶたなど。
酔っぱらってるから、ぐしゃぐしゃでしたけどね
K平さん作の「やさしいこころ」ボードをもって、ひとりひとりふりかえり。
私自身のふりかえりは、えかきうたで下手くそな絵をかいて、みんなを混乱させない。
いつもいつも悩んでいる選書のこと
卒業する六年ママさんへの感謝、です。
そして最後に6年生の卒業するお二人へ記念品贈呈も、K平さんのポーズに笑い
K生さん、そめゆみさん、長い間、ありがとうございました。
またプラ読に、遊びにきてください。
最後に変顔で!
あー、楽しかった!
幹事のK野さん、D前さん、ありがとうございました。
【おまけ】
3時から始まり、6時に終わった1次会。
半分以上の方が、2次会にも流れました。
同じビル地下にある中華です。
ここでは、紹興酒で盛り上がり、ふと気が付けば、11時。
ひゃー、3時から8時間も!!
うっかり連絡なしで2次会に参加しちゃった私。
さっちゃんに心配かけました。ごめーーーん。