2016年3月4日朝読み@6年2組N須先生
ずいぶん遅いアップとなりましたが、これをまとめておかないと私の朝読み活動も区切りつけられませんからね。
最後の朝読みの日となりました。Keitaが1年生のときから8年間、あっという間でした。
低学年の内は、私が学校で読むことを体全体で喜んで、真ん前できいていた二人も、高学年になるにつれ次第に照れがて、隅の方で静かにきくようになりました。
今日は、私ひとりで。どうしても読みたい本があったのと、泣いちゃうかもしれないから、さっちゃんにはお休みしてもらいました。ごめん。
いたずらっこのやんちゃ坊主が多かったこのクラス、先生も手をやいたことでしょう。
でも朝読みの時は、ガヤガヤしながらもちゃんと集まってきいてくれたから、ありがたかったです。
えかきうたは、王道の「まるまるちゃんのぶた」「かわいいコックさん」
最後のお話しは、ずいぶん悩みましたが、keitaのときと同じ
「おこんじょうるり」作:さねとうあきら 絵:井上洋介
いたこのばばさまに助けられたおこんぎつねが、命をかけて、ばばさまを守りました。
ばばさまとおこんのあたたかい関係、出会いと悲しい別れ、日本人の情緒をうたいこんだお話です。
前半はとても愉快に一人と一匹のきつねとのやり取りが進みますが、後半は、おこんのばあさまを思う気持ちに心が動かされるお話し。
子ども達にはたくさんたくさん心を動かして欲しいという気持ちもこめて。
心が動いているときこそ、感じることができる時だと思っています。
ふつうに読むと20分はかかるので、途中、文章を省いて省いて15分弱にしました。
なんとか泣かずに読め終えてほっとしました。
でも、最後の手紙を読んだ時にはダメだったなぁ。
みんなにお話しを届けられて、すごく楽しかった。ありがとう。心から。
どこかで会うことがあったら、声かけてね。
最後のお手紙
6年2組のみなさんへ
もうすぐ卒業ですね。おめでとうございます。
みんなが1年生の時から、教室でお話しを読ませてもらいました。いくつのお話しを届けてきたかな。
振り返ってみると、もっとこんなお話しにすればよかったとか、今日のお話しはいまひとつだったかなーとか、
おっ、今日は手応えがあったかも なんて、後悔したりあわてたり、笑ったり、楽しい思い出です。
先日、私が読んだ「さすらい猫ノアの伝説」という本のあとがきに、今のみんなに送りたいメッセージがあったので転載します。
オトナになって振り返ってみると、ときどき後悔してしまうことがあります。
もっと一つひとつの出会いと別れを、しっかりと胸に刻んでおけばよかった。
友だちと出会った喜びや、友だちと別れる悲しみの記憶は、子どもの頃よりむしろオトナになってからの自分の心を豊かにしてくれるんだと―――オトナになってから気付くのです。
きみはどうですか?
いまはまだ出会いも別れもピンと来ないかな。
でも、忘れないで。子どもの頃に浮かべた笑顔や流した涙は、きみたち一人ひとりの大きな、大切な、かけがえのない宝物です。たくさん出会って、たくさん別れて、たくさん笑って、たくさん泣いて……一歩ずつ、ゆっくりオトナになってください。
「さすらい猫ノアの伝説2転校生は黒猫がお好きの巻」重松清 あとがきより
最後に私からもメッセージを。漫画もいいし、テレビもゲームもおもしろくていいけどさ、本を読むのも いいもんだよ
おもしろい本に出会うと、時間を忘れて読みふけってしまうことがあります。電車乗り過ごすこともしばしばなのです。
なにか読んでみたいなー、でもなに読んでいいかわからないなって迷った時は、私にメールくださいな。探して紹介するよ。
また、きみが読んだ本で、おもしろかったーっていうのがあったら、教えて。私も読んでみたいから。
長いこと、私のえかきうたを見ててくれてありがとう。
ちっとも上手にならなかったけれど、一度でもきみのノートの片隅に書き込んで、クスッと笑う時間があったらうれしいです。
どうか生活の中で楽しみを作って、たくさん笑って 人生を楽しんでください。
2016/3/4 あっきーより
「あいたくて」 工藤直子
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきた
そんな気がするのだけれど
それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのか
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子供みたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて
「また あいたくて」 工藤 直子
さよなら三角
またきて四角
またあえるね と
うたってた
さよなら春 さよなら夏
さよなら秋 さよなら冬
さよならを くりかえし
さよならを つみかさね
また あいたくて なにかに
きょうも あるいていく