おかやどかり随想録

おかやど日記の続編です。

ヤドカリが動きません!

2005-11-07 01:20:04 | Weblog

ここのところ一番多い話題。
「ヤドカリが死んでしまいました」という悲しい報告。
もしくは「ヤドカリが全く動かないのですが、死んでしまったのでしょうか?」という質問です。

おかやどかりが動かなくなる時。
・死んでしまった時
・脱皮の前兆
・寒い時
・おびえている時
・寝てる時
などなど。
これらのうち問題は最初の二つです。
これを見極めるのは非常に難しいです。
そのほかの「動かない」は、ちゃんとした環境ならそれほど長く続きません。

じゃあ、動かなくなって死んじゃったんじゃないかと思ったらどうしたらいいか?
これはね、「何もしない」が正解です。
せめて1週間はそのままにして置いてください。
もちろん環境はきちんとした上でのことです。

動かないからといってやたら持ち上げたり、水をかけたり、つついたり、息を吹きかけたり・・、そういうことを「何もしない」ように!

敢えてするとすれば、シェルターで覆うようにするとか、暗くして静かにするとか。
とにかく安静に!

これは、【もしかしたら脱皮かもしれない】という前提で事を運んでいるわけです。
「脱皮かも知れないと思っていたら死んでいた」なら、もう生き返るわけでなし、ただ単に、しばし亡骸を放置していたことになるだけです。
しかし、逆に「死んだと思っていたら脱皮だった」ら、いろいろちょっかい出すのは、死ななくて良かったものを、結局、死に至らしめることになるからです。

1週間、もしくはそれ以上様子を見て、見すぎであることはありません。
カビたり明らかに腐敗臭がしたら取り除くべきですが、死んでしまっても、私の経験上、そういう風にはあまりならないと思います。(真夏にならあるかも)

何か生臭い臭いがしたら、逆に脱皮であるかもしれません。
この生臭い臭いは腐敗臭とはまた違いますが、なんと表現して良いのか・・。
エビみたいな?
もちろん脱皮でもそういう臭いが全くわからないことも普通なので、「生臭いにおいがしないから脱皮じゃない」という判断はしないで下さい。

動かない→死んでしまった!→すぐに埋葬

↑こういう方が多いと思いますが、ぜひあわてず、落ち着いて様子をみましょう。
亡骸(本当にそうか、もしくはそう見える姿)を見るに耐えないという方は、ぜひシェルターで囲って、あんまり見えないようにしておけばいいと思います。

こんなことをずらずら書いても、やっぱり死んでいたなんてことはもちろんあります。その方が多いかもしれません。
でも、脱皮の可能性がゼロで無いのなら、やはり「すぐに埋葬」したいところ、ちょっと我慢して待ってみてください。

じゃあいつまで待てばいいのか。
これまたむずかしいですが、1ヶ月動かなければまず死んでます。
本当に死んでしまうと、縮むはずの無い外皮がなんかしぼんだような、なんかしょぼ~っとした感じになります。筋肉の張りがなくなるからでしょうか。
腹部も乾燥して縮んでしまいます。

1ヶ月は長すぎるかもしれないけれど、せめて1週間は待って!
お願いします。

追記1 :複数で飼っている場合、ぐったりしたヤドを襲う(貝殻を奪う、共食いするなど)ことがあります。
うまく隔離できるなら隔離した方がそういう事故は防げます。
ぐったりしているヤドをなるべく動かさないという意味では、元気で動き回っている仲間を他に移すようにするのがいいと思いますが・・・。
別容器に分けるのがむずかしい時は適当なシェルター(ペットボトルを切ったもの、その他いろいろ)で囲えばいいです。

追記2 :コメントにさぼてん1号さんが失敗談を載せて下さいました。ぜひ読んでみてください。
後、みーばい亭さんにもいったん埋葬されたけど蘇ったヤドカリ、トラのお話がありますのでそちらもぜひ!

オカヤドカリと水

2005-10-07 09:14:48 | Weblog
オカヤドカリを飼うとき、飲み水が必要ですが、その水は海水(塩水)ではなく真水です。

飲み水は真水 ですよ!

つい最近BBSでちょっと話題になり、その後たて続けにメールでもよく似た質問を受けたので改めて書いてみました。
ある方からいただいたメールでは、『某通販業者さんで人工海水の元を買ったのだけど、ネットでの紹介に、「海水浴・飲料水に」と書かれていたけれど・・』とのこと。
なるほど、こりゃ誤解を招く表現ですね。
とりあえず、飲み水に塩水しか用意してもらえなくて苦しんで死んでいく犠牲者を出さないように、「ご意見」を送ってみましたが、対処してくれるでしょうか。

ところで、オカヤドカリを飼うのに海水が絶対に必要かといえば、そうでもない・・、と思う。
というのも、私は7年間ほとんど真水だけで飼っているから。たま~に塩水浴するだけ。
外国のオカヤドカリには海水が絶対に必要な種類もいるのだけれど、日本のオカヤドカリは『海水が無い=死』というわけでは無い・・、と思う。

この「・・・思う」という自信のない書きようは、たかが6~7年しか飼っていないのでもっと長期になるとどうかわからないから。
でも、この先ずっと長生きしてもらうには必要なのかもしれないけど、真水だけ→即、死ではないことだけは確かです。
でも逆に海水だけだと即、死につながります。
アナタが乗った豪華客船が難破して板切れにつかまって漂っている時、海水飲んだらどうなります?

自分のサイト内からの引用ですが、
『外国のオカヤドカリ(エクアドリアンなど)には塩水(海水)が必ず必要な種類があり、その場合、飼育に塩水が欠かせないのは当然なのですが、その種類でなくとも塩水を好むという傾向がオカヤドカリにはあるようです。飲み水としては真水がよくて、塩水がなくても飼育に問題は無いのですが、塩水を入れておくと結構好んで自主的に塩水浴をすることがあります。個体差があってあまり好まないのもいるようですが、脱皮前などは特に塩水浴をすることが多くなるという報告もあります。
脱皮前に貝殻中の貯水量は普段より多くなるのですが、そのときに真水だけでなく塩水を混ぜて貯めるらしいです。
その理由は、脱皮の際、古い殻が脱げやすくなるということ、また脱皮直後の水分の急激な吸収による体液中のイオン濃度の低下を抑えるためであるとも言われています。』 

海水を入れると自分からやってきて浸かっているのもいるから(見向きもしないのもいるけど)、海水に体をひたすのは好きらしい。
実際、沖縄へ行くと放仔ではないのに自ら海水浴をするオカヤドカリをたくさん見かけました。私が見たのは海でなくて汽水域の水深の浅いところでしたが、それが普通の海水より薄いのがいいからなのか、たまたま住処に近いからなのか、また波にさらわれる心配があまりないからなのか、それはよくわかりません。
普通に放仔の時のように浜辺を降りていって海水に浸かるヤドカリも多数目撃されているようです。

まあ、そんなわけで海水浴はヤドカリにとっていいことだとわかっていてなぜ今まで私が常備していなかったかというと、うちのヤドたちはあんまり海水に興味を示さないのと、それをいいことに単にわたしが手を抜いているからです(^^;

ところが、最近りゅうか商事さんからおくってもらった海水を置いてみたら、ちょっと前に脱皮したでか@のあゆうがやたら浸かる!浸かる浸かる!
今まであんまり興味を示さなかったのにどうしたこっちゃ。
そういえば、この前の脱皮は今までと何か様子が違っていたしなぁ。

今まで一度も潜らず、見晴らしのいいところでずっぽりと脱ぎ続けてきたのに、今回は砂を掘ってでかい体を隠そうとするは、必死に狭いところへ入り込もうとするは、まるで“普通のオカヤドカリ”みたいだったのです。結局彼にとってはかなり狭い隠れ家に潜んで脱皮しました。

それが関係あるのかどうかあまりに海水にご執心なので、わたしもちょいと考えを改めまして、たまの塩水浴だけでなく、常備してみようと・・。

今年のみーばい亭さんで起こった一連の繁殖行動も常備された塩水と豊かな緑が関係しているかもしれない。
今まで飼育下で繁殖行動はみられなかったのは塩水を常備するという環境ではなかったからかもしれない。

まあ繁殖行動がみられたとしても、ヤドカリにまで成長させるのは大変なことですが、海水のおかげで飼育下での繁殖の可能性が一歩進んだかも・・・。

補足1:本文中「塩水」という言葉が何度も出てきますが、これは『塩水(えんすい)=海水 または 人工海水』のつもりで書いています。
プアマリナさんからコメントいただきましたが、“しおみず”と読んで、適当に食塩を水道水にぶち込んで作ったものを使ってはよろしくないです。
人のこと誤解を招くと偉そうに書いておきながら大変失礼いたしました。
くれぐれもオカヤドカリのための塩水(えんすい)は天然の海水か人工海水(人工海水の素を真水で薄めて作ります)で!
人工海水は濃度に気をつけて天然海水と同じか薄い目にしてください。
絶対に濃くならないように気をつけてください。

そして、塩水を常備するときも、飲み水用に必ず真水もおくこと。
水入れは2つ必要ということになります(これもよく質問されることです)。
飼育ケースに水入れ二つ入れる余裕が無ければ、常備するのは真水だけにして、ときどき塩水浴させるという具合にしましょう。

そういえば、件の通販業者さん、その後サイトを見ると注意書きが付け足されていました。その注意書きを買う人がみんな見てくれるといいですが・・・。

補足2:真水は水道水そのままでなく、汲み置きか湯冷まし(要するにカルキ抜きをする)にしてください。地域によって水道水の質が違っているので一概にダメとは言えないですが・・。自分ちの水道水をこの際よく調べてみましょうか。(2005.10.14)

やどかり研究所閉鎖・・・

2005-10-03 00:21:38 | Weblog


あの「やどかり研究所」が2005年10月1日をもって閉鎖されました。
管理人のyamさん、もう2年ほど表にでていらっしゃらなくて、心配しつつもプライベートで何かあってのことだろうと、敢えて何も聞かないでいましたが、とうとう閉鎖ということになってしまいました。
ものすごく残念です。

私がオカヤドカリを飼い始めた頃は、オカヤドカリの飼い方については、「やどかり研究所」の中に記述があったのみ(「おかやどかり研究所」はだいぶん後からまとめられたものです)。他に飼育について書いているサイトは一切ありませんでした。

その後まもなく、私もサイトを立ち上げたのですが、当初は訪れる方はほとんどなく、yamさんが時折メールを下さったり、掲示板に書き込みをして応援してくださいました。

yamさん無くしては、ハートミットクラブは無かったと言っても過言ではないでしょう。
管理しきれないのでいったん退くということですが、ぜひまたいつか戻ってきて欲しいです。

いろいろ浮かぶのですが、うまくまとまらないのでとりあえずこの辺で・・。
yamさん、長い間お世話になりました。本当にありがとうございました。

2005年おかやどかり事情(2)マルカンの言い分

2005-08-09 00:19:21 | Weblog
2005年おかやどかり事情(1)で書いたけど、やっぱり私は幸せなことにオカヤドカリのパック詰めを目撃しておりません。ペットを扱っているところをちょこちょこのぞいては「ほぉ~、結構ちゃんとしてるやん!」という印象を受けることの方がほとんど。そばに並べてあるベタやカブトの扱いの法がよっぽど酷いなんてこともありました。
しかし、私のところにはパック詰めで干からびているのを見かけたという情報がたくさん送られてきます。
多くは惨状をみてどうにかしたいけど、「お店の人に物をいう勇気がない」「どんな風に言えばいいのかわからない」「どうかなんとかしてください」etc.

お店やメーカーは大して苦情など無いと思っているかもしれないけど、物言えず悶々としている良心を持った人々がたくさんいるのです。本当にたくさん。何も言ってこないから何も思われていないことにしてるんでしょう。

私がトミーに電話したときも他からはそのような苦情は聞いていないと言ってましたし、もけもけさんがブログで書いておられるようにマルカンでも4~5件しかクレームは来ていないと答えているようですが、本当にそうなんでしょうか?私が知っているだけで4~5件はありますから、本当はもっときているのに「そんなこと言ってくるのアンタだけだよ」みたいに思わせる手段じゃないんですかねぇ。
まあそれにしても、実際に訴えた人の何倍もの人が、これはあんまりだ!と思っていることは確かでしょう。

あるホームセンターに改善要求をしたところ、ホームセンターからマルカンに「正しい飼い方」をたずねられました。
そうしたところ返ってきた答えが以下の通り。

 【今期、弊社が「ヤドカリランドセット」を企画・提案させて頂く際の課題として
 梱包形態の問題がございましたが、弊社の販売経路につきましては生き物
 に携わるペットショップ様やホームセンター様へのご紹介という事と、お取引
 先様への商品導入前には生体としての取り扱い注意点や日常の生体管理
 方法等のご説明を行い、商品発送時には「販売用取り扱い説明書」を添付
 させて頂く事によって販売店のご担当者様に生体管理の重要性を十分
 ご理解頂けるという観点から現状のパック式販売方法を採用させて頂いて
 おります。
 小さなパックの封入りとなりますが、パック内に内蔵されているスポンジ
 を常に湿らせて頂き、2週間に一度の割合で給餌を実施して頂く事で
 飼育上の問題は一切ございません。
 本商品に関しましては、絶対の自信を持ち提案・供給をさせて頂いている
 のが現状です。
 生き物と用品の総合メーカーである弊社の使命は生き物を通じて
 「情操教育のサポート」や家族の一員としての「コンパニオンアニマル」
 (伴侶動物)の提案」を行い人間と動物の友好関係を構築する事であり
 決して「生命軽視」を行うものではございません。
 以上が本件に対する弊社の見解であり、ご理解頂ければ幸いと存じます。】

‘販売経路につきましては生き物に携わるペットショップ様やホームセンター様へのご紹介’という部分、ペットショップやホームセンターならどこでも、『生き物を扱うことに慣れ、店頭での飼育が個々の生物に対して適切に行われる』という前提らしいけど、それが間違ってる。

たとえそうであっても、はじめてオカヤドカリを仕入れて、パック詰めでも飼育上の問題がないと教えられたら、それが「適切な飼育」と思ってしまうでしょう。
実際、改善をお願いしたショップから「メーカーさんから聞いてるからこうしてるんです」と返事があったことが少なくない。

私が発売間も無い頃にマルカンに電話で問い合わせたとき「トミーさんとは違います!」と豪語し、「パック詰めはあくまで輸送中だけのもので、店頭では広いケースに出して飼育するようにとペットショップには伝えています」って大嘘!!
まるまる信用していたワケじゃないけど、やっぱり腹立ちますね。

マルカンからそんな回答を受けながらも、そのホームセンターでは、お客様のご意見の通りにした方が、生体管理が十分行き届くと思うので・・、とお店でいろいろ話し合って改善してくださいました。
ありがとうございました。

しかし、とあるショップでは、パック詰めでの管理(〝あえて飼育でなく管理とする〟と注釈付き)の方が状態が良いからそうしているという担当者からのおどろきの回答もありました。
いったいどう〝状態が良い〟のか。意味がわかりません。〝楽ちんだから〟の間違いじゃないの?
しかもその店では「生体の保証はしません」と大きな看板がかかげられているそうです。
その後何度か改善要求するも回答は無し。しかし、とりあえずパック詰めからは開放されたとの目撃情報がありました。(ただし、砂のないうっすらと水のたまった大きなケースにエサとともに入れられていたようで、隠れ家もなく快適とは言えない状態だったようですが)
個々のショップでの意識をもっと高めてもらいたいと本当に思います。
メーカーは都合のいいことしか言いません。最初はメーカーにだまされても、消費者の意見にはもっと耳を傾けるべきではないですか?
それではいけないと指摘されて開き直るなんて恥ずかしいですよ。生き物の飼育ではプロでなくちゃいけない立場なのに。

ちょっと話がそれてしまいました。
ショップもショップですが、とにかくマルカンには失望です。
パネルヒーターは気に入ってずっと使っているのに本当に残念。

マルカンのサイトでの社長の紹介には「生きもののことには精通している」と豪語していらっしゃるけど、オカヤドカリについては無知なのか、もしくはわかっているのに酷いことをしている残酷な確信犯なのか・・。

どっちにしても、前述の『生き物と用品の総合メーカーである弊社の使命は生き物を通じて「情操教育のサポート」や家族の一員としての「コンパニオンアニマル」(伴侶動物)の提案」を行い人間と動物の友好関係を構築する事であり、決して「生命軽視」を行うものではございません。』という言葉は虚しいばかりです。

追記(2005.9.20):
マルカンについては、そお風さんの尽力により、大阪府から聞き取り調査および勧告があったとのこと。
詳細はコチラ↓を。

『十脚目通信』内、decapod reportより http://decapod.or.tv/report/index.html 業界レポート
『オカヤドカリの声を届けてください』内、ヤド声掲示板 より
http://hidebbs.net/bbs/todokete?sw=t ヤドカリランド、「虐待ではないが・・」 府が初の判断示す

自己嫌悪・・

2005-07-23 14:50:00 | Weblog


去年も大人気無いなあと我ながらいやになったことで、また今日は自己嫌悪に陥ってしまった。

なんで私はこう人にわかってもらえるように話をするのが下手なんだろう。
なんで断固とした強い意志で立ち向かうことができないのだろう。
うまくできないのに、なんでまた行き当たりバッタりで口を開いてしまうんだろう。
しかもやってしまった後にどうしてこううじうじしてしまうんだろう。
自分自身というものがあんまりちゃんとできていない。
こんな歳になってまだこんなこと言って。
隙だらけの城壁はいとも簡単に突破されてしまうのに、どうしていいかわからない。

オカヤドカリたちはそんな私と関係なく、飛び出したかわいい目で見てくれて、私もキミ達をいとおしいと思っているのに、私とキミ達をとりまくさまざまなことはなかなか一筋縄では行かないのです。

あはは、なんだかしみったれたポエムのようになってしまいましたね。
今日は意味深なとれもろ也。



2005年おかやどかり事情(1)さらなるブーム?

2005-06-16 16:39:21 | Weblog

去年はトミーのハーミーズクラブで大騒ぎとなり、おかやどかりは一気にメジャーな「ペット」となったようです。今年はどうでしょうか?

もうBBSでも何度も話題になってますし、あちこちのおかやどかり関係のサイトやブログでも取り沙汰されているように、今年はマルカンがハーミーズクラブとそっくりのヤドカリランドというものを売り出しました。そして、トミーのハーミーズクラブも少々デザイン変更はあるもののまた売り出されました。マルカンはペットショップでのみ取り扱いをする、店頭では身動きできない小さなパックに詰めて並べるののではなく大きな飼育ケースに放し飼いにして、購入の際の持ち帰り用としてパックを使うという表明していましたが、実際にはパック詰めのままおかれている店舗もあるようです。

幸い、私の周りではカプセル詰めは見かけていません。
私が実際に今年何軒かみた店舗では十分な隠れ家が無いとか、砂が少ないとか、保温用のランプで明々と照らされているなどの改善して欲しい点はあったにせよ、とりあえずは広いケースに水入れと餌があるという状況で、去年、ハーミーズクラブがあまりにも悲惨であったことを思えばかなりましにはなっているという印象でした。
広い飼育ケースに出されていないところもありましたが、一応カプセルからは出され、お水と餌を入れた状態で一匹ずつ販売用のケースに入っていて、まずまずの状態でした。
しかし、あちこちでやはりカプセルに詰められたまま置かれているという話も聞いています。

そして、去年からのオカヤドブームにのってネットショップにもオカヤドカリを扱うところがものすごくたくさん登場しています。もともとあったネットショップに新しくオカヤドカリを商品として加える場合もあれば、オカヤドカリ専門のショップもいくつか・・。
5年前に通信販売で買えるのは郵便局のふるさと小包か沖縄のりゅうか商事さんだけだったことを考えると本当におどろくべき現象です。

さらに、去年はオキャッピー(カラフルなプラスチックキャップに入っている)や、せいぜい‘珍しい’という簡単な修飾語がついたナキオカヤドカリがちょっと高めの値段で売られていて悪どい商売やなと思ったものですが、そんなもんかわいかったと今年の市場を見て思います。

色がちょっと珍しいからといって高い値段をつけるのは去年からぼちぼち出ていましたが、今年はそれが甚だしい。まさに‘法外’です。おまけにオークションに当たり前のように「非常に貴重な」オカヤドカリたちが出品されています。
オークションも去年から出始めていましたが、今年の値段の上がり方は異常です。
オカヤドカリは脱皮ごとに色が変わってきますし、また自然界で暮らしているのと飼育下では色が変わってきます。しかも昨日まで普通に見えたのが今日は貝から飛び出し、え~、どうした?と思っているうちに天国へ旅立ってしまうことだってままあることです。それなのに何万も投じるのはどういうことなんでしょうねぇ。出品することにもあきれますが、買い手がつく以上、こういうおかしな現象は続くのでしょうね。

ちょっと変わったのが欲しくて仕方がない人には誰がなんて言ったってなかなか聞く耳もたないとは思いますが、損をするのは自分だということに早く気がついて、偽善者が暴利をむさぼるのに協力するのはやめて欲しいと思います。

さらに、これも今年からというわけではないのですが、外国産のオカヤドカリがなぜか売られていることがあります。
日本では希少種のオオナキオカヤドカリなどを持ち込んで日本産として高い値をつける場合と、明らかに日本にはいないハズのフロリダ出身のオカヤドカリなどが堂々と「外国産」として売られている場合があります。
もちろんこれはどっちも違法ですよ。
前者は非常に判断が難しいです。遺伝子の地域性にまで踏み込んで調べなければぱっと見じゃ絶対わからない。
後者は簡単です。どう見たってウチナンチューの顔してませんから。
外国産のオカヤドカリは防疫法で植物にとって有害動物とされ、日本国内への持ち込みは一切認められていません。(植物防疫所は他の政府の機関と違ってなかなか国民に親切です。一介の主婦の疑問にもとても親切に答えてくださいました。)
それなのになぜ実際には外国産のものが持ち込まれているのか?
一言で言うと密輸入です。なぜ取り締まれないかということはここに書くと真似をされるので書きませんが、実際問題として完全に持ち込みを防ぐのは非常に難しいようです。
ただし、外国産が売られているのを告発すれば、きちんと調査をしてそれなりの対応をしますとのこと。発見された方、ぜひお近くの防疫所(日本各地にあります)へご一報ください。

あ、なぜ外国産がダメかって話ですよね。
オカヤドカリ(に限らずヤドカリもですが)の研究で有名な今福先生のお話では、現時点で世界のオカヤドカリに伝染性の病気は見つかっていないとのこと。まあ見つかっていないだけかもしれないですが、とりあえず病気を持ち込む心配はあまり無さそう。それより、飼えなくなったり、もしくは脱走したりで日本の野に(浜に?)外国産のオカヤドカリが放たれることが問題でしょう。
日本のオカヤドカリの生態系を乱し、最悪日本産を駆逐してしまうかもしれない。
これはめだかやブラックバスなどの問題を見ていただければ容易に想像できるでしょう。

手に入れた人がそのヤドカリが寿命を全うするまで絶対に外に出さないならば大丈夫かもしれないけど、クワガタやカブトでも貴重な外国産のもので、手放すハズがないと思われていたものでも、やっぱりいつの間にか自然界に放たれてしまいました(勝手に逃げたのかもしれないけど)。
というわけで、絶対に野に(浜に?しつこい?)放つ心配がないと言い切れない以上、外国産を持ち込むのはやっぱり良くないのじゃないかな。

今おうちに外国産を飼っていらっしゃる方、かならず天寿を全うするまで大事に世話をしてあげて下さいね。

砂を乾かす

2005-06-10 08:51:25 | Weblog

砂洗いで一番の悩みは、どうやって乾かすか。
フライパンで炒るとか、食器乾燥機を使うとかすると早く乾く上に殺菌も兼ねていいなとは思うのですけど、ガス代、電気代がかかるし、一度にはできないので何度か入れ替えないといけないでしょ。
・・・と思ってケチ&ナマクラな私はやってみたことないのです。
布団乾燥機を使ってみたことはあるけど、熱風のかかるとこ以外はなかなか乾かなくて相当時間がかかりました。やっぱり電気代を考えるともったいない気がしてやめました。
要するに私はおひさまの力を借りて、ただ置きっ放しにして勝手に乾いて欲しいワケです。
ま、それがなかなかうまくいかないからいろいろ考えるんですけどね・・(^^;

まず水切りが難しい。デカ@ばかりなら珊瑚砂も相当粗目で珊瑚砂利?みたいなのでいいから、園芸用の篩とかキッチン用のでっかいザルで水切りできると思うけど、大抵の人はもっと細かい粒のを使ってるのじゃないかな。となるとザルだと砂も一緒にこぼれちゃってうまくいかないのですよね。

網戸の張り替えようの網だけ買って来て2重にして巾着みたいにして砂を包み振り回して遠心力で水を切るっていうのは結構良かった。でも砂が重いし、広い場所がないとできない。さらに人目につくのは非常にはばかられる光景なのですね、これが。めっちゃ怪しいヒトです。
そんなことができる場所がある人は、ハンマー投げの室伏選手になったつもりで思い切って回転してみよう!
ただし、砂袋を投げちゃだめよ。握力と腰に自信のない人は砂を撒き散らすことになるのでやめといた方が無難です。また網の目がよじれて来るとやっぱり細かい砂はこぼれてしまうので、結果としてあんまり良くなかったですかね。だはは
ペット用のおしっこシートを使ってる方もいらっしゃるみたいですが、やっぱりいったん水切りしないと何枚も使うことになってコストがかかる気がするのです。

網戸を枠ごと使ったらいいかもねぇ。コタツテープルみたいなとこに網戸を乗せて、網は一重だとちょっと不安なのでもう一枚重ねて砂を乗せ、薄く広げたら早く乾きそう。
網の上に乗せるという意味では同じタイプになりますが、以前、ぴろりんさんが梅干作る時用のでっかいザルを利用してるっておっしゃってたので、私も直径60センチのを買ってみました。498円だっけ。
そしたらこれが結構目が粗い。うちの砂はこぼれちゃうなぁと思っていたら、100均ででっかい洗濯ネットを見つけて購入。
でっかいザルにでっかい洗濯ネットを乗せてバケツの上に置き砂を広げてみたら、これがとてもよい感じに早く乾きました。
洗濯ネットでなくて網戸の網でも良いのだろうけど、網戸の網は周りからほつれてくるし、目がよじれやすくって少々扱いにくいのです。それにくらべて洗濯ネットはきちんと縫ってあるし、網戸の網よりやわらかくて扱いやすいのがいいなぁと思いました。

梅干ザルは枠がしっかりしてて持ちやすいし、“乾くまで放置方式”では今のところこれが一番良かったです。
ザルをハンモックみたいに吊るしたり、4本足つけてしっかり立てられるようにしたらもっと乾くの早いかも。
網戸を使うにしろ、梅干ザルを使うにしろ、砂を分厚く乗せたら乾きにくいし、第一重たすぎて扱いにくい、こぼしやすいってことになりますので、適量でね。
しかし、60センチ水槽にたっぷり目の砂だとやっぱり一度にすますのは大変だなぁ。
60センチ水槽導入をためらう理由のひとつです。

ケチ&ナマクラな人間用の方法なんであんまり参考になりませんかね(^^;

ポップコーン伝説

2005-06-08 10:17:33 | Weblog

去年、トミーがハーミーズクラブを売り出して以来、オカヤドカリはかなりメジャーになりました。
オカヤドカリという生き物の存在が知られるようになったのはいいけれど、酷い売り方をしたおかげで大量の死を招くことになり、本当に悲しいです。その辺のことは母屋のハートミットクラブに書いてるのでぜひ読んでみてください。

さて、メジャーになったオカヤドカリですが、オカヤドカリの食べ物としてこれまたメジャーになったものがあります。そう、ポップコーンですね。
これは本当に良く食べます。

私がオカヤドカリを飼いだした頃(1998年)、日本にまだそんな情報はありませんでした。
アメリカに住む@@ラバーのそお風さんが、あちらでオカヤドカリを飼い始めたことから私のサイトを見つけ、アメリカやオーストラリアなど@@先進国の情報をいろいろ提供してくれるようになりました。
ポップコーンを食べるよ~というのもその情報のうちの一つです。
実際、日本のオカヤドカリも良く食べるので、「何も食べません!」と相談されるたび(寄せられる中で、もっとも多い質問事項です)、りんごや煮干に加え、ポップコーンも紹介してきました。

そしたら、去年のハーミーズ騒動です。
件のおもちゃ会社が、餌はポップコーン(だけ)でOK!飼育はカンタン!!とやったものだから、幸運にも店頭で死ななかったオカヤドカリたちも栄養失調を余儀なくされたはずです。
残念ながら、この「ポップコーンを良く食べる」という情報は当サイトからのものです。
関係者から参考になったとお礼のメールが送られてきたのだから間違いないです。
本当は私でなくてそお風さんにお礼言ってもらわないといけないとこですが・・。

それ以降、BBSやメールで寄せられる相談の内容もちょっと変わりました。
「ポップコーンだけでいいと聞きましたが本当でしょうか?」
「ポップコーンしか食べません」
「バターしょうゆ味のポップコーンでもいいのでしょうか?」
「ポップコーンの油でべたべたになってしまうのですが・・」

こんなこと聞かれてびっくりもするけど、こういうことを質問する人たちは@@のことをすごく考えて心配しているワケですよね。生き物を大事に飼おうという気持ちがあらわれています。ポップコーンに振り回されていい迷惑ですよね。
また、宣伝のうたい文句を鵜呑みにして、ポップコーンだけあげてる人だってたくさんいるかもしれません。
ポップコーンダイエットじゃあるまいし、ポップコーンだけで良いわけないですよ。

このポップコーン伝説、今や星の数ほどある(は、ちと大袈裟だけど)@@販売店(実店舗でもネットショップでも)でも、「飼い方」に必ず、餌はポップコーンを良く食べますと書いてるし、それを教えられた人たちも「ショップでポップコーンを食べると聞いたが本当に良く食べる」と感心するコメントを良く見かけます。「さすがプロだ」とポップコーン情報を授けたショップを称えておられる方もいました。

私が情報の垂れ流し(飼育情報を公開していること)をしながら責任をとらない(サイトからの情報を商売に利用されるのを看過している)と言って責められる意味がわからんでもない現実があるのも事実ですね。(でも、看過はしてませんよ)

「ポップコーンしか食べない」のを解決するにはポップコーンを入れるのをやめて、別の食べ物をいろいろあげて下さい。毎日の晩ゴハンのおすそわけでいいのです。
餓死するまで食べないアホなヤドカリはいません。
ポップコーンはときどきおやつのつもりであげる程度にしましょうね。

ちなみに、今やこれまた愛好家では常識らしいオカヤドカリの表記、「@@(でんでん)」も、そお風さんが考案したものです。オカヤドカリがデンデンムシ(マイマイですね)の殻に入っていることから、@@(でんでん)ガニと呼び、略して、@@とか@とか書くようになりました。これはもちろん巻貝の形を表したものです。
もう何年も前のとれもろBBSでの出来事です。

ハートミットクラブ創成期の裏話でした。

我が家の現状は・・・(1)

2005-06-06 22:17:31 | Weblog

我が家の@@の現状は、特大プラケ(たて×よこ×高さ=30×45×30センチ)、に貝の大きさで一番長いところが2~3センチのが4匹(全部ムラサキ)、9.5センチのアフリカマイマイに入っているのが1匹(オカ)。デカ@だけ「あゆう」という名前がついております。これが5年いる古株で、他の4匹は4年かな。
小屋の中にはホームセンターで買った細目の珊瑚砂と粗目の珊瑚砂(これは少し)と沖縄の砂がごちゃ混ぜになって入っていて(元は別だったけど、今は完全にミックス状態)、あと、餌入れ、水入れ(2個)、海綿、珊瑚石、流木、チョーヤ・ウッド(サボテンのミイラみたいなの)、貝殻ゴロゴロ、温湿度計1個、温度計1個、あと気が向けばカトルボーンや塩土、塩、塩水など入れたり入れなかったり・・。ヒーターはもうはずしちゃいました。

うちの@たちは実に適当にエエ加減にしか世話をされていません。
水替え、餌替えはままやりますが、砂洗いは滅多にしません(冬場には一度もしません!)。糞掃除もあんまりしません。入浴もあんまりしないし、脱皮時の隔離もしません。
でも、これがカビも生えないし、ダニもわかないし、結構平和に暮らしております。
というか、私のこのスタイル(?)に合う@たちだけが、淘汰されて今のメンバーになったんでしょうか。
でも毎日何度となく@たちを見ておりますよ。
おじいさんのあゆうは置物のように動かない日々が多いので(でも夜中にちゃんと飯喰っとる!)、たまに日の高いうちから動いてるとびっくりしたり。
ちっちゃいのたちは日中からよくごそごそしてますね。
ムラサキ@ですが、よく鳴いてます。ぎゅっぎゅっぎゅっていう感じ。

この子たちものすごく小さかったんですけど、4年で倍以上にはなってますね。最初は地味~なベージュでしたけど、だいぶん色が出てきました。淡いブルーグレーみたいのやハサミだけかなり紫のとか。どうか、長生きしてくれますように。

季節ですねぇ・・

2005-05-31 17:09:49 | Weblog
おかやど日記が滞って幾久し・・。
更新が簡単なブログをお借りして、続編のようなものをやってみようと思います。
これも滞っちゃうかもしんないけど、とりあえず始めてみよう!

このところオカヤドカリを飼い始める方がまたまたたくさん増えてきましたね。
おととしまでは考えられなかったオカヤドカリを話題にしたサイト、ブログ(ブログ自体、おととしには無かったっけ)がものすごくたくさんありますね。
そろそろ私も用済みかなと思うこともあり~の、でもやっぱりまだ役に立てるかなとか、結局なまけものであるがゆえ、そのままだらだらと続けているという状況です。
このなんだかわからない虚しい気持ちはなんなんでしょうか。

マルカンから発売されたヤドカリランド、確かにペットショップだけの取り扱いのようですが、ペットショップで売っているからといってちゃんとした扱いを受けているかといえばそうでもない。
去年のバラエティショップでのハーミーズクラブに比べるとましな待遇を受けている場合も結構あるようですが、そうじゃないところの方がまだ多いのじゃないかな。
マルカンさん、「ハーミーズクラブとは違います!うちの場合はあの小さいパック(ブリスターケース)に入れて店頭に並べるのではなく、大きな飼育用のケースで世話をして、お客様が購入された場合に持ち帰り用としてあのパックを使います」な~んてえらそうに言ってたけど、大嘘つきですね。
ショップに飼い方もしっかり伝えるとのことだったけど、それも全然。
がっかりしました。
マルカンのパネルヒーター使ってるし、おすすめもしてるのに裏切られましたね。
マルカンは消費者からのメールは受け付けてません。なぜかは知りませんが。
お客様相談室の電話はあります。06-6744-6674

ちゃんとした待遇を受けていないヤドカリランドのオカヤドカリを見てかわいそう、ひどい!と思った方はぜひマルカンに電話してください。よろしくお願いします。

今年も何件かショップに苦情を申し出てみました。
その場では、はいはいわかりましたと聞くのに結局改善しない店。
「うちでは飼育ではなく管理している。それに大きなケースに複数入れるより小さなケースに一匹ずつ入れたほうが状態が良い」などというところ。
小さなプラケでもそれなりにちゃんとできないことはないけれど、あのちっちゃなパックに入れたままで『状態が良い』はないでしょう!!!
その店ではさらに「ヤドカリ入りのセットという商品の特性上常に中にヤドカリを中に入れておかないと張り紙などしていましても気づかずにそのまま持っていかれるお客様もいらっしゃいますので」だと!なんじゃそりゃ!
それこそ管理ができていないのじゃないのか?言ってる意味がよくわからん。
こういう店に何言ってもこっちが変人扱いされるばっかりでどうにもならないのです。
店員さんにちゃんとわかる人がいなければどうにもならない。たとえペットショップでもです。
こんなことの繰り返しで虚しさ倍増な今日この頃なのかもしれないなぁ。