穢れ
~テイルズオブゼスティリアより~
読みは「けがれ」。穢れは他人に対する憎しみや妬み、恨みや悪意といったような負の感情が生み出すエネルギーであり、誰もが当たり前のように持っているもの。この穢れが溜まっていくと憑魔になってしまう。主人公のいる時代は穢れが溜まりやすくなっている。
テイルズの新作アニメが発表されたので炎上したゼスティリアの復習の意味もこめて。というかよく調べないとゲーム中ではちょっと分かりづらい概念かもしれない。穢れがどんどん溜まっていくと憑魔になるのだが、主人公のような霊応力が高い人間以外には凶暴なだけの人に見えるらしい。これは人ではなく動物や、物質にも同じことが起こる。フィールドにいる雑魚モンスターはたいてい犬だったり蛇だったり鳥だったりといった生き物が憑魔化したもの。物質の負の感情?と思うが意思があるかのような竜巻や地震などが該当するらしい。この時点でさぱらんだと思ったあなたは正しい。
さてここからが穢れ論の恐ろしい所だが、穢れは負の感情の積み重ねであるため盗みを繰り返した子供は最後には憑魔になる。犯罪に重い軽いというのは不適切だろうが、盗みという一見軽い犯罪でも憑魔になるというのになんと主人公の仲間であるロゼは殺人を犯してもまったく穢れないのである。しかも一人や二人の話ではない。正確にどのくらいかは語られていないが、暗殺ギルドの頭領であるためその数は少なくはないだろう。彼女が人を殺す時は入念な下調べをした結果こいつは悪だ、死んだほうがいいといった彼女なりの折り合いがついた後である。つまり彼女は自分が行う殺人に対して一切の負の感情がないというのだ。もうそれってサイコパスなのではないだろうか。真っ当な人間とはいえないだろう。このように穢れとは人間が法律で定めた犯罪を犯すからではなく、どんな犯罪であろうとそこに負の感情を持っているかどうかの問題なのである。主人公の目的は世界の穢れ=負の感情を祓うことであるが、それが=犯罪の起きない平和な世界ではないということが物語をややこしくしているのであろう。さぁ、ここまで読んでくれたあなた、私から言えることは一つしかない。
さぱらんである。