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富山県立イタイイタイ病資料館

2013年03月28日 | 環境問題
富山県立イタイイタイ病資料館は、平成24年4月にオープンした新しい施設です。
イタイイタイ病とは、富山県婦中町(現富山市)神通川流域で1910年代~1970年代に多発した四大公害病のひとつ。
原因は神通川上流の高原川にある三井金属鉱業神岡鉱山亜鉛精錬所から出た鉱廃水に含まれるカドミウムCdが原因。

初期は腎臓中の尿細管機能異常症として発症し、症状が進行すると骨異常が出現し、骨量も次第に減少し筋力も低下。
さらに進行すると歩行時や呼吸時の痛み、背痛や腰痛が進行し、最終的には骨の強度が極度に弱くなり、少しでも身体を動かしたりくしゃみをするだけで骨折し寝たきり状態となります。


イタイイタイ病裁判は1968年に第1次訴訟に始まり、第7次訴訟まで続きました。
裁判の勝利を記念して、1976年5月にイタイイタイ病対策協議会が婦中町萩島(現:富山市婦中町萩島)の被害地域に「清流会館」を建設します。
この清流会館は、患者救済・発生源対策・汚染土壌復元運動の拠点となるほか、全国の公害反対運動に連帯する活動も行ってきました。

その館内に展示されてきた資料や写真が元となって、この富山県立イタイイタイ病資料館が開館されたのです。


その展示内容はいずれも重いです。
病魔に侵され人々の偏見の目にも脅かされた患者さんたち。その苦しみが伝わってくる展示でした。

富山県立イタイイタイ病資料館
富山市友杉151番地、電話076-428-0830
館のホームページはこちらから
TEL:076-428-0830





2 コメント

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無知ではないのです (Nekton)
2013-03-28 23:50:22
今の市民は,無知ではないのだから.どうすれば良いのみんなで考えることが大事だと思います.
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Nektonさんへ (Repu)
2013-03-29 05:20:40
イタイイタイ病の土壌汚染と除染作業の画像を見て、いまの福島原発事故被害を連想しました。
原因物質は異なっても、一度汚染された土壌をすっかり元に戻すことは不可能なんだね。土壌は地球が長い歴史かけて作ってきたものなのに。
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