一寸の兎にも五分の魂~展覧会おぼえがき

美術展のおぼえがきと関連情報をすこしばかり。

秋の朝顔

2011-09-25 | 朝顔


お彼岸を過ぎて急に涼しくなってから、めっきりと花の数が減ってしまった朝顔たち。

それでも、懸命に花を咲かせ、ちゃんと蜂もやってきます。

どうです、この花粉まみれのお顔。

五郎(十郎か?)も、吉弥さんもがんばってます。

※注 五郎、十郎というのは「青獅子」という朝顔につけた名前です。吉弥さんは「暁の紅」という朝顔につけた名前。なぜそういう名前になったかについては、おいおい朝顔日記で語ります。




そしてもうひとつ、あまりにひょろひょろと頼りなげだったので摘み取って水にさしておいた「青獅子」のつる。

そのつぼみから、小さな小さな花が咲きました。

ただ、水にさしていただけなのにちゃんと花を咲かせるこの生命力。

つぼみがついていたのは知ってましたが、さすがに花は咲かないだろう、とまったく期待していなかったのに、朝になったらひっそりと咲いていました。

しかも、このはかない淡い色合い。

植物を育てるすばらしさを、またひとつ教えてくれた、忘れがたい一輪です。

 

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チェーザレ 破壊の創造者

2011-09-23 | 読書
遅ればせながら、やっと読みました、『チェーザレ 破壊の創造者』(惣領冬美,講談社)。



歴史物、しかもルネンサス期のイタリアとくれば興味がわかないはずもない。

しかも現役の研究者と二人三脚で時代考証をしながら、一次資料にもバンバンあたって新しいチェーザレ・ボルジア像を漫画で作り上げようという壮大な試みとくれば、読まない手はない。

果たして、前評判の高さを裏切らないものすごい質の高さは感じられた。

何しろ、絵がうまい。活躍時期が長い漫画家の場合、どうしても途中から絵が変わってしまって「前のほうがよかった」と思うケースが多いのだが、惣領冬実の場合は昔の漫画を読んだことがないせいもあるのだろうが、とにかく今の絵も大変うまい。なんといっても、年齢を問わず男がよく描けている。

もし、中高生の頃にこの漫画に出合っていたら、間違いなくベスト5に入るお気に入りだったに違いない。

もっともこの点については、今となってはそれほどのめりこむものもなく、「うーん、きれいな絵」で済んでしまう自分が我ながらちょっとさびしかったりもするのだが、まあそれはよいとして。

もっとも驚かされるのは、教皇と皇帝の対立とか、あの時代のヨーロッパ精神史の根幹をなす思想問題を真正面から扱ってしまうスケールの大きさである。なにしろ、漫画で「カノッサの屈辱」とかダンテの『神曲』とかが、そのうわっつらをなぞるだけでなく、一つ一つの意味するところ、その後の歴史に投げかけた影響を含めて、克明に表現されるのである。そういうテーマを漫画で表現すること自体、一見無謀とも思えるのだが、そこに真正面から切り込んでいく姿勢そのものがすごい。それを商品として受け入れ、企画を通した『モーニング』編集部もすごい、と言わざるを得ない。

ただ、今のところ(8巻までの間に)チェーザレがまだ16、7の若者で、「破壊の創造者」たる本領を発揮する段階には至っていないので、いつになったらそういう姿が見られるのかなあ、と思ったりはしますがね。

あと、ところどころに妙に青春ドラマっぽいエピソードが混ざっていたりするのは、ちょっと違和感というか「なくてもいいかな」と思ってしまったりはするのだが、おそらくそういう読者サービスがないとさすがに重過ぎるのであろう。

実はこれを読もうと思い立った直接の動機は、その直前に『ミケランジェロの暗号-システィナ礼拝堂に隠された禁断のメッセージ』(B・ブレック他、早川書房)を読んだこと、もう一冊『ロレンツォ・デ・メディチ暗殺事件』(M・シモネッタ、早川書房)を読もうと思っていた矢先だったから、ということがある。どちらも、チェーザレとほぼ同時代がテーマのもの。引き続き、ルネサンスの隠されたミステリーに挑戦、である。
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いやあ、はまりましたねぇ

2011-09-22 | 文楽



9月、文楽東京公演。←ちょっとさかのぼって書いてます。

前売りでは昼の部が満員御礼だったようですが、個人的には夜の部にはまりました。

「ひらかな盛衰記」!特に「逆櫓の段」!!

なんとも聴き応えがありました。そうしょっちゅうやる演目でもないだろう……と思い、急遽、予定を変更して数回通いましたですよ。幸いチケットもぎりぎりまで残っていましたし。

歌舞伎でもときどきやるみたいですが、あれはやっぱり文楽の義太夫で聴きたいような……。

でもまあそのシアワセな時間も終わり、次の東京公演までしばらくお預けですな。

上のチラシは「ひらかな盛衰記」の「松右衛門こと樋口兼光」豆絞りの手ぬぐいがキュート!!
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ブログをはじめました

2011-09-22 | 日記


今さら感もなきにしもあらず、ですが、ブログをはじめてみました。

この夏育てた朝顔の記録を残しておきたかったことがひとつ。

なかなか会えない友だちに、近況報告のかわりに、ということがひとつ。

更新は不定期。大して実のあることも書きませんが、たまに遊びにきてください。
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