え~っと、つまり、タクトの実のパパは大方の予想通りヘッドことミヤビ・レイジことツナシ・トキオで、彼がどこからともなく“調達”してきたシンゴという名の青年からヘッドはシルシを譲渡してもらうはずが、頼みのシンゴが譲渡直前にいつ醒めるとも知れない深い眠りの世界に旅立っててしまい、手詰まりになったところで、色んなことが嫌になっていた議長ことカタシロ・リョウスケがシンゴの代わりに自分のシルシをヘッドに譲り渡すことを申し出た……ということでよろしいでしょうか?
いや、でも今日の回を見たかぎりでは、ほんのわずかながらも、カタシロさんがタクト父である可能性が無きにしもあらずというような気も……。
あ~、もうゴチャゴチャしてきた!
本編からさかのぼること十数年前、当時大学生だったリョウスケには親の決めた許嫁がいました。
ソラという名のその女性との間には、しかしリョウスケの無愛想な性格が災いして、婚約関係にあるとは思えないほど冷え切った空気が横たわっていました。
そんな時出会ったのが流浪の画家・トキオ。
彼の描く美しい風景画や人物画に、リョウスケはかつてないほどの衝撃を受け、やがてはトキオ自身にも強く惹かれるようになります。
けれどもほどなく知ったのは、トキオに魅了されたのは自分だけではなかったという事実。
自分というフィアンセがいながら、海辺に建つアトリエで辺りはばからず熱いキスを交わすトキオとソラを目撃した時、リョウスケの心は深い絶望の淵へと叩き落とされます。
ソラの絵で埋め尽くされたアトリエに1人立ち尽くし、血の涙を流すリョウスケ。
左目を犠牲にして発動させた自身の第一フェーズで、彼は未来を垣間見たのでした。
そんな“親友”の動揺を知ってか知らずか、南十字島の地下遺跡に眠っていた22体のオリハルコン素体の復元計画への関与に、並々ならぬ意欲を見せるトキオ。
彼の熱意に気圧されつつも、そもそもシルシを持たない者はサイバディには乗り込めないのだと説得を試みるリョウスケでしたが、案に相違して、トキオは自分の家系がシルシ持ちであることをあっさりと暴露、しかし何らかの思惑によって父親が息子であるトキオに対しシルシの譲渡を拒んだ経緯を憎々しげに語ります。
そして、王と巫女以外のシルシについては赤の他人からの譲渡が可能であると知らされるやいなや、どこからともなくシンゴという青年を連れてきて、彼のシルシを受け継ぐことで、リョウスケ達が進める計画に正式に参加する資格を得ようと画策。
ところが、すんでのところでそのシンゴが原因不明の昏睡状態に陥ってしまい、トキオの思惑は一度頓挫することになります。
周囲の人間を自分の野心成就のための駒としか考えていないトキオの怪物性に、事ここに及んでようやく気づいたリョウスケ。
思い人の豹変にとまどい、気持ちが不安定になっていたソラに対し、あえて自分の思うところを正直に伝えます。
しかし、やはりというか当然というか、ソラはこの話を聞くやいなや激昂。
すべては自分を顧みようとしないリョウスケが悪いのだと、八つ当たり気味になじります。
この瞬間、これまでありとあらゆる理不尽に耐えてきたリョウスケの中で、何かが音をたてて壊れました。
残された右目にいつになく強い感情をあらわにしながら、リョウスケは無言で婚約者の手に懐中時計を押しつけます。
その有無を言わせぬ気迫にうながされて、ソラが震える指先で開いた蓋の裏側には、天真爛漫に微笑む彼女自身の写真が収められていました。
“真実”を悟って声もなく泣き伏すソラ。
その後間もなく1人島を離れた彼女のお腹には、新たな命が宿っていました。
一方現実世界では、皆水の巫女の封印を自分が解くことで、来たるべきXデーにおいて予想される危機を回避しようと目論むキャメルスターことギンタの魔の手が、ワコとスガタの仲睦まじげな様子を目の当たりにして落ち込むタクトを、今しも捉えようとしていて……。
ってことで、まあ何ちゅーか、マジ切ないッスねカタシロさぁん!(号泣)
スガタに輪をかけて不器用な性格であるがゆえに、かつて婚約者にして(恐らくは)ただ1人の思い人であった女性を失った彼は、今どんな気持ちで綺羅星十字団に所属し、なおかつ失恋の元凶たるヘッドと行動を共にしているのでしょうか。
その真意を推し量るのはなかなかに困難を極めますが、深すぎる絶望ゆえに世界の破滅を望んでいる――というような単純なものではないような気がします。
目の前で繰り広げられている諸々の戦闘や権謀術数を、どこか他人事のような醒めた視線で俯瞰しているのは間違いないとしても、ヘッドの右腕としての役回りを放棄せずに淡々と務めているからには、そこに何かしらの思惑が潜んでいるはず。
その昔ソラに手渡した懐中時計が、なぜか巡り巡って現在皆水の巫女の手に渡っていることに気づいた今回のラストが、彼の行動に変化をもたらすのか否かは、今後の大きな注目点のひとつになりそうです。
それにしても、“見る”ことに関係した能力という点は同じでも、その発露の仕方の違い――片や未来視、片や動物に憑依してスパイ――によって、キャラクターの人間性の奥深さのみならず、ストーリーラインへの影響力の大きさにまでくっきり差をつけるスタッフの力量、マジぱねえッス……!(驚愕)
過去のトライアングルの重さ、切なさに圧倒されつつも、ケイト達の視線の先で辺り構わずイチャラブな光景を繰り広げるミドリ先生や、卑劣な手段によってタクトの戦闘力を削いだ上で一足飛びに皆水の巫女の封印を解かんとしたキャメルスターを、ただ単に相方であるマドカが“遊ぶ”余地を奪うのは許せないという馬鹿げた(ギンタ談)理由で力ずくでの阻止に走ったコウのように、絶妙なタイミングで脇キャラにもスポットを当てることを忘れない、そんなスタドラの魅力を満喫できるのが残りたった5話しかないことに絶望しないではいられない今日この頃です……。
いや、でも今日の回を見たかぎりでは、ほんのわずかながらも、カタシロさんがタクト父である可能性が無きにしもあらずというような気も……。
あ~、もうゴチャゴチャしてきた!
本編からさかのぼること十数年前、当時大学生だったリョウスケには親の決めた許嫁がいました。
ソラという名のその女性との間には、しかしリョウスケの無愛想な性格が災いして、婚約関係にあるとは思えないほど冷え切った空気が横たわっていました。
そんな時出会ったのが流浪の画家・トキオ。
彼の描く美しい風景画や人物画に、リョウスケはかつてないほどの衝撃を受け、やがてはトキオ自身にも強く惹かれるようになります。
けれどもほどなく知ったのは、トキオに魅了されたのは自分だけではなかったという事実。
自分というフィアンセがいながら、海辺に建つアトリエで辺りはばからず熱いキスを交わすトキオとソラを目撃した時、リョウスケの心は深い絶望の淵へと叩き落とされます。
ソラの絵で埋め尽くされたアトリエに1人立ち尽くし、血の涙を流すリョウスケ。
左目を犠牲にして発動させた自身の第一フェーズで、彼は未来を垣間見たのでした。
そんな“親友”の動揺を知ってか知らずか、南十字島の地下遺跡に眠っていた22体のオリハルコン素体の復元計画への関与に、並々ならぬ意欲を見せるトキオ。
彼の熱意に気圧されつつも、そもそもシルシを持たない者はサイバディには乗り込めないのだと説得を試みるリョウスケでしたが、案に相違して、トキオは自分の家系がシルシ持ちであることをあっさりと暴露、しかし何らかの思惑によって父親が息子であるトキオに対しシルシの譲渡を拒んだ経緯を憎々しげに語ります。
そして、王と巫女以外のシルシについては赤の他人からの譲渡が可能であると知らされるやいなや、どこからともなくシンゴという青年を連れてきて、彼のシルシを受け継ぐことで、リョウスケ達が進める計画に正式に参加する資格を得ようと画策。
ところが、すんでのところでそのシンゴが原因不明の昏睡状態に陥ってしまい、トキオの思惑は一度頓挫することになります。
周囲の人間を自分の野心成就のための駒としか考えていないトキオの怪物性に、事ここに及んでようやく気づいたリョウスケ。
思い人の豹変にとまどい、気持ちが不安定になっていたソラに対し、あえて自分の思うところを正直に伝えます。
しかし、やはりというか当然というか、ソラはこの話を聞くやいなや激昂。
すべては自分を顧みようとしないリョウスケが悪いのだと、八つ当たり気味になじります。
この瞬間、これまでありとあらゆる理不尽に耐えてきたリョウスケの中で、何かが音をたてて壊れました。
残された右目にいつになく強い感情をあらわにしながら、リョウスケは無言で婚約者の手に懐中時計を押しつけます。
その有無を言わせぬ気迫にうながされて、ソラが震える指先で開いた蓋の裏側には、天真爛漫に微笑む彼女自身の写真が収められていました。
“真実”を悟って声もなく泣き伏すソラ。
その後間もなく1人島を離れた彼女のお腹には、新たな命が宿っていました。
一方現実世界では、皆水の巫女の封印を自分が解くことで、来たるべきXデーにおいて予想される危機を回避しようと目論むキャメルスターことギンタの魔の手が、ワコとスガタの仲睦まじげな様子を目の当たりにして落ち込むタクトを、今しも捉えようとしていて……。
ってことで、まあ何ちゅーか、マジ切ないッスねカタシロさぁん!(号泣)
スガタに輪をかけて不器用な性格であるがゆえに、かつて婚約者にして(恐らくは)ただ1人の思い人であった女性を失った彼は、今どんな気持ちで綺羅星十字団に所属し、なおかつ失恋の元凶たるヘッドと行動を共にしているのでしょうか。
その真意を推し量るのはなかなかに困難を極めますが、深すぎる絶望ゆえに世界の破滅を望んでいる――というような単純なものではないような気がします。
目の前で繰り広げられている諸々の戦闘や権謀術数を、どこか他人事のような醒めた視線で俯瞰しているのは間違いないとしても、ヘッドの右腕としての役回りを放棄せずに淡々と務めているからには、そこに何かしらの思惑が潜んでいるはず。
その昔ソラに手渡した懐中時計が、なぜか巡り巡って現在皆水の巫女の手に渡っていることに気づいた今回のラストが、彼の行動に変化をもたらすのか否かは、今後の大きな注目点のひとつになりそうです。
それにしても、“見る”ことに関係した能力という点は同じでも、その発露の仕方の違い――片や未来視、片や動物に憑依してスパイ――によって、キャラクターの人間性の奥深さのみならず、ストーリーラインへの影響力の大きさにまでくっきり差をつけるスタッフの力量、マジぱねえッス……!(驚愕)
過去のトライアングルの重さ、切なさに圧倒されつつも、ケイト達の視線の先で辺り構わずイチャラブな光景を繰り広げるミドリ先生や、卑劣な手段によってタクトの戦闘力を削いだ上で一足飛びに皆水の巫女の封印を解かんとしたキャメルスターを、ただ単に相方であるマドカが“遊ぶ”余地を奪うのは許せないという馬鹿げた(ギンタ談)理由で力ずくでの阻止に走ったコウのように、絶妙なタイミングで脇キャラにもスポットを当てることを忘れない、そんなスタドラの魅力を満喫できるのが残りたった5話しかないことに絶望しないではいられない今日この頃です……。