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いや別に宣言するようなことじゃないですが

新作映画『スター・トレック』、本国では大ヒット、日本でも一部の熱狂的ファン(いわゆるトレッキー)の枠を超え、オリジナルテレビシリーズ(TOS)を知らない人にも受け入れられて評判となっています。
さて、何度か書いたことですが、私はトレッキーです。亡夫ともにオリジナルシリーズと映画版は全話観ています。LDやDVDが出るたびに買い直したりしているし、日本ではハヤカワSF文庫から出ていたジェイムス・ブリッシュによるノヴェライズも当然全巻持っています。
その種の「トレッキー」というのは、要するに「STオタク」だという意味で、別に威張るようなことじゃありません。
が、そんなわけでアタマは固く狭量です。早い話、以前ここでも書いたように、ウィリアム・シャトナーが演じるカーク船長、レナード・ニモイ演じるミスター・スポック、そしてデ=フォレスト・ケリーのドクター・マッコイ以外は見たくないんです。
実は……あまりにひどい暴言なので伏せますが、初めて雑誌上で本編スチール写真満載の特集記事を目にした時には、本当に吐きそうになりました。『ターミネーター4』特集の掲載されている雑誌も、ST記事を目にしたくないばっかりに買えずにいるほどです。
製作当初ネット上で読んだ J・J・エイブラムス監督の「べつにSTファンじゃなかったし」発言には涙が出ました。それに小耳に挟んだことですが、この映画ではオリジナルシリーズとは歴史が改変されてしまっているんですか?ということは、これからはそっちを「正史」としてシリーズが作られて行くということなんでしょうか?

そして、このたびの映画からうっかりオリジナルシリーズに興味を持った人がそちらを観て、「低予算なセット(笑)」だの「特撮がチャチ(笑)」だの「ダサイ制服(笑)」だのと笑いものにすることを想像すると(いや、どれも本当のことですが


これでは、どうしても冷静な気持ちで鑑賞することはできそうにありません。わざわざ不快な気持ちになるためにお金と時間を費やす必要はないし、罵倒の言葉だらけのレビューなんて書きたくないです。だから私がこの映画を観ることはないでしょう。
そんなわけで書店で上のムックを目にした時には、知らない星で地球人に巡り会ったような気持ちで、またも涙が出そうでした。
これじゃまるでジェイムス・ティプトリーJr. の「ビームしておくれ、ふるさとへ」だと思いつつ、やはり私はこの人たちと旧テレビシリーズだけを胸に抱いて生きて行きます。
わたしはスター・トレックにそれほど詳しくないのですが(TNGをちょこちょこ観ていたくらいです)、これまでの映画化作品と比べると、たしかに素人さん向けにはなっていたと思います。
初期型のエンタープライズのはずなのに、曲線を多用したデザインとかひっかかったところもありましたが、楽しめました。
「ST」は小さい頃TVで何回も見ました。
詳しくもないし、トレッキーでもありませんが、言われる意味、よくわかります。
あの頃は、「宇宙家族ロビンソン」とか、この手の(一緒にするなと言われそう)SF多かったですが、あのB級っぽさ(又怒られる)が安心して楽しめました(私の場合)。
私は、過去の評判の低かった「ギャラクティカ」が好きだったのですが、最近リメイクされたとっても評判のいい「ギャラクティカ」は見れません。別物と思えばいいのでしょうが、それが、なかなかね・・・。
他のトレッキーの方の感想などを読まれましたか?
J.J.監督はスタートレックという作品やトレッキーに対してとても愛情込めて作っていると私は感じました。
そういう所はターミネーター4のマックGとは全然違います(マックGにはJ.J.の爪の垢を煎じて飲ませたいと思ったくらい)。
スチールからの先入観を捨てて、本編を見てから本当の感想を読ませてもらう日を楽しみにしています。
>へろへろ様
そう、ニモイ御大が出演しているという話は聞いていました。
でも、ストーリー上そのスポックの出る意味を考えると、それでいいのか?という気持ちになってしまったのです。
そんな「お墨付き」など与えず、「プレミアに招待されたけど行かねーよ!」なシャトナーのおとなげなさを少しは見習って(?)ほしいものだと思ったり
>フリッパー様
極端な話、自分としてはSTはTVシリーズと「完結編」としての映画第一作(いわゆるTMP)だけで十分だと思います。
ネクスト・ジェネレーション等、同じ世界観の別シリーズは普通に楽しめたのですが……
派手な宇宙バトル中心ではなく、あくまでもTVドラマ枠で、SFマインド横溢した作品を送り出してくれたのが、STの意義であり価値であったと思います。
そう言えば、『宇宙家族』も原題『ロスト・イン・スペース』を冠したリメイクが作られましたね
新STは、いくら何でもアレよりは映画として遥かにまともな作品だろうとは思いますが、やはりどうしても観る気にはなれません。
>dreamy様
お気遣いありがとうございます。
今回の映画版については、「オリジナルTVシリーズを知らない人でも楽しめる」ことが喧伝される一方、TV版を知らない人が「オリジナルシリーズファンでも楽しめると思う」と発言していることが不思議でした。
そういう声を聞くたびに、正直言って「アンタに何がわかるよ!?」と思ってしまいます
TOSの世界観、多くをシャトナーの演技、ニモイの演技に負うキャラクター描写や性格設定は、やはり初めてSTをご覧になる人の中には、やはり「ついて行けない」と感じるご意見もあるようです。
今となってはエイブラムス監督自身より、(旧映画シリーズの時から思っていたことですが)いつまでも過去の遺産で食いつなごうとするパラマウントそのものに憤りを覚えます。
というわけで皆様、やはり私がこの映画版を観ることはないでしょう。
タイトルに引用した(映画『リベリオン』でも使われた)イェーツの詩の一節が、この企画に対する偽らざる気持ちです。
自分にとっては、それだけで「何もわかってない」認定するに足ります。