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高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

韓国が独自の測位衛星計画を打ち出す(GPS World Web誌最新号より)

2018年02月07日 | GNSS/QZSS情報
GPS World Web誌最新号によりますと:
Korea will launch its own satellite positioning system
http://gpsworld.com/korea-will-launch-its-own-satellite-positioning-system/

いよいよスマホ大国の韓国が独自の測位衛星計画を明らかにしました。
記事のヘッダー部分と図面をお借りしますと:
Korea will build its own navigation satellite system by 2034, providing independent positioning and navigation signals over an area spanning a 1,000-kilometer radius from the country’s capital, Seoul.


とのことです。

測位衛星システム完成が2034年とありますから、15年をかけてスペースセグメントとして7機の衛星の打上げと、コントロールセグメントを設置・整備してゆく計画のようです。お借りした図面は2年前の構想図面のようです。3機はGEOであると書かれていますが、その他の衛星がどのような軌道をとるのかは読み取れませんでした。おそらくGNSSではなくRNSS地域型になるのでしょう。ソウルを中心に半径1000kmをジャミングに負けないカバーエリアとするものになるのでしょう。

ソウル市内ではGNSS受信へのジャミングが激しく、GPSナビが利用不可になることがしばしばということは、仁川国際空港から乗ったタクシー運転手から聞きました。したがってジャミング対策をしっかり取りうるスペースセグメントと地上系セグメントを構築してゆくこととなるのでしょう。

韓国の有利な点は地上系の大衆的なユーザセグメントについては、世界トップレベルの技術力を持つGNSS/RNSS受信機を内蔵するスマートフォンを存分に活かせることでしょう。これからの韓国スマホには自国の測位衛星系の高度なセキュアなスマホ利用技術・機能が載ることになってゆくのは間違いないでしょう。

今後の計画の具体化に注目してゆく必要があります。
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