たとえ部分日食であっても日食を観たかったんだよ。ものすごい土砂降りの音を聞きながら軽い興奮の所為か眠れぬ夜を過ごし朝を待っていた。
朝7時、フトンを出てはみるものの雨は止む気配なし。天気予報をチェックするも昼過ぎまで晴れ間は望み薄の高知。雲の動き、天気図の予想によると瀬戸内海から北なら雲がかかっていない。高知での雲間を期待するか?いっそ岡山辺りまで行ってみるか?うーむ。
動くとするなら悩んでる時間がもったいない。ゆくか!
で。急遽、岡山まで特急に飛び乗ってしまう。四国山地を越えると予想通り雨は上がっており、車窓から日差しが見える。そして薄雲を通して太陽が欠けているのが肉眼ではっきり見えるっ!!!わお。この時、11時直前。ここでまた思案。食のピークは11:02。そして丸亀駅には11:01に着く。降りるか?さらに北上すればもっと条件がよいか?瀬戸内海越えてみよう!
本州最初の駅・児島で途中下車。ホームに降り立つと日差しが!ホームの端に駆け寄って太陽を仰ぎ見る。おおおおおっ!日食グラスかけてみるとオレンジの三日月形の太陽がそこに。テレフォンカードのパンチ穴をピンホールにして地面に向けてみるとそこにも欠けた太陽の様子がぼんやりと現れている。木漏れ日も三日月型に見えると言うことだがホームに木はない。駅前の植え込みに行ってみるか?しかしこの薄雲ではくっきりとは見えそうにない。次の列車まで20分。空を仰ぎ太陽と月と雲の動きを見ながらまた悩む。さらに北上して当初予定の岡山駅まで移動してみよう。
岡山駅には12:02到着。はやる気持ちを抑えきれず小走りに外に出る。薄曇りかわらず。木漏れ日はどうだ?まったくダメ_| ̄|○ 日食グラスで見るともうだいぶ太陽が太ってきている。街を歩く人で空を見上げている人はいなかった。雨傘持ってる人なんかもいないし。浮かれて高知から来たことがなんだか気恥ずかしくなってくる。でももうすぐ日食が終わると思うと名残惜しい。
街をぶらつき昼メシ喰って、帰りは高速バス18時高知着。往復の移動5時間、岡山滞在3時間。なにやってんだろね。部屋に帰り着いて軽く放心状態になりつつも、今日一日のことを振り返ってビールでモードチェンジ。ふぅ。
ネットで皆既日食の中継動画を眺める。あぁ、いつかは体験してみたいな、黒い太陽と昼間の闇を。中継現場の様子を画面越しに見てるだけでもなんだか涙目になってるわしがいる。皆既日食を追いかけるEclipse-Hunterなる人たちが世界中にいる。そういう人たちの興奮をわしも体感してみたい。
・・・と、そんな時、ががぐらぐらぐら、23:51地震発生。たいした揺れではなかったがちょっとびびった。
はぁ。今日は長い一日だったな。そして動く日だった。
日食、日帰りツアー、地震。
太陽と月と雲と人と地球が動いていた!