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禁煙と挫折と政治と

禁煙を目指すブログのはすが、政治の話が多くなってます。禁煙は失敗と再チャレンジを繰り返し継続中。。

検察庁法改正法案と三権分立

2020-05-16 09:58:33 | 政治
緊急事態宣言解除が一段落し、一気に検察庁法改正法案が話題になってきました。どんな結果になるにせよ、議論が活発になるのはいいことですね。


賛成・反対色々な意見が出ますが、お互いの意見を良く聞くとだんだんとポイントが見えてきた気がします。


反対派の意見で、よく「三権分立が脅かされる」という話がありますが、私はこれは表現の仕方がよくないと思います。


三権分立は

「行政」「立法」「司法」

で、実際の機関としては

「内閣」「国会」「裁判所」

が独立して互いに監視しあい、権力の暴走を抑えるシステムです。


検察はこの中の「行政」の機関なので、検察機構の改革は「行政」である「内閣」がやるのは当然です。


※これは検察庁法改正法案に賛成する人達(「賛成」というよりも「反対派に反対」しているだけに私には見えますが)が必ず言う事です



しかし日本の場合、そもそもこの三権分立が機能していない事が根本の問題としてあります。


というのも、裁判所が役割を放棄しているからです。


検察が立件した案件は99%有罪になるという「検察の不敗神話」がありますが、

検察が立件したら有罪に決まっている

ので、「司法」である裁判所は覆す判決を出しません


逆の言い方をすれば、「行政」機関の検察が実際には「司法」の役割も負わされているわけです。


なぜこんなシステムになっているのかわかりませんが、この実情が話をややこしくしています。



検察庁法改正法案に反対の人は

(検察は実際には司法同然なのだから)
「三権分立が脅かされる」

と言い、賛成(反対派に反対)の人は

(検察は行政機関だから)
「三権分立には関係ない」

と言っています。



なんだか言葉遊びみたいですね。こんなうわべの話よりも大事なのは

「検察は総理大臣や議員を立件できる唯一の存在」

である事だと思います。「司法」である裁判所は自身で議員などを立件出来ません。


そのことを考えれば「三権分立に関係ない」というのは現実を見ていない揚げ足取り的意見のような気がします

しかし制度上の話で言うと「三権分立に関係ない」は正しい話になってしまうので、反対派の人達は「三権分立」という言葉を安易に使うとただでさえややこしい話が余計にややこしくなってしまうので注意が必要です。




橋下徹さんが

2020-05-15 12:44:57 | 政治
検察庁法改正法案について、橋下徹さんの意見がニュースになっていました(中日スポーツ)



橋下さんは

「検察の中立性とかの話ではなく、検事総長が内閣の意向で一年ごとに延長されてそれが3年間続くことに問題がある」

と言っていて、

「法案の中のちょっと一部分に問題があると思うので反対」

と結んでいます。

その通りだと思います。でもこれ、野党の要求と全く同じですね。


でもこのニュースを見ると、橋下さんは


「一部分に問題があるので国家公務員法改正法案に反対」


と言っている様に聞こえます。


今、委員会審議で与党と野党が話し合っているのは


「検事総長の68歳まで定年延長」部分の削除」


を巡ってのことです。


野党は

「検事総長の68歳定年延長部分のみを削除した対案」

を提出しています。


橋下さんが本気で「検事総長定年延長だけ反対」と思っているなら、

「野党の対案に賛成」

と言わないと、結果このままこの法案は成立してしまいます(与党の方が数が多いから)。

橋下さんは「反対」と言いながら、頭の中では色々な計算が働いてこの発言をしている気がします。



※内閣の意向で一年ごと延長出来るのが問題、というのは完全に同意です。

普通に考えても、それじゃ検事総長は内閣の言う事を聞くしかないです。




橋下さんの真意はどうあれ、この

「何を与野党が争っているか」

が不透明な点が色々な誤解を生んでいないでしょうか。


与党側は

「検察官も国家公務員なのだから、一般の国家公務員と同じにしないと不平等になる」

と言って野党の対案を却下しています。

これはおかしいです。

68歳定年の国家公務員はいないのに、検事総長だけそうするのが平等??

そもそも野党は一般検察官の65歳定年延長は了承しています。



こういう話が通ってしまうのは、

野党が

検察庁法改正法案

を含む

国家公務員法改正法案に反対

していると思われているからでは?

(このまま採決となれば野党は反対するしかないですから、結果的に野党は「国家公務員法改正法案に反対」したことになるんですよね。悲惨)


与党が採決前に

「検事総長の68歳定年延長」

部分の削除を認めれば、国家公務員法改正法案も検察庁法改正法案も成立します。


それが1番良いと思うんですが、日本人の大半は「検事総長の68歳定年延長」に賛成なんでしょうか。。





検察庁法改正法案に反対について これまでのまとめ

2020-05-14 12:33:56 | 政治
この件、本当におかしな事になってきています。

緊急事態宣言解除が決まり、予想通りメディアは全てそっちに向いてしまい、

#検察庁法改正法案に反対します

も尻すぼみになってきている印象となってきて、ますますこの件のニュースは少なくなっています。


そこでこれまでの検察庁法改正法案絡みのニュースを私なりにまとめてみました。公開されているヤフーニュースや大手新聞記事のみでリンク構成します。




まずこの「検察庁法改正法案」自体について(ヤフーニュースより)。

この法案は非常に難しいらしく、本文を見ても何を言っているのか理解出来ないそうです。そんなこの法案についてわかりやすく解説してくれています。



基本的でとても重要な点として、検察庁法改正法案は 国家公務員法改正法案とひとまとめにして1本で提出されています。

検察庁法改正法案は法務省の管轄。

国家公務員法は内閣人事局の管轄。

管轄の違う法案を1本にまとめるメリットはなんでしょうか。


その上で、この検察庁法改正法案、本当に解読が難しいようです。ジャーナリストの神保哲夫さんの記事


神保さんの意見を鵜呑みにするつもりはありませんが、彼ほど著名なジャーナリストでも「何が書いてあるか」を完璧に理解するのは難しい様子。




そんな難しいこの法案について色んな人がよくわからないまま議論を重ねていたのが、#検察庁法改正法案に反対します が大きなニュースになった頃です。


そしていざ審議開始となるのですが、この法案に対する野党の対応(毎日新聞)。




野党は今回のこの法案のほとんどを了承しています。もともとは反対していた検察官の65歳延長も、自民案を飲んで了承しています。
反対しているのは「検事総長の68歳まで定年延長」部分だけ。


しかしテレビニュースはこんな風に報道(例 TBSニュース)。


これだと「検察官の65歳定年延長に反対」としか見えないですね。

ここが今回の異常さのポイントな気がするのですが、、


・「68歳」を報じないメディア

・なので「検察官65歳定年延長」問題だと思っている人が多い

・「検察官65歳定年延長」という問題ない話に反対するのはおかしい、という意見

皆様どう思われますか?




くりかえしますが、野党はこの「検事総長の68歳まで定年延長」部分さえ削除すれば審議に応じる、と提案しました。

しかし与党・内閣は削除を拒否。野党は退席し、自公と日本維新のみで審議を強行。


この点をテレビニュースなどではただ「野党は徹底抗戦」などと紹介しました。

野党は譲歩して与党案のほとんどを了承しているのに、与党が全く譲歩しないために決裂して退席した訳なんですが。。

それを「徹底抗戦」というネガティブな1言だけで説明するメディア(例 毎日新聞)。


最大限の譲歩をした野党と、一切の譲歩をしない自民党。どちらが「徹底抗戦」をしてるんでしょう。




そして審議を強行されたため、やむを得ず昨日から審議に加わった野党。

武田担当相への質問と解答が話題に(時事通信より)。



※朝日新聞も大々的にこの件を扱っていますが、朝日新聞は往々にして「反安倍」と揶揄されがちなので見送りました。



答弁する側がわかっていなくて答えられないので、それではと「本当の担当」の森法務大臣に答弁させるよう野党が求めても、、(NHKニュース)



さすがNHK,いかにも

野党は無責任に退席したけど、自民党は「ちゃんと議論しましょうよ」と呼び掛ける

と仕上げてあります。


答弁する自民党の担当相が「私ではわからない」と言っているのだから議論のしようがないと思うんですけど。。
なのに「議論を呼び掛ける」って、どういう事なのか私にはわかりません。



ここまでの流れをまとめてみました。



普段の法案審議では何かしら与党の言い分に分かる所もあったりしますが、今回のは何1つ理解できる点がありません。


そもそもコロナ前に議論していた「働き方改革」なんて、コロナの今、役に立つのでしょうか?

「コロナが無かった場合の未来」を想定しているものは全て一度立ち止まり、コロナの影響を加味して検討し直す事は最低限必要だと思うのですが。。







検察vs内閣?

2020-05-14 00:38:32 | 政治
今日の昼間にまた驚いたニュースがありました。


検察が河井克行議員を立件する方針を固めた


というのです。



検察庁法改正が激しい議論となっている中、ぼんやりと


河合夫妻の立件はひとつの鍵なんだろうな


という思いはありましたが、まさかコロナ禍の今、本当に検察が動くとは!!


これはかなり大きな話題になるだろう、と思い夜になってテレビのニュースやネットニュースを漁ってみましたが、



どこのニュースも扱っていない!



これはどういう事なんでしょう?




500万リツイートを超える話題である


「検察庁法改正法案」


これに絡む


「黒川検事の定年延長」


黒川検事の定年延長によって内閣との対立が噂される検察が力を入れていた


「河合夫妻の公職選挙法の違反疑惑」


この3つの問題は、「今までは」それぞれが大きなニュースとして扱われていました。


現職国会議員の立件といえば、それだけで一面トップになるビックニュース。ましてや今回は夫婦で立件される可能性まであります。


更に今回は「黒川検事」と「検察庁法改正」が絡む超特大のビックニュースだというのに、テレビでもネット上でもほとんど話題に上がらない。


「河井克行議員を立件する方針を固めた」というニュースが本当だとしたら、その後こんなにも全てのメディアで取り上げられないのはいくらなんでも不自然過ぎると思うのですが。。




定年延長、その後

2020-05-12 22:55:52 | 政治
#検察庁法改正に抗議します に乗っかって前回の記事(検事総長68歳まで延長)を書きました。

夜になったらこの点についてニュース出るかな、と思っていたのですが、、


全く出てこない!


出てこないどころか、「検事総長68歳まで」という内容すら全くない。

どういうこと?昼間のニュースでは毎日新聞が「野党、検事総長68歳まで延長の部分の削除を提案」とはっきり書いていたのに。。




これが夜になると、何故か各紙とも

「野党、検察官の定年延長部分の削除を要求」

とか

「野党、徹底抗戦の構え」

とか


野党の要求をかなりぼかした形で書かれています。



野党は基本的に「公務員の定年延長」は賛成、「検察官の65歳まで定年延長」も飲んでいます。

検事総長の68歳まで延長部分「のみ」削除を要求、のはずなのに、まるで「検察官の定年延長全部を否定」しているかのような見出しになっているのはなぜ??


もしかしたら私が見た「検事総長は68歳まで」が、ある種のフェイクニュースだったのか?と思いましたが、ネットニュースとしては定評のあるYahooニュースでこんな記事がありました。




ヤフーニュースが全くのフェイクニュースを取り上げるとも思えないし、、



このままではこの法案は数の力だけで明日委員会通過してしまいます。


論点すら明確に示されていない国会(委員会)審議ってなんなんでしょう?


私は今の野党をそんなに評価していませんが、今回の野党提案(検事総長の68歳まで定年延長部分のみ削除)はとても理に適ったものだと感じます(検察官の65歳定年延長を飲んで、全否定ではなく折り合いを付けた判断をしたと思います)。


対して安倍総理の答弁はニュースを見る限り「検事総長68歳まで」については何も答えず、「検察官も国家公務員と同じく65歳まで定年延長する事は必要だ」と、何故か既に野党が飲んでいる内容を主張しています。


そもそも「国家公務員の定年延長」だけで出せばスムーズに通る法案に、余計な内容(検事総長68歳まで)を混ぜて束ね法案にして混乱させているのは内閣です。コロナが収束に向かうかのこの大事な時に。


なぜ与党はここまで譲歩している野党の提案を飲めないのか?

なぜマスコミは「検事総長68歳まで」を正確に伝えないのか?


どう考えても野党の方がまともな事を言ってまともな提案をしているのに、それをマスコミも、ましてや反対派の評論家すら話題として取り上げないのはどうして?


何か今までにない異常さを感じるのは私だけでしょうか。


※今まで「コメント許可しない」にしていた事に気付いてませんでした。皆さんの意見を聞かせて頂きたいのでコメント可と変更しますので、ぜひご意見ください。