PRESSMAN GOGO

オートバイスポーツ、トライアルを中心にディレクター生野涼介が日々の気がついた事、取材した時の思いなど、日常のブログです。

開幕戦だった日

2013-03-12 09:42:02 | その他 Weblog
2013年の全日本トライアル開幕戦だったはずの3月10日。
大会の中止でロケスケジュールが空いてしまったわたくしは、ちょいと日比谷公園まで出かけて参りました。
3.11を控えての反原発集会が開かれていたのです。

会場ではこんなライブが。

歌っていたのは、おやまあ、ジーナさんではないですか。



ステージの左右はこんな感じ。

太陽光パネルでライブの電力を確保しているようです。

かつて「日比谷野音」という名称で有名だったこの付近は、今では「小音楽堂」という名前になっているよう。
このステージの周りには、震災復興ボランティアや医療、教育系や集団疎開裁判をしている団体などのテントが立ち並び、署名や寄付を集めています。
ここから300mほど離れたところに「大音楽堂」という建物があり、その周辺が反原発デモの本体となっていました。

行ってみると、まあすごい人とノボリの数。





順次公園から出て国会議事堂方面に移動していくのですが、あとからあとから、まるでオウムの群れのようにどんどん人が湧いてきます。

全日本トライアルの観客数は、関東大会で2000人程度でしょうか、ざっと見てもその数十倍の規模。
警察発表の「2万人」でも結構な人数ですが、主催者発表の「20万人」もそんなに大幅にサバを読んでいるとは思えません。
アメリカ/スリーマイル島での史上初の原発事故直後にあった反原発デモの参加人数が、同じく主催者発表で10万人だったそうです。
日本で事故から2年後のこの数の重大さがどれほどの意味を持つのか、政府や東電の方は誰か考えるのでしょうか。

さらにノボリの種類の多さからそれぞれ立場の違う人達が集まってきていると思うのですが、イザコザもなく、何時間もの待ち時間に文句も言わず、実に秩序正しいのが驚きです。
デモに参加しても一銭にもならないのに、なんとも不思議な光景。その分、本当の心の声の表現なんだと思います。




歌っているのは、「空耳アワー」の安齋肇さんじゃないよね?

こちらは原発ゼロ犬。「こてつ」って名前らしいけど、小谷徹さん?(笑)。


しかし一番驚いたのは、全日本トライアルの数十倍の規模のイベントなのに、プレスの数が全日本以下だったこと。テレビカメラはもちろん、スチール取材もいません。
ちょっと離れた銀座のホコ天の方が、よっぽどカメラいました。パッと見ただけで、3局以上がロケ。

こちらは通行人に「あなたはトコロテンとウドンのどちら派?」で札を上げさせる内容のよう。

あの震災からたった2年で、日本には脱原発か推進かよりも大切な選択が出来てしまったようです。

案の定あれだけのデモだったのに、ほぼどこのメディアもニュースにしていません。
NHKの7時のニュースでは首相官邸前の映像を3分ほど放送していましたが、あえて比較的人が少なかった場所を選んだと勘ぐっちゃうよ??という内容。
いつもはマスメディアの取り上げない記事を拾うネットニュースでもレポートを発見できず、完全に黙殺状態です。
メディアの片隅に籍を置く者として「報道の自由」は絶対に守らなければならないものだと思いますが、まさか「報道しない自由」というものが、もしかしたら原発事故より恐ろしいものだったとはねえ…。



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