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若草な日々

若草な日々をゆるく綴る

大学で泣いてしまった日

2008-06-07 14:22:56 | 障害を学習します
一度、大学で泣いてしまった。
授業終了後、人気の無いところで声を上げて泣いた。

私のゼミの教授による授業。

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「障害」とは「自由性の低下」である。発達障害にしても、脳卒中などから発生する後天的な障害にしても、それは生き物としての自然現象である。

その「自由性の低下」の「受容責任」を負うべきなのは「本人」なのか「社会」なのか?

将来の道を、教師や心理士を選択したりする人は当然として、官僚になろう、公務員になろうと考えている人も良く考えなければならない事である。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな話を長い時間講義されていた。

授業を終わった後、思いっきり泣いた。今まで抑えていた何かが流れ出したように。

今まで様々な事があった。全部、息子本人の問題として捉えられてきた。

まだ小学生でありながら、当事者の問題であるとされ続け、息子に対し正確な対処をせず、対処をすることを考えようとすらしてくれなかった事などが思い出された。

学生達がいつか社会の中心に達したときに、このような意識を持ち続けてくれる事を信じたいと思う。

この日は自分の誕生日だった。若い友人達からプレゼントを貰ったりもした。
いい日だった。

神経細胞の話

2008-06-07 11:27:19 | 障害を学習します
発達障害と神経細胞の話はあまりに遠いと思う。

でも、私はすすんで学んでいる。神経心理学を中核に勉強しているが、ピンポイントで学びたいならば、逆に広い範囲を学ぶしかない。そうしないと深く掘り下げて学ぶことが出来ないからだ。

息子のことだけを考えて現在勉強していると仮定(そんなつもりは無いけれど)するとしても、視覚・聴覚・注意・運動・運動と感覚の呼応・躓いた場所の勉強を理解させる教授法・感情コントロール・感情の言語化・他人の感情の言語化・作業スピードの改善・書字トレーニング・モチベーションを落とさないこと・自己否定させないこと・時間感覚・記憶トレーニング・・・・

社会心理学も教授心理学も学校での行動心理学も臨床心理学も発達心理学も当然必要になって来る。

その中で神経細胞の話は心理学には直に関係は無いけれども、保護者には参考になることがある。

神経細胞は生まれてすぐ、かなりの数を失う。使われない部分を中心に死滅するのだ。ぎゅうぎゅうに詰め込まれた状態では神経細胞はその力を発揮しない。予め私達の種(ヒト)が予定していた自滅の行為である。

その後一生神経細胞は増えることが無いと言われる。(短期の記憶に関係する「海馬」の一部の神経細胞はは増えているとの研究もある)

で、では何が脳の成長となるのかといえば、①神経細胞のネットワークを張り巡らせること②神経細胞のコードのような部分である「軸策」の周囲を「ミエリン鞘」で厚く覆い、信号伝達の速度を早くかつ正確にさせること、の2つにある。


で、どうすればそれが促進されるかといえば、ラット(ねずみ)での実験がある。

(Diamond,1990)によれば、複雑な迷路を走ることを経験したラットはそうでないラットより大脳資質が分厚い。

これは、ミエリン鞘が発達している、もしくはネットワークが広がっている故に、大脳資質が分厚くなったと考えることが可能である。

更に、複雑な「オモチャ」の中で育てられたラットの方が良く、又、週に2回新しい「オモチャ」に変更したラットの方が良い。

ラットの「オモチャ」は子どもの遊ぶおもちゃとは若干違う。好奇心を喚起し、頭を働かせて使いこなす代物である。

では、私達は子ども達にどうすれば良いのか・・・。


・自由時間にTVだけ見させる生活はやめよう。
・塾や習い事もパターン化しないように緩急をつけよう。
・博物館や動物園や見たことも聞いたことも無いものに触れさせよう。
・運動はたくさんさせよう。(運動は脳の運動野を刺激する。)
・ある種のTVゲームのように刺激だけを自動的に流し続けるものはやめよう。自分で考えないと進まないゲームをさせよう。
・休みの日は、パターン化しないでお金を使わず工夫して、あらゆる体験をさせるように保護者が頭を使おう。空きペットボトル工作でも、近くの公園での植物観察でも、本当にしんどいときは折り紙や切り紙、トランプのババ抜きでも。
・お手伝いは色々させよう。決まったお手伝いを確実にさせる事は生活訓練として不可欠だけど、それ以外の電球交換やペンキ塗りなども経験させよう。
・電車が好きな子なら時刻表で計算させて料金も安く考えさせて、毎回違った場所へ行こう。
・色々な音楽に触れさせよう。(最近、高齢者向けデイサービスホームで、アップテンポの最近の曲を聴いて皆さんが急に表情が豊かになり、手拍子や運動が進んだのを目撃した。色々な音楽が刺激となるので、試すのも良いのだと実感した。)

どれだけの色々な経験をさせたかが勝負になると思う。毎日10分でよいので毎回違うことをさせてみるのはどうだろうか。

そういえば、大昔、間違い探しの雑誌は買ったことがある。本人が真剣で私も真剣で楽しかった。年齢が高い・興味があるなら、クロスワードや数独もできるかな。

勿論、ボードゲーム・カードゲームはお勧めしたい。面白く、頭を使い、対人関係も考え、勝った時、負けたときの話す内容や行動で、自制心のトレーニングもできる。

VTRやパソコンを使った学習なども高年齢の子には刺激になるかも。

高齢者に対するトレーニングなどを考えても、成人になっても効果があると考えても良いので、色々工夫よう。勿論幼ければ幼いほど効果はあると思う。

面白くて簡単で効果がありそうなものを見つけた方は是非コメント下さい。

多動の子どもをじっとさせる

2008-05-17 09:31:37 | 障害を学習します
多動の子どもをじっとさせるために、薬以外の手法で、あるいは薬と併用で、努力されている親の方は多いと思う。

うちの息子は結局、薬なしで多動が無くなった。(勿論、多動以外の問題は山積されている)

中学生の年齢に達したことが大きな要因だろうとは思う。

しかし昨日、ゼミの先生(障害心理学、神経心理学の大学教授)の話を聞いていて、気付いたことを以下に書きたい。

ADHDは基本的に脳の「抑制機能」が不十分な状態であることが原因と考えられる。多動ということは「運動」に対する「抑制機能」が不十分ということになる。

ここで示す「抑制機能」は個人の意思でコントロールできる範囲のものではない。もっと生命としての根源活動に近い無自覚な、意思とかかわりの無いレベルのものである。

そこをまず理解しているかが分かれ道となる。

私は、昔「自制心」を身につけさせれば良いのだろうと(勝手に)思い込んでいた。「根性をつける」的な発想で登山をさせていた。

けれども、それは違っていたのだとわかった。

もちろん、登山をすることで、体力がつき、自然に対する知識も豊富になった。又、山頂に着いたときの喜びと心地よさも味わった。そういった登山自体の価値の為に今後も継続するべきよき趣味だとは思っている。

しかし、多動を抑える為に役に立ったのだろうかと思うと、違うな・・・と感じる。

「無自覚な、意思と関わりの無いところでの運動機能」をトレーニングする・・・

となれば、インラインスケート(ローラーブレード、ローラースケート、アイススケートの類)はどうだろう。

ともかく転ばない様にする為、体は一生懸命、「無自覚な、意思と関わりの無いところでの運動機能」を働かせる。「転ぶ可能性があることをわざわざする」なんて事を人間の脳は想定していない。

危険を避けるために「無自覚な、意思と関わりの無いところでの運動機能」は思いっきり働き、自分の体をコントロールしようとする。(勿論転んだら危険なので、安全な場所で防具をつけて実施してくださいね)脳は体を抑制することをせざるを得ない。それが「運動」に対する「抑制機能」のトレーニングとなる。

いつか脳がコントロールし転ばなくなる。そうすると、その「運動」に対する「抑制機能」はあまり働かなくなる。

まだ、スケートで転ばない為の抑制が身についたに過ぎない。「運動」全域の「抑制」が可能になったわけではない。そうなれば、違う運動機能を使うスポーツに変えていけばよい。

体をコントロールする事に慣れてくると、違った形でスポーツでのトレーニングが可能になると思う。最終的には、サッカーでもバスケットボールでも・・・登山でも、「運動」に対する「抑制機能」は鍛えられてゆく。

そうなれば・・・運動のコントロールも可能となるだけでなく、(過去に私の期待した)根性も身につく。

「勉強に集中させたいならば、勉強の先に運動!!」

なるべく小さな年齢からトレーニングすると、高学年で勉強が忙しくなる頃までに多動が減り勉強しやすい環境になる・・・と考えることが可能だ。

お子さんにストレスにならない程度に、徐々に楽しみながらトレーニングしてください。

まずは家の前で、ソフトバレーボールのキャッチボールを1日20分から初めてみませんか?


(致命的な漢字変換のミスがありました。申し訳ございません。他動⇒多動)

特別支援ってなんだろう

2008-05-02 11:25:57 | 障害を学習します
息子は結局普通学級に進学した。

ADHDの一面である多動性は見られず,残りの注意欠陥のみ若干見られている。これも誰かに迷惑をかけるほどの事ではない様子だ。(本人は大変だと思うが)
書字表出障害は,私のゼミの先生(大学教授)からの話を教えてから,一生懸命書いている。これも誰かに代わりに書いて貰うなどの事をしてはいない。書けば必ず書けるようになると本人も信じ始めた。

4年間勉強をしなかったつけを今払っている状態だが,それも本人の意思ではない。勉強したいという想いに対し,ゆっくり追いつけば良いと常々話している。

息子は今,特別支援教育の授業は受けていない。

現在のわが町の通級指導の特別支援教育(主に知的障害の無い発達障害の児童・生徒対象・・・高機能自閉症・アスペルガー障害・ADHD・LD)は,実際のところ,何らかの障害で遅れてしまっている学習を取り戻すだけの場所になり,それぞれの障害の状態を個人・家族が確認し,その個人に合わせたトレーニングをして困難を認識&克服する場所ではなくなっている。(らしい)

わざわざ一日,通常の学校に行かないで出かけるほどの物では無い。勉強の遅れが家庭でどうにかサポート出来る場合(親が子供の学び方の癖を理解している場合)出かけるプラスはまったく無い事になってしまう。

学校という場の基準が「学力」にある以上それは仕方ないのかもしれないのだが,教育は学力のみで完結できるほど簡単なものなのだろうか?

教育はこの国の次の世代を作り出す為の作業である。家庭では不可能な教育を特別支援教室に行って貰いたいと願っている。

我々の子供たちが障害から来る困難を克服し,自分を活かせる分野でわずかでも社会に貢献できることを私は望んでいる。

障害児を抱えるお母さんへ

2008-01-18 00:14:25 | 障害を学習します
普通、忙しくて追い込まれると、人は現実逃避したくなる。(社会心理で勉強した)

忙しさのあまり、私は、この20数年来ずっと読もうと思っていたが怖くて避けていた本を読んだ。古典的なベストセラーなので、読んでいる人の方が多いかもしれない。

「夜と霧」ヴィクトール・E・フランクル

ナチス政権化強制収容所を生き抜いたユダヤ人心理学教授が書いた本である。

強制収容所の死体の映像を子どもの頃に何度も(親に)見せられていた私は、怖くてずっと避けていた。(今は私が息子に強制収容所の死体の映像を見せている。)

こんな歳になったからなのか、怖さは全くなかった。

その中で心に響いたのが下のような内容。

「・・・生きることを意味あるものにする可能性は、自分のありようががんじがらめに制限されるなかでどのような覚悟をするかという、まさにその1点にかかっていた。・・・行動的に生きることや安逸に生きることだけに意味があるのではない。」

「苦渋に満ちた状況ときびしい運命がもたらした、おのれの真価を発揮する機会を生かしたか、あるいは活かさなかったか。そして「苦悩に値」したか、しなかったか」


苦しい状況を、それが自分にふりかかった事を、・・・恨んでみても状況は変えられない。

もし、そんな状況の中で、自分の人生の価値を見つけようとするのなら、自分に向かってくる過酷な運命に対して自分がどう対処するか、その自分の行為・考え方そのものが自分の価値を作るのだ・・・と考えるべきだと思う。

苦労しながら、苦痛を感じながら、それでも前に前に進んでいこうとするその気持ち自体に、自分の生きる価値を見出すべきなのだと・・・思う。

私は、子どもに悩まされ、周囲の非難に神経をすり減らし、自分の不運を何度呪ったかわからない。でもそうしたところで何もかわらない。泣き続けても何もかわらない。泣く前と同じ現実がそこに存在している。(泣く事は、勿論勧めます。泣くのを我慢するのは心に悪いです。)で、がむしゃらに、方向性も見えないまま、溺れる者のようにあがきながら・・・そんなむちゃくちゃな状態でも、それでも前に前に進んでいると自分で思えている・・・そんな気持ちで生きていけるのならば、それこそが自分の生きる価値なのだ。・・・そう思えるようになりたいと思っている。


「障害児の親に、子どもの障害を受容出来る日は来ない」と私のゼミの教授が授業で話した。「そんな大変な事を受容できるはずがない」と。


私は、自分の息子の障害を受容できない事で悩んでいたので、救いになった。


辛い日が続く人に、この話は救いになったのでしょうか?それとも辛い思いをさせただけなのでしょうか?

続きをまた書きたいと思います。


引用文献
ヴィクトール・E・フランクル 夜と霧 新版 池田香代子訳 みすず書房 2002年

日記療法

2008-01-11 22:30:16 | 障害を学習します
カウンセリングの中で日記療法と言うのがある。毎日日記を書くだけだけど、その中に治療者はその人の心の状態を感じる事ができる。

うつ病の人など、薬が合っているかどうかを確認するために使うことも可能らしい。効き過ぎたり、効かな過ぎたりするとてきめんに現れる。

ただ手間暇がかかるのでメジャーな方法ではない。

この手法は、別にカウンセリングが必要な人でなくても使えると思う。その日によってネガティヴだったりポジティヴだったり、自分で認識できる。書く事がなくなれば、それはそれで何らかの意味を持つ。

例えば、私がこのブログを書かないとき、理由は3つ。①忙しすぎる、②何らかの理由でやる気が無い、③連日張り切りすぎ(目標値が高すぎる場合、息切れして失速してしまう)

自分の中で「どうしようもない何か」を抱えているなと思ったら、ともかく書く事を勧めたい。

又、お子さんの様子が気になる方も日記をお勧めする。そのときの出来事を書き綴れば、お子さんの行動に関する因果性がいつか見つけられるかもしれない。

話す事はあまり変化が無いけれど、書く事はそのときの状況に左右され易い。面白いと思うので是非。

障害の学習に繋がるかな?

2008-01-05 17:07:51 | 障害を学習します
神経伝達物質の勉強中。
10日のゼミでの発表に備えている最中です。

・・・神経伝達物質って?

神経細胞(=ニューロン)と神経細胞の間で情報の伝達に使われている化学的物質の事です。神経細胞と神経細胞は、くっついていません。ので、隣に情報を送る際のバトンとして神経伝達物質が使われています。

有名なのは

ノルアドレナリン
GABA(ガンマアミノ酪酸)
ドーパミン
アセチルコリン
エンドルフィン

とかでしょうか。

ノルアドレナリンは驚き、怒りなど興奮を伝える物質です。

アセチルコリンはアルツハイマー病と関係があるかもといわれている物質です。記憶と学習に関連があるのではといわれています。

ドーパミンの過剰は統合失調症に’少し’関連があるかも知れないと言われています。逆にドーパミンの過少はパーキンソン病と関係があると言われています。

GABAは巷で話題なのでご存知だと思いますが、興奮した状態を抑えるものです。

発達障害関連では、商品名「リタリン」で有名な塩酸メチルフェニデート(アンフェタミン系物質)が、ドーパミンとノルアドレナリンの量を’増加’させる事で知られています。これはADHDの子どもに処方されています。大人ではナルコレプシー(睡眠障害の一種)の治療に使用されるものです。

アンフェタミン系物質の代表は覚醒剤です。「リタリン」は覚醒剤の兄弟です。当たり前のことを書きますが、使うときは医師の指導に基づいて下さい。

じっとしていられない(ADHD)子どもに興奮剤を与えている事に気付きましたか?不思議でしょう?落ち着かせるためのGABAではないんです。なぜこの薬が有効なのかまだわかっていません。

これらのことを知らない教育関係者が大変多いですよね。「落ち着かせる薬」だと思うから、「飲ませてください」という話が出てくるのだと思います。この薬が合わない、もしくはあまり効果を感じないお子さんにまで飲ませてくださいと言うべきではないと思います。大変危険な薬である事を理解して貰えたらと思います。

薬は、なぜその薬に効果があるのかわからない場合が多いです。その薬の働きを調べる事によって、病気が(あるいは障害が)どこから生まれているのか見つけ出すという歴史が続いています。

ADHDも、ドーパミンとノルアドレナリンが解決の一つの道になるでしょう。

追記ですが、ADHDの子どもは、大脳基底核と前頭前野の領域がADHDを持たない子どもよりも小さいことがわかっています。

前頭前野は前頭葉の前部に位置して、計画や意思決定、注意の制御、不適切な行動の抑制に重要な役割をもつと考えられています。

大脳基底核は脳の内部にあり、姿勢の保持や筋肉の緊張の調節、大まかな運動の調節など運動機能に関連があるといわれています。

これらの研究も同様に解決の一つになってくれるものと思います。

DSM-Ⅳ-TRの②追記2

2007-05-26 03:59:19 | 障害を学習します
次も素人の私の感想なのでそのつもりで読んでくださいね。

知能検査を行うには資格は要りません。臨床心理士等の各種心理士の資格は国家資格ではありません。乱立しています。理屈上は、今私が勝手に手引書を見ながら検査することも可能です。(そんなことはしませんが)

又、臨床心理士の場合、心理学の大学を卒業しないまま大学院だけ心理学を選んだ方もいます。そうなると大学院では検査の方法やカウンセリングの手法を中心に学んでいるので、心理学の基礎をあまり学ばないまま資格を取得することになるそうです。(これは私が大学で先生から聞いたお話です。)

知能検査等の検査結果は、その検査する人の判断で決まります。これは私の意見です。ご自身のお子さんの検査をそばで見た方の意見や検査法の本を読んだ上での感想です。

検査する場所、時間帯、検査する人と検査される子の相性、検査される子のそのときの気分などで結果はずいぶん変わると推定できます。私は、大学受験でさえも最高の結果は出せないのに、小学生が最高の結果を出せるはずが無いと考えているからです。その子のベストの状態を心理士さんは知らないはずです。(その子のベストの状態がわかるほど長いお付き合いの心理士さんなら問題ないと思います。そういった関係があるのも知っています。)

おまけに検査は1時間は続くのです。

私の読んだ検査法の本には、場合によっては休憩を挟みながら検査するようにと書かれていました。

これはかなりうがった見方でしょうが、次の予約があれば検査はできるだけ時間に合わせて終わらせるしかないですよね。時間が決められている以上、検査を作った学者さんたちが想定したような正確な結果は出ないと思っています。

その検査結果を正しいとして医師が診断するのですが、どう考えますか?

先ほど書いた事です。私の友人が話してくれたのですが、心理士さんがお子さんの状態をよく把握していて、ベストの状態で検査して貰ったと話していました。長い時間をかけて、無理だったら半分づつ別の日にに検査しましょうと決めていたそうです。かなり長い付き合いなのでお子さんの様子はおおよそわかるみたいですね。そんな関係の中で出てくる結果は?どう考えます?

更なる追記
この記事にコメントを頂きました。大学院の現状を教えて頂いたのでこっちにも書きます。本物の内容はコメントを読んでくださいね。

コメントして頂いた方のお話によると、もちろん臨床心理士の指定大学院だと思いますが、この方の大学院では、卒業した学部が心理系で無い場合、院の授業と平行して学部の心理の授業も受けなければならないシステムになっているそうです。
友人の他の大学院の方も同じスタイルだそうです。

DSM-Ⅳ-TRの②追記

2007-05-26 03:58:59 | 障害を学習します
更に私の個人的な意見。

どうも色々な保護者の方に聞くと、LDって本当に色々らしいです。

字を上下逆に認識してしまうというお子さんがいました。苦労しながらトレーニングを積んで、今は立派な高校生。本人は今も大変らしいと聞きますが、良き医師、よき教師を探してわざわざ遠方から引越しまでした親御さんの勝利だと思います。

小さなころは本人もそのことがわからず、うまく伝えられず、苦労していたと思います。

字が読めない書けないだけで、あまり考えもせずに保護者が判断してしまっていたら、今は違う結果だったと思います。

DSM-Ⅳ-TRの②

2007-05-25 14:20:30 | 障害を学習します
で、今回は有名なLDから。

LD(学習障害)。英語はLearning Disorderです。

LDって何となく漠然としたイメージがありませんか?知的に不自然さはないけど、なんか学校で上手く行かない子みたいな感じ。

でもそのイメージだけならば、血液型の性格判断みたいなレベルですよ。

LDは3つの分野しかありません。

●読字障害(Reading Disorder)
●算数障害(Mathematics Disorder)
●書字表出障害(Disorder of Written Expression)

それと、3つの分野すべてにおける問題点がある
●特定不能の学習障害(Learning disorder Not Otherwise Specified)
だけです。

内容については詳細に書いて行きます。ウィキペディアでも載ってますが、難しい言葉で書いているので、ここでは私の解説入れます。そちらで確認してもらいつつというのもいいかもしれませんね。

難しく書けば立派に見えるという発想から抜けられないのも、やさしい言葉で書かれているものは信用できないという反応も、とても理解できます。ので、難しく載せて簡単に解説します。私は当然素人ですから、「私なりの解説」なのを、忘れないで下さい。


●読字障害(Reading Disorder)は
A.読みの正確さと理解力についての個別施行による標準化検査で測定された読みの到達度が、その人の生活年齢、測定された知能、生活相応の教育の程度に応じて期待されるものより十分に低い。
B.基準Aの障害が読字能力を必要とする学業成績や日常の活動を著名に妨害している。
C.感覚器の欠陥が存在する場合、読みの困難は通常それに伴うより過剰である。

《要は上のABCの基準に入る場合は「読字のLD(学習障害)」と呼びましょうという事です。簡単に言い直せば、「その子の知的能力と比較してみて、あまりにも読めていないなと思う場合は対象者」です。「あまりにも」という部分は医師しか判断できないと思いませんか?だからこそお医者さんで診てもらって下さい。》

●算数障害(Mathematics Disorder)は
A.個別施行による標準化検査で測定された算数の能力が、その人の生活年齢、測定された知能、生活相応の教育の程度に応じて期待されるものより十分に低い。
B.基準Aの障害が算数能力を必要とする学業成績や日常の活動を著名に妨害している。
C.感覚器の欠陥が存在する場合、算数能力の困難は通常それに伴うより過剰である。

《これも同じく、上のABCの基準に入る場合は「算数のLD(学習障害)」です。これも簡単に言い直せば、「その子の知的能力と比較してみて、あまりにも算数の能力が不足していると考えられる場合は対象者」と言い替えられます。

でも親から見ると算数の能力が低いと、一瞬迷っちゃうんですよね。「読み」だけができない子は「書けるのに読めないよ?あれ?変だな」と思うでしょ。普通に考えても、「書けるのに読めないのは変だ」と思うんです。

でも算数障害は、比較する対象がぜんぜん違うものになる。読み書きはとっても得意なのに算数が出来ないとき、親が正確に算数障害だと感じれれば良いのですが、大体が違う視点に行くんですよね。》

●書字表出障害(Disorder of Written Expression)は
A.個別施行による標準化検査(あるいは書字能力の機能的評価)で測定された書字能力が、その人の生活年齢、測定された知能、生活相応の教育の程度に応じて期待されるものより十分に低い。
B.基準Aの障害が文章を書くことを必要とする学業成績や日常の活動(例:文法的に正しい文や構成された短い記事を書くこと)を著名に妨害している。
C.感覚器の欠陥が存在する場合、書字能力の困難が通常それに伴うものより過剰である。

《これも上のABCの基準に入る場合は「書字表出のLD(学習障害)」です。これも簡単に言い直せば、「その子の知的能力と比較してみて、あまりにも書けていないなと思う場合は対象者」です。「あまりにも」という部分は難しいです。お医者さんで診てもらって下さい。我が息子はここに入ります。》


で、アドバイスです。

3つともAに書いてある事なのですが、診断するには「その子だけでの検査」をしなければいけません。ひとり1時間以上もする検査をします。そういった理由で、どこの病院でも検査は待たされます。夏休みになったら行こうと考えたら、検査は秋以降で、診断が冬になっちゃうかもしれません。そうなると検査の為に学校を休ませないといけない。初回は早く終るので、土曜日の午前中にでも即行ってくださいね。夏休みに検査が出来るかも知れませんよ。

そして前回に書いたとおり、この分類の方法では当然ですが、「何故できないのか」の理由は書かれてないんです。

特にLDの場合、何故それが出来ないのかは、人それぞれでばらばらみたいですね。

お医者さんでよく調べてから対応をとりましょう。本屋や図書館で本だけ読んで、もしくはネットで調べるだけでこうしようああしようと決めても、本当の原因とは関係ないトレーニングをしているだけ=時間の無駄・・・になる可能性があります。

最後に・・・私の意見を、私の経験だけで発言します。

今、とりあえず成績を上げようと頑張って、成績が上がったとしても、いつかは止まってしまいます。根本原因からの改善をしていないからです。LDだけだから・・・と思ってても、思春期になれば本人は心理的にも相当苦労します。根本原因を解明してからの対策をとる事が必要だと思います。

又、ほかの何らかの障害が隠れているケースもあります。例えば我が息子はADHDを併発しています。LDの主原因がADHDの可能性さえあります。ADHDを何とかしないとLDはどうにも出来ないと考えることも出来るでしょう。でも逆も考えられるんですよ。字が書けないから面白く無い、授業に興味を持てない、退屈で仕方が無い、じっとしていない・・・。やっぱり詳細に調べるべきだと思いませんか?

DSM-Ⅳ-TR(精神疾患の分類と診断の手引)その1

2007-05-23 15:16:03 | 障害を学習します
DSMって聞いた事ありますか?その縮小版が私の授業の教科書なので、それを参考にしつつ、完全素人の私が書きます。私の個人的な見解という事で宜しくお願いします。

DSMはアメリカ精神医学会が作成したマニュアルです。最新版の日本での正式名は「DSM-Ⅳ-TR精神疾患の診断・統計マニュアル」です。

それが950ページもあるので『診断基準』だけを抜き出したものが「DSM-Ⅳ-TR(精神疾患の分類と診断の手引)」で、通称MINI-Dと呼ばれるているものです。この本が私の手元にあるものです。本物を資料室でペラペラとめくりましたが、診断基準に関しては同じです。ので、私達もこれだけで充分でしょう。医師免許を持って診断するわけではないので。

で、めちゃめちゃ基本を書きますね。DSMは『ある病気があって、患者さんがその病気なのかどうか、それを判断する為の基準』では無いんです。『こんな状態の患者さんをこういう名前で呼びましょうという基準』なんです。

同じじゃんって感じがするかも知れません。

アルコール依存症の人とかは傍目で見ても、先に病名が考えつきますよね。

でも、通勤電車で独り言を言っている人がいたときに、その人がどうなのかはわからないですよね。ただの癖なのか。ストレス溜まり過ぎなのか。私も独り言は結構出たりしますが、それは????。わかりませんよね。

夜なかなか眠れない人もそれが病気であるか無いかすらわからないですよね。病気だといわれても、どんな病気なのか想像もつかない。

むしゃくしゃして、「あー、このままどこかに消えてしまいたい」とずーっと思っている人も、自分が病気なのか普通なのかわからないですよね。

ので、『こういった条件下でこういった行動をする人をこの病気名で呼ぼう。でもコレとコレのときは例外で、その場合はこの病気じゃないとする。』的な感覚で作ったのがDSMです。

だから研究が進むにつれて分類が変わったりします。昔はゲイの皆さんもこれに載っていたそうですが、今はありません。病気じゃなくって嗜好だと判断を変えたみたいですね。今後もどんどん変わると思います。

忘れてました、これはアメリカの精神医学会が作ったものです。だから、ヨーロッパなどではこの分類に対して違うんじゃないって声が上がっているそうです。日本では丸ごとOKなんでしょうか?なんだか倫理感や宗教感に引きずられる可能性も無いとは言い切れないなと思います。性関連の障害は特にそうです。

絶対の決まりがあります。障害名をつけられるのは医師だけという事です。心理士にも特別支援の教諭にも出来ません。親は勿論。これを読んで安易に自分で診断を下さないで下さい。検査をしてから医師が判断します。

こんなものもありますよ。「カフェイン中毒」も精神疾患(病気)です。

カフェイン中毒
A.カフェインの最近の消費で通常250mgを超えるもの(例:沸かしたコーヒー2~3杯以上)
B.カフェインの使用中または使用後まもなく発現する以下の微候のうち5項目(またはそれ以上):
 (1)落ち着きのなさ
 (2)神経過敏
 (3)興奮
 (4)不眠
 (5)顔面紅潮《顔がほてる?》
 (6)利尿《トイレの回数が多いってことかな?》
 (7)胃腸系の障害《胃腸系に問題ができた・・・たぶん胃腸系の病気になったってこと?》
 (8)筋れん縮《これ、何のことか全然わかんない。》
 (9)散漫な思考および会話
 (10)頻脈または心拍不整
 (11)疲れ知らずの時間
 (12)神経運動興奮《これもわかりにく~い。神経過敏とどうちがうのかな?》
C.基準Bの症状が、臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。《障害っていう言葉の意味は、問題が発生しているって意味だよね。》
D.症状は一般的身体疾患によるものではなく、他の精神疾患(例:不安障害)などではうまく説明されない。

《》の内容は私の個人的なコメントです。勿論本文には無いです。

これを読み解けば、一般的な体の病気は無く、精神的な病気として考えることも出来ず、それでも1~12ののうち5つ以上の症状があって、それで普段の生活に苦痛や不便を起こしていて、かつコーヒーを毎日2~3杯以上飲んでいれば・・・それはカフェイン中毒という病気と呼びます。ってことになりますよね。

診断は医師だけが行うことが出来るので、お忘れなく。

次回からは本当に話したい学習障害などの内容を書いて行きます。

精神の手帳(精神障害者保健福祉手帳)

2007-04-14 13:46:42 | 障害を学習します
今日、授業とは関係なく、大学でとある先生とお話させて頂きました。
雑談の中で役に立ちそうな話題があったので、うちのひとつを書きます。

精神の手帳は、今まで、「何の役にも立たない手帳」と仲間内では呼ばれていましが、完全に変化したと教えて頂きました。

精精神障害者保健福祉手帳は、自閉症などの脳関連の障害など(アルコール中毒の患者さんなどもいます。脳にかかわるもの全般の幅広い病気を対象としています。)に交付されていたもので、基準は脳に障害があるか、(あると推定される病気もたぶん含めると思いますが)どうかです。

知的水準を基準にしているのは別の障害者手帳(療育手帳)で、東京都では「愛の手帳」です。

理屈上は両方持てます。2つ持っている方もいます。が、前述の通り、精神の手帳はあまり役に立たなかったので、おおよその方が知的の方のみ持っていると推定しています。少なくとも私の周辺ではそうです。

ですが、障害者自立支援法の成立により、就職の段階で精神障害者保健福祉手帳も同等に扱われるようになったという事です。

ので、知的遅滞を伴わない発達障害のお子さんを持つ保護者の方は早めに取っておきましょう。子供のころの方が取りやすい(らしい)し、子供のころから持っている方が信用してもらえる(らしい)です。

世の中には何でも考えるずるい人間がいて、何の障害もないのに障害者を装い手帳の交付を画策する事もあるそうです。就職・年金・相続で有利になります。だから歳をとればとるほど基準が厳しくなると聞いています。

精神に関する疾患の基準となる、アメリカの学会が作っている「DSM-4-TR」の本が、私の授業でテキストとして指定されました。おいおいその記述を正式に引用して載せてゆきたいと思います。この本には疾患全体の国際基準であるICD-9のコード番号も載っていて使いやすいです。

今までこういった勉強は所詮遊びでしかなかったのでとても買えませんでしたが、今は教科書なので堂々と買えます。とっても欲しかった本なので嬉しいです。昨日の帰りの電車でおおよそ目を通してしまいました。

カフェイン中毒が疾患として載っていました。カフェイン依存はまだ疾患には入りません、中毒にならない様に気をつけましょう。