まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

台湾の駅舎 新竹駅と台中駅

2008-12-26 23:48:06 | 建物・まちなみ
今回の台湾行きの目当ては二つ。タイルウォッチングと鉄道ざんまい(笑)。

台湾には日本統治時代に作られた立派な近代建築駅舎がいくつかある。
前回台北駅を紹介したが、それは近代建築ではないものの圧倒的な存在感を放ちながら
旅情や郷愁さえも感じさせる、大都市台北にふさわしいシンボリックなターミナル。

その台北駅から在来線の特急「自強号」に乗って約1時間のところにある、
新竹駅は本格的な洋風建築駅舎だ。
改札を出て広いロータリーの中央まで行って振り向くと、、、おおーっ!!素晴らしい。

この駅には朝降り立ったのだが、何と!完全な逆光。。。濃い陰に悩まされた。

急勾配の屋根の中央に塔屋を載せ、丸窓やアーチ窓をにぎやかに配した、
堂々とした建物だ。これはドイツゴシック風というらしい。


石造風の壁面。


台湾の国鉄は、1891(明治24)年に基隆~台北が開通したのに始まり、
1893(明治26)年に新竹まで延伸している。
現在は全島を一周している台湾鉄道のもっとも古い路線だ。

日本による統治は1895(明治28)年に始まる。
現駅舎は1913(大正2)年竣工、設計はドイツ帰りの建築家松ヶ崎万長。



新竹は台湾のシリコンバレーと言われ先端技術産業の集積する工業都市であるが、
この古い駅舎はあまり改築されておらずオリジナルの姿をよくとどめているように
見える。温故知新、いつまでも大事に使ってほしいと願う。



新竹からさらに1時間ほど南へ下った台中駅もまた立派な近代建築駅舎だ。
赤レンガ色が鮮やかな、こちらも中央部は左右対称形。屋根が大きく目立つ外観。


中央に載った塔屋は祇園閣みたいだ!
ファサードの装飾は新竹駅に比べて優美。


ホームのアーチがリズミカルで美しい。


円盤をずらしたような柱の装飾。どこかで見たような。。。


設計は台湾総督府交通局、1917(大正6)年竣工。
壁面のアルコーブはカップルの椅子になっていた(笑)。

そしてまたもや、、、ひどい逆光!!
このあたりの駅舎めぐりは午後の方がよさそう。

駅舎内部の待合ホールの柱もこんな重厚。2層分の広々した吹き抜けに、
高窓から太陽の光が降り注ぐ。



台湾では、当時の領主国日本が作った建物も壊さず大事に使い続けている。
古い建築などを見て歩くことが台湾でもブームのようで、街の活性化につなげようと
老朽化した古い街並を雰囲気を生かしながら全面改修しているエリアも見られる。
日本では高度成長期~バブル期~最近まで、近代建築が壊され続けてきた。
古くて素敵な建物がまだまだたくさん残っているうちに、一般市民がその価値に
気づいたということはとてもラッキーなことだと言えるのではないか。

台湾の旅は続く。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 帰国してます。。 | トップ | 海線で途中下車(台湾) »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すごいですねぇ~ (yume)
2008-12-29 20:48:12
おぅ 素晴らしい~
なんと重厚な駅舎なんでしょう。もう日本の駅とはスケールが全く違いますねぇ。大きさも造りも。。

そうなんですか。。
台湾には日本が作った近代建築がまだたくさん残っているのですね。

海外の事は殆ど知らない私。。 台湾にはそういう魅力があるのかと。。知る事が出来ました。
返信する
台湾では (ぷにょ)
2009-01-05 01:41:32
日本統治時代の建物をとても大事に使っているように思います。
台湾新幹線も駅を郊外に別に作ったので在来線の駅は
建て替えを免れていますね。

返信する

コメントを投稿

建物・まちなみ」カテゴリの最新記事