まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

小保・榎津のまちなみ

2019-02-14 23:55:22 | 建物・まちなみ
大川の続き。

古い町並みエリアへ向かうが、目の前に筑後川昇開橋の勇姿が現れたらやっぱり寄り道せずにはおれないじゃないの。


車を停めて歩いて行くとファミリーのために橋を1/3ぐらい上げ下げしていた。相変わらずサービス精神旺盛(笑)
可動部が再び降りるのを待って向こうへ渡ると、またサイレンが。可動橋は動かしてナンボ(笑)

前回来た時、コンクリート堤防の所で写真を撮っていて、財布でカメラのアングルを調整していたら、
そのまま財布を置き忘れてしまい、背筋が凍ったのだった(苦笑)
今回は渡るだけにしておこう。あとで時間があれば横からきれいに見える場所を探すことにしよう。

小保にある吉原家住宅にやってきた。鉱滓レンガだろうか、サンドベージュ色のレンガ積みの長い塀越しに
大きな瓦屋根の重なりが見え、瓦の載った立派な門が2ヶ所。
吉原家は、柳河藩小保町の別当職を代々務めた家だといい、1815(文政8)年に建てられ、1838(天保9)年に
増改築が行われたという建物は、国指定重要文化財になっている。重厚な外観に加え特色のある平面構成や
内部の豪快な造りとしゃれた意匠も見どころとか。
しかし・・・聞いていた通り修復工事中で入れなかった。ん~~残念。


平成31年1月31日までと書いてあるので、今頃はもう開館しているのだろう。※行ったのは1/13。


前の道は狭くフリーハンドで描いた線のように緩やかにカーブしている。沿道の家は軒並み古く、住宅と寺院が多く
商店は少ない。石垣やレンガ造りの塀が立ち上がっていて、古くからの街道筋の情緒を感じさせる。
ぐるっとひとまわりしてみよう。


こちらは旧緒方家住宅。柳河藩の普請役を務め、医業に従事したという。入母屋造の瓦屋根、玄関に式台を持つ
重厚で格式高い武家屋敷で、天保期の建築と考えられている。ここも洗練された意匠が見られるそうで、
内部を見学してみたいなぁ。
ネットで検索すると、4月のイベントのときに公開されると書いてある。


美しい切石積みの塀。


これは看板建築?この通りではちょっと異質な建物だな。「大川家具職人塾」という看板が出ていた。


こちらは吉原義朗家住宅。さっきの吉原家の分家にあたり、酒造業を営んでいた。急勾配の大きな三角屋根が
通りからの目を引く。この建物は旧状通りに修復されたものとか。


お屋敷の間には由緒ありそうなお寺が点在する。そしてこの辻にあるのは小保八幡宮。鳥居の足が太い!!
鳥居の他にも境内には石造の祠や石橋や、何やら石造物がいろいろ転がっていた。


藩境のまち、との案内板がある。はんざかい??
今歩いて来たところは元柳河藩の小保という地区で、まちなみの裏手にある「江湖」と呼ばれる水路を境にして
向こう側は旧久留米藩の榎津という地区らしい。説明によると、小保地区は旧肥後街道の宿場町であり、
榎津は船大工の町として栄えてきたとか。ははぁ、宿場町ね。確かにそんな雰囲気だ。
しかし、どこの藩でも必ず隣との境界があるはずなのだが、「藩境のまち」とはあまり聞かないな。
普通は川とか山の峠とか、人の住んでいないところに境界があることが多いのだろうか。ここのように平地に
境界があって、連続した市街地が広がっているのは珍しいのかも。
境界には28本の石列が残る。この辺りには商店が集まっていたようだ。


二股に分かれた道のもう一方を歩いて行ってみよう。こちらも古い町並みだが、小保とは明らかに雰囲気が違い
職人町の雰囲気。木工所があったり、古い藁葺き屋根の民家や、蔵や、醸造所も見られる。


このあたりで見られるかぶと造のような寄棟のような、独特の形をした屋根の古い民家を利用したカフェ。
入ってみたかったが、時間がだいぶ押してきている。。。


こちらは現在もお酢を製造されている高橋家。蔵造りのような塗り壁、屋根は一部本瓦葺きで
老舗の風格が感じられる。お店なのでちょっと入って中を見せてもらおう。




中に入ると、おぉ、レトロな事務所、店舗も古さを残していい感じに改修されている。


庄分酢というブランド。いろんな種類、用途のお酢や、お酢を使ったドレッシング、たれ、ドリンク、食品など、
お手頃なものから贈り物によさそうな高級品までいろいろ売られていて、パッケージもおしゃれ。
勧められるまま生姜酢ドリンクを試飲、美味しい♪ここでは座敷でランチも頂けるようだが、今日は時間がない(汗)
他のお客さんが食事されているようなので見せてもらうのは遠慮しておく。
奥の庭へ続いているようなので奥さんに声をかけると、奥の工場へ案内してくれた。


あっ、ここはさっき外から見たところだな。
作業をしていたおっちゃんが説明してくれる。高橋家は現在14代目。3代目まではお酒を作っていたが、
途中からお酢に切り替えたのだとか。この蔵は1930(昭和5)年に建てられたもので「昭和蔵」と呼ばれている。
上屋の梁や古い樽が歴史を感じさせるな!意外なことに、建物の中はカビないのだという。


まずお酒を造り、酢酸菌を入れて保温して27日でお酢が出来上がる。お酢はお酒から作るなんて、知らなかった!
ここで穀物酢、果実酢を作っているが、今はシーズンでないので仕込み中のものはほとんどないようだった。


お土産に何か買って帰ろうかと思ったのだが、旅はまだ始まったばかり・・・(汗)、ビネガーサイダーを
買っただけでスミマセン・・・
しかしこのビネガーサイダー、お酢だし炭酸だし、ちょっとびっくりするほどガツン!!とくる。健康には良さそう。

ここ小保・榎津では毎年4月に「藩境まつり」が開催され、その時にはいろんな建物が公開されるそうだ。
また機会を見て来よう。

さて、もうそろそろ行かねば。。。今日はこれから佐賀のまちで建物を見てから武雄温泉へ向かう予定だが
時間が押しまくっているのでどこまで見れるか・・・筑後川昇開橋をゆっくり見ている時間などあるはずもなく(苦笑)


走っていると何か変わった建物が目に入ったのでストップ!!元喫茶店だろうか。


続く。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大川市立清力美術館 | トップ | 武雄温泉の有田焼タイル »

コメントを投稿

建物・まちなみ」カテゴリの最新記事