まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

タイル旅金門島 民居探訪(6)

2020-07-16 00:14:11 | 建物・まちなみ
2019年9月の台湾金門島の続き。



「宗祠」は先祖を祀る建物であるが、こちらの宗祠は屋根のバランスが本当に美しくカッコイイ!そしてちょっと変わっている。


赤い平瓦を積み重ねた普通の屋根に、端の方だけ日本の本瓦のような半円筒型の丸瓦が載っている。
そしてそれが緑色の釉薬がかかった瓦なのだ。オレンジ色に緑色でとっても目立っているな。


釉薬のかかった丸瓦なら雨に強いだろうから、より高級仕様なのだろう。
しかし、閩南式の建物で施釉瓦は見ない気がするし、ましてや緑釉の瓦なんて。この瓦はいったいどこから来たのだろう。
寺廟建築はあまり意識して見ていなかったが、施釉瓦が使われるのも一般的だったのかな。。。




ここも美しい石積みの民居が多いが、空き家で屋根が落ちているところもあり、心配。。。




あっ、見つけた!美しい3.5合院(笑)の民居の入口の両側の妻壁に、水平に一列、タイルが貼られている。


妻壁のレリーフが大きく見映えがする。


果物が山と盛られた盛りカゴ柄。中央には牡丹のスペシャルエンボスタイルも。
正堂の棟の部分にもタイルが貼られているのが見える。数は多くないが華やかで幸せに満ちているな!




そして、馬の背のように丸く湾曲した妻壁のフォルムに沿って、瓦が壁から垂直に突き出すように取り付けられている。
このひさし状の瓦は三重の平行線となって妻から入口上まで続き、さらに反対側の妻までずっと連続している。
何とモダンなんだろう!!
これはやはり雨水を壁に垂らさないためのひさしであり、重なる数が多い方が水切り効果が高いだろうから、
3重にしてあるというのはかなりの高仕様。タイルもあるし、このお宅は特別な人の住まいだったのだろうな。


さて、后宅集落の入口まで来ると、集落の外の道路に面して宗祠が建てられていたので、すぐタイルが目に入った。


入口のすぐ脇の壁に、ポップな色使いと模様のマジョリカタイルが、左右に各12枚ずつ。




ここにもタイルがあったが、どうもこれは日本製ではないような雰囲気。中国やアジア製のタイルのように思う。




さて、この后宅集落には有名物件があるのだ。それを探しながら集落内を進んで行くと、平屋建てのかわいい洋楼を見つけた。


小さいが凝った意匠が満載。
中央に立ち上がった装飾壁から続く欄干は途中でくねり、中国風の書巻装飾のような形になっていたり、
左右の窓の上のひさし状のモールディングもとても変わった形。かなり独創的に遊んでいるな!



そして果物柄のタイルも見逃さない!・・・我ながらよく見つけた。私の目はタイル仕様になっているのだ(爆)


続く

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