まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

臥龍山荘

2013-04-14 23:14:01 | 建物・まちなみ
大洲続き。

まちを挟んでお城と相対するような位置の、川の淵に面した断崖に臥龍山荘がある。
坂を上った高台のさらに石垣を積んだ上に建っている。これがすごかった!

明治の貿易商河内虎次郎が、桂離宮や修学院離宮などを参考にして作った数奇屋建築。
すべてが計算されつくした、モダンとも言える洗練されたデザイン。
銘木・銘石を集め名だたる名工が施工した。

まずはこの石垣の美しさにほれぼれ!上に乗る建物の外壁は舟板と思われる粋な仕上げ。


溶岩のような石の小口を並べた石垣も面白い。この上に乗った赤みを帯びた枕木のような
直方体の石は、庭の踏み石としても多数配置されていたが、どういう石なのか気になる。
リーフレットの説明に書かれた「げんだ石」というのがこれなのか?


内部は写真撮影不可なので記憶に残すしかなかったのだが、座敷の四面のふすま絵、壁紙、
欄間、窓、それぞれに春夏秋冬をあらわす模様が織り込まれていたり、仏壇の灯りを丸窓の
障子越しに隣室の床の間に浮かび上がらせたり、などなど、素晴らしい意匠と粋な仕掛けが
随所に散りばめられている。
段違いに配置された座敷の周囲にはぬれ縁が回り、建具を開けるとお庭のパノラマ!


苔の美しいお庭を奥へ進むと二つの茶室が配置されている。


すごいのが、肱川の上に突き出すように建っている奥の茶室、「不老庵」。
建具の開け放たれた茶室はまるで川の上空に浮かんだあずまやのようだ!


横に回ってみると断崖絶壁の上に組まれた足場に建物がちょんと乗っている!
そして一番の見所という、柱として生きた槙の木が使われた「捨て柱」。
生きているのは一番手前で屋根を支えている木。育ってきたらどうなるのか??
床を支えている支柱は地面から生えているように見えるが、おそらくもう生きてはいない。


肱川の流れはこのあたりで大きく湾曲していて深い淵となっており、昔は渦が巻いていたのだとか。
それでこの臥龍山荘には渦巻き模様のモチーフがいろんなところに使われている。
釘隠しや壁紙や、こんな壁の透かし模様など。
ちなみにこの壁の内側は見学不可のエリアのため見れなかった。

臥龍山荘単体の入場料が500円であったが、いや~満喫した。十分価値があったね。

そろそろ大洲のまちをあとにする。
帰り道で見つけた温泉マークは「みやこ湯」。残念ながらもうやっていない。


手作りっぽさがいいね~


駅への帰りもちょろちょろ寄り道しながら。
遠くからでもよく見える大洲駅の跨線橋。


この跨線橋の色、ちょっと黄色っぽいサンドベージュ。臥龍山荘の土壁もこんな色だった。
そして大洲や車窓から見える町家もこんな色の壁が目についた。そこで思い出したのが、
伊予鉄の車体のベース色。土壁の色が伊予鉄カラー・・・ほんとかな?(笑)

自転車を借りたお店に戻るとおっちゃんはいなかったので、おばちゃんに事情を話してご返却。
驚かれた様子もなく、あぁそう、はいはい、と(笑)。ほんと助かりました!ありがとう~

さて、次は・・・と。八幡浜で前回行けずじまいだった保内に行くことも考えたのだが
今からじゃちょっと遅い。実は夜7時に松山に戻る用事があるのだ。


また長浜へ行こうか。もう護岸工事は終わっているかな。




コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 伊予大洲をうろつく | トップ | 伊予長浜の防潮堤 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (mayumama)
2013-04-16 23:04:03
私も臥龍山荘、今回入りました。
ほんとに庭の踏み石に石垣、いろんな石が使われてて
見飽きませんでしたね。
部屋もいろいろと細かい部分が凝っていて・・
川の上に浮かんだ茶室も、私が行った時にはぽかぽか暖かくて、風が通り抜けて
もう昼寝するには最適な場所だなあと思いました。
生きた柱も興味深かったですね。
返信する
mayumamaさん、 (ぷにょ)
2013-04-18 08:46:40
臥龍山荘素晴らしかったです。
建物、お庭、石垣、全てが上質で洗練されてましたね
返信する

コメントを投稿

建物・まちなみ」カテゴリの最新記事