F & F嫁の “FFree World”

※PCでの閲覧を前提とした構成です。文字サイズは「大」推奨です 

オルガンと合唱のコンサート

2007年11月26日 | Cinema & Musik
 
F log



F & F 嫁が出会ったのは 京葉混声合唱団 という宗教曲を中心とした地元の合唱団だ。
結婚以降はふたりとも忙しく活動を止めてしまった。
入団したばかりの F が若手団員だった F 嫁と結婚して去っていった為「持ち逃げ」といわれている
もちろん団には感謝してもしきれないし、バッハ「マタイ受難曲」全曲の県内初演に参加できたことは
とてもよい思い出になっている。






昨日の日曜日、西千葉のカトリック西千葉教会で催される「オルガンと合唱のコンサート」に
京葉混声合唱団有志が出演することになり、聴きに行ってきた。
残念ながら F 嫁は仕事。 F はE-3を持参し(おそらく暗い)教会内での室内撮影に挑む。
掲載写真は E-3 & SUMMILUX 25mm F1.4 にて。






よい陽気に誘われ午前中からカメラを担いで出かけた。
西千葉で降りて千葉公園までテクテク歩く。しばらく園内で撮影し、13時目指して海側へ。
しばらく迷って見つけたのがこのカトリック西千葉教会。




                                                  ( この写真のみ GX100 )

暖かい雰囲気の小じんまりとした教会。予想に反して室内は明るい光が。
生涯で見た一番ド派手な教会はメルクの修道院内教会だったが、それとは対極のシンプルさ。
もちろんこちらの方が好ましい ちなみに F も F 嫁も信者ではない。


さてこの日のコンサート、合唱団が2組、オルガニストが合計9人。
第1部、第2部に分かれて次々と演奏されていく。


第1部 
  
  ~合唱~ カトリック西千葉教会聖歌隊
     
      神の注がれる目は
      共にいる神インマヌエル
      アヴェ・マリア(グノー)
      サルヴェ・レジーナ(ハイドン)


  ~オルガン演奏~ 

      アレルヤ(デュポア)
      フレリュードとフーガ イ長調(J・S・バッハ)
      修院にて(松本直子)
      パストラーレの歌(デュポア)
      プリレュードとフーガ ニ短調(メンデルスゾーン)




教会所属の聖歌隊の皆さん。指揮は中野正信先生。静謐であり、情熱も感じる素晴らしい演奏。
なんとこの中野先生、F 母が所属する女声合唱団の指導者でもある。
しかし合唱といいバレエといい、まさに母の遺伝子ではある。
その分、父からもミリヲタというドロドロの血が受け継がれたのだが・・・





オルガンの演奏になって初めて気づいたが、入り口上の2階にパイプオルガンが鎮座していた。
教会の外観写真。丸窓の中がこのパイプオルガンである。
下の座席からでは奏者がまったく見えないのが残念。


バッハとメンデルスゾーンの「プレリュードとフーガ」対決を楽しみにしていたが、
結果はバッハの圧勝。メンデルスゾーンはニ短調だから期待していたのだが。
メンデルスゾーンもよいのだが、バッハでいうところのカタルシスが感じられない。
バッハはやはり圧倒的に迫ってくるものがある。大好き


しかし高い天井の空間で聞くパイプオルガンはいいなぁ。
もっと巨大な教会では残響音もハンパじゃないだろうが、このくらいだとちょうと心地よい感じ。
鍵盤を叩く音、ペダルを踏む音、空気が震え、寄りかかっている壁も微振動する。




休憩の後、第2部。いよいよ京葉混声合唱団である。




お揃いのブルーのドレスと白いジャケット。指揮は酒井 崇先生。
お世話になった方ばかりだが、とくに左から2番目の女性は縁結びの神といって過言ではない大恩人。
みなさんお元気そうで何よりである。




第2部 
  
  ~合唱~ 京葉混声合唱団
     
      無伴奏混声合唱による日本名曲集
      ルネッサンスのポリフォニーより(ゲッレーロ・ペレストリーナ・モラレス)
      アヴェ・ヴェルム・コルプス(W・A・モーツァルト)
      アニュス・デイ(シャルパンティエ)


  ~オルガン演奏~ 

      ゴシック組曲 作品25(ポエールマン)
      主よ人の望みの喜びよ(J・S・バッハ)
      序奏とパッサカリア ニ短調(レーガー)
      シンカンタシオン 聖なる光のために(ラングレ)




京葉混声合唱団は贔屓目を差し引いても素晴らしい演奏。
得意であるルネッサンスのポリフォニーは圧巻。
パイプオルガンの伴奏(安田まりさん)もあって、とてもよい雰囲気。


「アヴェ・ヴェルム・コルプス」 は、合唱団の何人かが我々の結婚式で唄ってくれた思い出の曲。


“ Ave verum corpus ” K.618


  Ave verum corps
  natum de Maria Virgine :
  Vere passum, immolatum
  in cruce pro homine :
  Cuius latus perforatum
  unda fluxit et sanguine :
  Esto nobis praegustatum
  in mortis exanime.  

      めでたし、まことの御体、
      処女マリアより生まれた方。
      あなたは本当に苦しみを受け、犠牲となられた。
      十字架のうえにて、人のために。
      あなたの脇腹は刺し貫かれ、
      水と血が流れいでた。
      私たちの先駆けとなってください。
      死の試練の時に。
                             (那須 輝彦訳)


たった3分弱の合唱曲だが、やはりヤツ(アマデウスね)は天才だね
「Cuius latus ~」からの転調なんざ貴女、貴男、聴いた? 効いたよねぇ?

すぐれた合唱曲はみなそうだが、目立つ女声パートだけではなく男性パートもとても美しい。
この曲、教会の高い天井で、おまけにパイプオルガンの序奏が流れてきたらもうたまらん。
最後の繰り返し「in mortis ~ 」のソプラノで鳥肌が立ったぜよ


みなさんも3分間、幸せな気分になって欲しい。
聴いたことがない、と仰る方は幸せだ。
何故ならこんな素晴らしい曲を好きになる(かもしれない)瞬間を味わえるのだから。



     Mozart - Ave verum corpus - Vienna boys choir





日本の歌のときに、E-3の ライブビュー を試す。
要するに一眼レフだが、ファインダーを覗かなくてもモニターにミラーアップした絵が写るのだ。




本来なら寝転ばなくてはいけなかったこんな絵が、ひざまずくだけで撮れる。
ただいくら低めのシャッター音とはいえ、静謐な音楽の中ではいかにも目立つ。
撮影枚数は最低限に抑えた。


第2部のオルガン演奏では、レーガーの「序奏とパッサカリア」が良かった。
オルガン奏者の皆様(1名のみ男性)は総じて熱演。
真下にいた F には写真はもちろん、お顔すら見られなかったのが残念。




こちとら南無妙法蓮華経で生まれ育ったが、こうした素晴らしい音楽に触れるとヨロメキかねない。
そういった意味では作曲者の信仰の結晶であるとともに、最高の布教媒体なのではないだろうか。
また同様のコンサートがあれば足を運んでみたい。


暖かい日曜の午後、教会で凛とした、でも優しい雰囲気を楽しむことができた。







 2 年後、同じ教会で…




コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お、おじさ~ん(泣) | トップ | 表紙キターーーッ! »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大好きな曲! (トミー)
2007-11-26 00:11:58
Ave verum corpus...大好きな曲です。
こんな曲を大聖堂で一度聴いてみたいと思います。(^^ 時期的にもGood Timing!

素敵な休日を過ごされたご様子で何よりです。
写真の数々も素晴しい!きっとそのうちご教授頂きますので、宜しくお願い致します。

ご夫婦で恵比寿におられる頃、ピアノを聴いている予定でございます。(^^; 是非、またの機会に~!
返信する
風琴奏者あるいは挑発上等 (hirorin330)
2007-11-26 18:17:56
バッハを語ると長いので自主規制。
「元」オルガン奏者なので語る資格もありませんが、
ボエルマンのゴシック組曲は大好きです。
終曲は、大変なんですよ、演奏するの。大汗もの。
両足オクターヴで旋律出てくるし。

このなかでは、あと、バッハのA-durと
メンデルスゾーンのd-mollも弾きました。
この楽器、おそらく二段手鍵盤だと思いますが、
レーガーは、大変だったんじゃないかなあ。
ウチのチャペルも二段だったので、
ロマン派以降の曲は、きつかったです。
それを言い訳に難曲は、避けてましたけど。

Ave verm は、高校時代からの愛唱曲です。
オルガンでの伴奏も1回しました。
歌うときはアカペラが好きですが、
あの曲の伴奏は、弾いていて気持ちいいんです。
Esto nobis で、ゾクっと来るんです。

ああ、つい、長々と失礼しました。
返信する
嬉しいです (F)
2007-11-26 22:48:44
トミーさん、こんばんわ。

トミーさんもお好きと聞いて嬉しいです
ホントに素晴らしい曲だと思います。この短さがイイんです。
コンサートホールもいいですが、やはり教会などの天井の高いところで残響たっぷりで聴きたいですよね。
今回こういう機会が得られて幸せでした。

土曜日はピアノですか。
トミーさんの芸術の秋~冬はまだまだ終わりませんね。
返信する
すみません!! (F)
2007-11-26 23:05:51
hirorinさん、こんばんわ。

勝手にお呼び立てしまして申し訳ありません。
ぜひパイプオルガンの写真を見ていただきたかったものですから

「ゴシック組曲」もカッコよかったですが、メヌエットが終わったところで終了と勘違いして、客席から拍手が・・・
奏者の仕種が見えないので曲を知らないと間違えてしまいます。
最後のトッカータは仰るとおりすご~く難しそうでした。

Ave verum corpus の伴奏もされたことがあるんですか。素晴らしい!!
Esto nobis~いいですね。その直前に若干のタメがあるともっといいですね。

リミッターを外したhirorinさんのバッハ語りが聞いて見たいです


返信する

Cinema & Musik」カテゴリの最新記事