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F & F嫁の “FFree World”

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アリス=紗良・オット

2010年01月10日 | Cinema & Musik

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ハッキリ言おう、美人ピアニストが好きだ





まぁジャケ写を見れば一目瞭然。
アリス=紗良・オット。ミュンヘン生まれの日独ハーフ、21 歳の若き俊英である。


Alice Sara Ott Airtist Website






新年 3 日の情熱大陸を見逃したのは痛い。


昨今レコード屋 ( まだ言ってる ) の店頭には、アイドルコーナーか??
と見紛うばかりの美しい女性演奏家たちが華を競っている。


往年の勢いがないとはいえドイッチェ・グラモフォンがカワイイだけの少女と専属契約する訳はない。
上のジャケットは 2 作目となるショパンのワルツ集。


デビューはリストの超絶技巧練習曲。







ジャケ写には惹かれたものの・・・


実はリストの超絶技巧練習曲はあまり好きではないので、2 枚目のショパンから買い求めた。
この日、秋葉原で入手した のは 3 枚目にして初の協奏曲となったチャイコとリストのともに 1 番。







アリス=紗良・オット(ピアノ)
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、指揮:トーマス・ヘンゲルブロック
録音:2009年11月 ミュンヘン


ほんの数ヶ月前に録られた、まだ湯気が立っているような演奏。
ライナーノーツではチャイコはライブ録音もされたが、本人が選択したのはセッション収録だったとある。
ウエブサイトの解説ではチャイコがライブで、リストがセッションとある。どっちなんだ??
素人耳には少なくともチャイコは、ライブではなくセッションのように聴こえるが・・・


しかしどうだす?? きゅわゆいでしょう?? オジさんは好きですよ(笑)
ドイツ人の父上と日本人の母上からのイイとこ取り。ちょいとタレ目がキュートだわぁ ( トップ写真 )
ドイツ語/日本語/英語のトリリンガルでもある。
そして素晴らしいのは、大人びた美しい日本語を操ることである。











チャイコフスキーのピアノ協奏曲第 1 番といえば、長らくたったひとつの演奏しか聴いてこなかった。






別府温泉の女将、アルゲリッチ姐御 1980 年のライブ。
がっぷり四つに組むのはキリル・コンドラシン&バイエルン放送交響楽団。
そういえばまったくの偶然だが、この演奏会が行われたのもミュンヘンンである。


いやこの演奏を最初に聞いたときには鳥肌が立った。
それまで何枚もあったレコード、CD はすべて退けられた。


ライブ録音というのは諸般の制約も多いが、時にこのような大爆発を生むから楽しい。
若き日の姐御と、翌年オランダで客死してしまうコンドラシンの壮絶な対峙。
文句なしのオススメ盤であった。


しかし反動で他の録音は一切聴かなくなってしまった。









久しぶりに購入したチャイコフスキーのピアノ協奏曲第 1 番。
アリス=紗良・オットのコンチェルトを聴いて思ったのは、失われた機会についてだ。


想像していたより太く、ゆったりとしたテンポで奏でられる第 1 楽章。
そして弱音がことのほか美しい。
若いに似合わず、じっくりと腰を落ち着けて弾くカデンツァもたいへん魅力的。




アリス=沙羅・オット チャイコフスキー・ピアノ協奏曲 cadenza

( 19歳のインタビューと演奏 )





第 2 楽章後半のプレスティッシモは大好きな旋律なのだが、テンポはこれくらいかなぁと思ってしまう。
確かにアルゲリッチ/コンドラシンの演奏はものすごい快速。
アリス=紗良・オットの演奏はオケの旋律、ピアノの伴奏も含め、とても安心して聴ける。
あらためて緩徐楽章の美しさを確認したのだった。





終楽章は端正かつパッションあふれる演奏。
音のひとつひとつを丁寧に大切に弾こうとしているように思える。
ウクライナの民謡から取られたという主題はたいへんメランコリックで美しい。
そして聴き手のみならず、演奏者もカタルシスを感じてるに違いないフィナーレ。


弦の切ないメロディーが 30 秒にも渡ってクレッシェンドしていき、その頂点でティンパニが一撃。
姐御のライブはここから地球重力から脱出しそうな勢いで駆け登るが、彼女はあくまで冷静。
若手演奏家らしく、ここはもう少しだけぶっ飛ばした方がいいと思うが・・・


しかし久しく認識していなかった終楽章を構築する要素がよく分かる。
姐御の演奏が勢いだけなどというつもりは毛頭ない。あれはひとつの頂点だと思う。
それにしてもミュンヘンフィルは上手いなぁ~ 特に木管のつややかな響きは好き。


ミュンヘンで生まれ育った若い演奏家が、地元のフィルハーモニーとの共演を望むのは自然なことだろう。
オケにしてもわが街から生まれた新星をあたたかく見守っていくのでは。
本拠地ガスタイクにおける一連の演奏会。
ソリストにとっても、オケにとっても、もちろん聴衆にとっても幸せな時間だったのではないだろうか。








個性的、独創的、強烈な演奏は己のツボにはまれば、他の演奏を駆逐してしまう可能性がある。
そいつと生涯添い遂げるのもひとつの見識ではあるが、世の中が進歩するように若い力は常に芽吹いてくる。


アリス=紗良・オット


きっかけはジャケ写だったにせよ、F に再びチャイコンの門戸を開いてくれた。
まだまだ発展途上であるはずの彼女。
現在は演奏活動を続けながら、ザルツブルク・モーツァルテウムで研鑽しているという。
今後もさらに磨きがかかるであろう美しさとともに、その演奏に注目していきたいピアニストである。





Liszt - La Campanella - Alice Sara Ott

( リストの P 協は無かったので La Campanella を・・・ 笑顔がかわゆい )









ところで・・・


ミーハーで鳴るウチのブログにしては硬いよね。呼び捨てなんて。
じつは悩んでいるのだよ。


アリスちゃんなのか、紗良ちゃんなのか、オットちゃん(笑)なのか呼び方をね・・・


まぁ妹君もピアニストというので、オットちゃんはないわな。区別つかなくなるし


来月から始まる東芝グランドコンサートでのソリストが予定されている。
けど日程と地域が合わないんだよなぁ。可能性があるのは 3/2 の川崎 くらいか・・・











アキバで CD を購入したと前logで書いたら、「お兄ちゃんCD」ではないだろうなとの突っ込みあり(笑)
二枚の内、ひとつは上記のチャイコ/リストだ。まぁある意味「萌えた」が


もう一枚はまたしても偶然から入手したこちら・・・









長くなり過ぎたので、こちらについてはまた後日







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2 コメント

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演奏美人 (hirorin330)
2010-01-12 18:28:47
美人ピアニスト?この手のネタは、素通りできませんって。wにしても、力強いのに色っぽいなあ。恥ずかしながら、この方、不覚にも存じませんでした。ファンクラブをお立ち上げのせつは、声をおかけください。

ところで、「アリス」は、むしろ英語圏の名前ですよねぇ。「紗羅」は「紗羅双樹の花の色」って平家物語、っつうか、仏教にもかかわりが深いし、そもそもドイツ人だと、「サラ」ではなく「ザラ」と発音するでしょうね。彼女が、みんなからどう呼ばれているか、どう呼んで欲しいか、で決めましょうか、ファンクラブとしては。(笑)

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FC第1号 (F)
2010-01-13 21:26:39
hirorinさん、今晩は!!


美人ピアニストを求めて YouTube を彷徨うこと数時間。
いやキリがありませんなぁ

上の方の動画には前編がありまして、短いインタビューもあったのですが、
そこでは「ミュンヘン生れ、19歳のアリスです」と自己紹介しています。
てことはやはり「アリスちゃん」で決定でしょうか。
彼女に濁音は似合わなそうですし・・・(笑)

じつはウチでは「オットちゃん」と呼んでいるのはナイショです
3/2の演奏会に行って参ります。(チャイコP協1番)


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