F & F嫁の “FFree World”

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バラッドにおけるドラムスの重要性

2016年08月14日 | Cinema & Musik

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リオ・オリンピック真っ盛りですね。
日本のみならず全参加アスリートに頑張ってもらいたいです。

さてスポーツではなく音楽の話。
最近偏り気味のブログですが、クラシック以外の音楽のエントリーはなんと 2 年ぶり。

トップ写真はブラジルのミュージシャン・プロデューサーである言わずと知れたセルジオ・メンデスです。
この1983年発売、その名も 「Sergio Mendes」 は大好きなアルバムなんです。

二十歳で青春真っ盛りの F もレコード買いましたよ。
敢えて言いますが、A 面 2 曲目の Never Gonna Let You Go は本当に好きなんです。

あまりに好き過ぎて、当時この曲をテーマとした短編小説を書いたくらいw
今となっては完全な黒歴史ですが…



Never Gonna Let You Go || Lyrics || Sergio Mendes



この曲に関しては正式な PV がありません。
上のリンクで聴いて頂ければお分かりのように男女のデュエットなんです。

当時の F はこの曲を聴いて男声はセルジオ・メンデスだと勘違いしていました。
この頃メンデス御大はバンドをまとめる事に専念していて、歌っているのは ジョー・ピズーロ という男性ヴォーカリストです。

このジョー・ピズーロの声って本当に素敵なんです。
自分がもし誰かの歌声と入れ替われるなら、間違いなく F はこのピズーロですね。





また前置きが長くなりました。


今回のテーマはそのデュエット曲じゃありません。
2 年後にリリースされたセルジオ・メンデスのアルバム 「CONFETTI」 からの一曲、Let's Give A Little More This Time です。



Sergio Mendes - Let's Give A Little More This Time



アルバム A 面 3 曲目に収録されているバラッドで、ジョー・ピズーロの独壇場とも言える歌唱です。
とにかくその甘く伸びやかな声を聴いてくださいよ。

ピアノのイントロから入り、徐々に盛り上がっていく王道のバラッドで女声が無い分、Never Gonna~ よりもピズーロの声を楽しめると思います。

02:14~の“ Give A Little More, Give A Little More~ ”から始まるブリッジはまた絶品 です。
その直後に展開される短いながらも印象的なギターソロは名手ダン・ハフです。

う~んカッコイイ。







さて、この録音をじっくり聴いてから同じ曲を別録音で聴いて頂きましょう。





Joe Pizzulo - Let's Give It A Little More This Time 2006.wmv



ジョー・ピズーロが後年録音したソロアルバムからです。
この録音にはセルジオ・メンデスの影響はまったくありません。

基本的な構成はイントロからエンディングまでほとんど同じなんです。

ジョー・ピズーロは多少年齢を重ねたかなと思わせますが、あいかわらず素晴らしい声です。
ギター弾きの名前は分かりませんが、ダン・ハフ節には遠く及びません。



それよりなによりプアーなのはベース、ドラムのリズム隊です。
ゆったりとしたテンポのバラッドですが、これを聴けば特にドラムの重要性に気付かされると思います。

まずスネアの音が貧弱。
リズム隊が動き出してからの最初のスネア音で萎えます。

そして決定的だったのはサビに入った最初、Please, Let's Give A Little More This Time の箇所です。
セルジオ・メンデスのアルバムでは、This Time の 2 音にバスドラムが重ねられています

This Time、とピズーロが歌うのと同時にドン、ドン、とバスドラが合わせるのです。
これってすごいアクセントになってサビを盛り上げるのです。

下のソロアルバム録音では、その箇所でぬるいベースが鳴るのみでバスドラの影もありません。
というかソロアルバムにおいてはドラムの低音部が意図的なのかそれが実力なのか聴こえてきません。

バラッドとはいえリズムのある楽曲。
やはり引き締まった下支えが無いと、音楽として楽しめません。




これが気になりだしてから調べたセルジオ・メンデス時代のリズム隊はなんと豪華でした。
ベース:ネイザン・イースト、ドラムス:ジョン・ロビンソン という超一流のスタジオミュージシャンじゃありませんか。

これじゃ勝負にならないや。

ジョー・ピズーロが個人でソロアルバムを出す際にどんなミュージシャンに依頼したのか分かりませんが、
個人的な感想とはいえ聴いて気持ち良くしてくれる面々ではなかったのが残念です。


大げさなタイトルをつけましたが、要はドラムフェチであると自白したようなもの。
将来的にはドラムフェチとしての記事も書きたいと思ってます。






最後はヒット曲 "Mas que nada" でリオ五輪を盛り上げようと思っていましたがセルジオ・メンデスではありませんw

フランスのガールズユニット Nossa によるカバーです。オリンピック、その後に続くパラリンピックも盛り上がって参りましょう。


Nossa - Mas Que Nada













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2 コメント

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genovaさん、こんばんは!! (F)
2016-08-19 21:59:49
ブログからのリンクありがとうございます。
私の場合、詳しいというより重箱の隅をつつくのが好きというべきでしょうねw
音楽の大勢に影響ないのに細かなところが気になって仕方ないのです。
私のセルジオ・メンデスは80年台からですから、本当に美味しいところは聴いてないのかもしれません。

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懐かしい! (genova1991)
2016-08-17 22:58:17
10歳ほど年代が違いますが、セルジオ・メンデスの名前が懐かしくて、リンクさせていただきました。
それにしても、音楽に関しては色々とお詳しくて
びっくりばかりです。
当方ただひたすら懐かしいだけでして、情けないです。
返信する

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