人生初スカ

F log








F の小学生時代。

夢中だったのは戦争映画である。




スーパーカーに惹かれはしたが、ロボット、ヒーロー物には興味がなく戦争映画一辺倒だった。

おそらく小学校 6 年生の時、なぜか街にソ連映画 「 スターリングラード攻防戦 」 がロードショーでやって来た。

母親にねだりにねだって連れていってもらったのを覚えている。

お小遣い等、どれくらい譲歩させられたかは忘れたが（笑




ひとつひとつ挙げていくとキリがないのでしないが、その中にアリステア・マクリーン原作の 「 ナバロンの要塞 」 があった。









原題は The Guns of Navarone

トップ写真は主要登場人物だ。

偶然にも F 嫁はグレゴリー・ペックの大ファン ( 当然ローマの休日だ ) だったので、彼女史上はじめて最後まで見た戦争映画となった（笑

F 的にはアンソニー・クインの得体の知れない胡散臭さが好きだったけど。

まぁ K-5 クラスの列車砲の射撃で数 10 km 彼方を全速航行する駆逐艦を捕捉できるか…なんて突っ込みが出来るわけもなく、

F 少年は純粋に映画を楽しんだ。




戦争映画といえばメインテーマだ。

ある程度パターン化しており、勇壮なマーチ ( 行進曲 ) の場合が多い。

ナバロンの要塞メインテーマはこちらだ。




The Guns of Navarone Theme




純然たるマーチではないが、壮大な曲で大作映画のテーマにふさわしい。
















しかし F はナバロンの要塞のテーマといえばこちらを思い出してしまうのだ。




The guns of Navarone(1961) - Theme Song





かの ミッチ・ミラー合唱団 が朗々と歌い上げる同曲。

当時は怪しげなカタカナ英語でよく歌っていたものだ。

ミッチ・ミラー合唱団は後年 CD を購入し、クルマの中でもよく聴いていた。

「 The Longest Day 」 はいつ聴いても熱くなるなぁ。














で、ここまでが前振りです。　イヤ～怒らないで～!!












YouTube で ナバロンの要塞／ The Guns of Navarone を検索していたら、とあるミュージックビデオにたどり着いてしまった。

イントロを聞いてこりゃ何かの間違いだ‥と思った。が、




Skatalites - Guns of Navarone




イントロが終わって始まったのはまぎれもなく 「 ナバロンの要塞 」 のテーマ曲だ。

ンチャ、ンチャ、ンチャと裏を打つリズム、なんだこりゃ？








ジャマイカにおいて 1950 年代発祥したとされる スカ というジャンルに初めて触れた日となった。

いや耳にしていたとは思うが、意識して聞いたのは人生初。

演奏はスカの草分けともいえる ザ・スカタライツ ( The Skatalites ) というベテランバンド。









長く続くバンドらしいが、映像は見ての通り近年のもの。

彼らが 1965 年に初めてこの曲を世に出したのはこういう演奏だ。








Guns of Navarone - The Skatalites





もう脱力・・・

力の抜け具合は半端じゃないなぁ。

これじゃグレゴリー・ペックも絶壁を登れないだろうし、28cm の巨砲からは万国旗が飛び出しそうだ（笑









しかしスカというジャンルは楽しいな。

日本にもその名を冠したオケがあると聞く。

たまには違うジャンルに手を出してみようか。













最後にスカタライツより後輩、英国において 1970 年代後半から活動を始めた

ザ・スペシャルズ ( The Specials ) の Guns of Navarone 。




The Specials Guns of Navarone




こちらはテンポが早くて歌というかラップのようなものも入ってより楽しい。

彼らはスカタライツへのトリビュートなのだろうが、そもそもスカタライツは

どうして戦争映画のテーマ曲を取り上げようと思ったのだろう？

考えると夜も眠れなくなりそうだが、そしたら踊っちゃえばいいのだな。