缶コーヒー

仕事の休憩時間に、缶コーヒーを買った。

「珍しいですね！」
と、所長が言うので、笑顔で返す。

彼と出歩く時、彼は必ずコーヒーを買う。
昨日もコンビニで購入してた。

「ちょっとずつ飲むからな、俺」
そう言いながら、本当に少しずつ、一日かけて飲んでた。

昨日一日私に、彼がくれた時間を思い出しながら、
彼みたいに、少しだけ口に含む。

彼の選ぶコーヒーみたいに苦くはないけど、
彼のキスと同じ薫りがした。

忘れん坊な彼

日記を付ける習慣があるせいか、私は妙なとこで記憶力がある。
彼とのデートで食べたメニューだとか、帰り道で見た景色だとか。

彼は…よく忘れます（笑）私の誕生日を覚えてるか怪しいのが実証されてますから。

下手したら、前回のデート内容さえ忘れてるかもしれない彼だけど…。

今日のデートの帰り、彼が市内のメインストリートのイルミネーションを観に連れてってくれた。
クリスマスらしく、鮮やかにデコレーションされてて、その美しさに満足して、彼に「連れて来てくれてありがとう」とお礼を言うと、
「今日のデートコースが決まった時点で、ここを通ろうと決めてたんや～♪」と答えた彼。

仕事が忙しくなってきたから、少し諦めてたんだと彼に伝えると

「桃姫、観たいって言ってたやん？」と、何でもない顔で答える。

今年は、彼と再開した年。
今年が始まった段階では、私の隣に彼がいるなんて考えられなかった。

あなたの隣でイルミネーションを楽しめるなんて。

やはり私は幸せ者です。

私のあなた あなたの私

ここのとこ、彼の仕事が激化してきた。
無理もない。新年早々の出張があるので、それまでに地元での仕事を
完了させないと行けないし、準備だってあるんだから。

先週のフリータイムデートの時に「・・・今週は（私の家に）行けるかなぁ」
とつぶやいた。
覚悟の上ですよ、あなたの激多忙っぷりは。
彼に逢えないのは死ぬほど寂しいけど、しんどい彼を見るのはさらに辛い。
きっとまた空間が出来て、二人で逢瀬を楽しめるはず。
今までだってそうだったから。

明日は土曜日で私が休みの日。彼が仕事しそうだったので、逢えると思えなく
まあ、私も彼と同じ環境（仕事）に身を任せようと思ってた。
すると・・・

メール越しに、疲労困憊っぷりを訴えてくる。やっぱしんどいんだ・・・。

彼のメールが言う。「またホテルでゆっくりする？」

彼の提案に頷く。彼を私で包んであげる。彼を甘やかす。
これが私の「使命」だから。
大げさじゃなく、これが私の生まれてきた意味だと思ってる。
もちろん、絶対に永遠に私の「もの」にはならないのは、承知だから。

彼を抱きしめる。彼を包み込む。
生まれてきてよかったと、思える瞬間がある私は、やはり幸せ者だ。

欲張り？

昨日彼にメールして、欲しい物の相談なんかした。

どれも平等に欲しい、みたいなことを言うと

『相変わらず欲張りですね～♪』とか言われた。


なんだと～？


『家族』も『彼女』も欲しいアンタには言われたくないザンス！

他人（ひと）の不倫みて・・・

我が不倫直せる・・・か？

うちの公社はスポーツ合宿が出来る施設があって、よく国体強化合宿や
高体連の合宿などが行われる。

特に頻繁に利用してくれるのは、あるスポーツの高体連。
数カ月おきに練習でグラウンド使用してくれるし、宿泊もしてくれる。

そこの引率の先生が、なかなかスポーティーで魅力的な女性。
年齢は私と同じでシングル。でも「先生」のせいか、どうも口調に
そんなのが伝わってきて、好感の持てる先生。
彼女が、タレントの釈由美子さんに似てるので、事務所の中では
彼女のことを「釈先生」と呼んでいた。

その釈先生、この夏ぐらいに雰囲気ががらっと変わった。
髪の毛を少し赤くしウェーブもかかって、とてもスポーツ選手
（彼女は現役の国体選手でもある）には見えない。

どしたのかな？と思ってたら・・・同じ合宿に参加してる男子コーチと
ただならぬ雰囲気を漂わせるようになった。
清算しながらいちゃつく二人。男子コーチの軽い冗談に、身をくねらせて
笑顔で返す釈先生。

『あー・・・やっちゃったんだわ・・・』
私と所長は顔を見合わせた。

この男子コーチ、春先には家族でうちの施設に訪れて、キャンプの手続きを
したことのある人だから。。。そう、釈先生、不倫スタート。
苦い思いをしつつ（ええ、自分のことは棚に上げてますが）彼女を見ると
本当に、輝くばかりの笑顔を見せる。

うちの所長のおっしゃってた「不倫（してるカップル）は、本当にうれしそうに
笑うからねぇ」ってのが、そのまま実感できた。

私も・・・こんな風に、輝くような笑顔で笑ってるんだろうか？
私も、こんなに幸せそうなんだろうか？

釈先生に領収書を渡しながら、そんなことを考えた午後だった。

Family

今日は母の簡単な外科手術があった。

一応家で待機して、車の運転だとか、何か呼び出しがあった時に備えてたけど、
電話もメールもなく、私の、心配も空振りで安心。

夕飯の買い出しに近所のスーパーに行って、あれこれ物色してたら
「桃姫～！」と呼ばれる。
振り向くと手に包帯を巻いた母と、父。
そしてその横に、元彼がいた。
母の運転を彼がして、父が同伴したと言う。

私を迎え入れた両親と彼の四人は、誰がどうみても『家族』だ。

娘と『娘婿』をニコニコ見守る両親、そんな光景だった。

きっと、彼の家庭でも見られる光景。
私にも、遠くない将来に来る可能性のある光景。

Family　To　Be。

パワーストーン

私の部屋の四隅と玄関両脇には、水晶が置いてある。
風水で言う「盛り塩」と同じ意味があって、いわゆる結界を張っているのだ。

数年前、ネットでローズクオーツを購入してから、少しハマってしまった。

やわらかいピンクの色は、癒しカラーであり、ほんのり温もりを感じさせる石。
石の持つパワーとか調べるようになって、私の身の回りには、いろんな石が増えてきた。

恋愛至上主義（笑）の私は、ローズクオーツ以外に、やはり恋愛の石のインカローズや、
不倫を貫きたい人を守るブラッドストーン、そして、浄化用の水晶など。

まあ、気休めと言ってしまえばそれだけだろうけど、私を癒すには充分な存在だ。

今日の私の左手には、浄化されたパワーストーンのブレスレットがついてる。

タバコとコーヒー

彼の匂いは、タバコとコーヒーで出来ている。

抱きしめると、その匂いが私を包む。

キスすると、コーヒーの風味が移ってくる。

頬よせて、二人で一つになったら、その両方が私そのものになる。

タバコもコーヒーも、あまり得意じゃない私が、
思う存分抱きしめる匂い。

私の愛する人の、匂い。

ダメダメ

あまり依存しないこと。

この鉄則を忘れちゃだめだな。

蜜月

『いい夫婦の日』に
二人で過ごしました。

筆舌しがたいほど、
「私のあなた」を感じました。

苦しいほど、
「あなたの私」を思い知らされました。

もう離さない。
もう離れない。

上等ですよ。
受けて立ちましょう。