経済なんでも研究会

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こども家庭庁は 調査会社なのか

2024-04-06 07:43:42 | なし
◇ 長くなった子どものネット利用時間を黙認? = 高校生はインターネットを利用している時間が1日平均で6時間14分、前年より31分延びた。6-9歳の小学校低学年でも2時間17分、スマホなどを見ている。さらに10歳の65%が、自分のスマホを持っている。こども家庭庁が、こんな23年度の調査結果を発表した。--日経新聞が1日の夕刊で、こう報道した。(不思議なことに、こども家庭庁のホームページをみても、この調査は載っていない)

こんなに長い時間SNSを見ていて、勉強する時間があるのだろうか。目が悪くならないのだろうか。身体も動かさないで、健康によくないのでは。内容的にも問題があるため、各国ではいろいろな対策が講じられている。最も厳しいのは中国だ。21年には18歳未満のゲーム利用を大幅に制限。昨年も1日当たりのネット使用時間を、16-18歳は2時間、8-16歳は1時間、8歳未満は8分間とするよう業者に指令した。

アメリカでは昨年10月、全米42州の司法当局が大手SNS業者のメタを相手取って、一斉に訴訟を起こした。理由は「うつ病や不眠症になる可能性があると知りながら、安全性の高いサービスと偽った」こと。損害賠償を求めている。またことし1月、上院司法委員会がSNS大手5社の最高経営責任者を公聴会に呼び、「安全より利益を優先し、子どもを危険に曝している」とつるし上げた。さらにフロリダ、ユタ、アーカンソー州でも、子どものSNS視聴を制限する法律を制定している。

こども家庭庁は、発足してからちょうど1年たった。その名の通り、なによりも「子どもを大切にすること」を政策目標にしている。そのこども家庭庁が、子どものネット利用時間を調査したのはいい。しかし、それだけで何も行動は起こさないのか。調査だけなら、民間の調査会社と同じ。それを基に、子どもがよくなる施策を考えるのが仕事だろう。それとも子どものネット視聴時間が長くなったことは「問題なし」と判断したのだろうか。

        ≪5日の日経平均 = 下げ -781.06円≫

        【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】     

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