WHITE PARKS ON HOPE 12(その39から)
「うおう、会社の回覧板。
‘近代美術館で開催している《ホッゴ展》の招待券が2枚あります’、
ってことで希望欄を◎にしておいたら、
倍率5倍のところを抽選にて突破、1枚だが手に入ったかよ。
今日は平日の金曜日だが、
夕方7時半まで時間延長してやっているということで、
仕事帰りにMTBで寄ってみたぜ。
うおう、美術館よ!
そなたは何故にル・ミュゼなのかよ?
それは、
動物園ではないからだ、と言ったのは、
スタンダールでもないボードレールでもない、
誰もそんなことはゆうてま、へん!
この日は一日中雨が降ったり止んだりで、
近美に着いた時は駐輪場に自転車が一台もなかった。
ここで、パシャリと。
’ドリンク:DAKARA (サントリーフーズ)’
だからってよ、
何も動物愛護を美術館前で訴えなくてもいいってよ!
(‘MEAT MEANS MURDER’ 対訳:その35参照)
曲で流れるもの哀しいギター・ソロのメロディーを
口笛で吹きながら撮影していると、
建物の中から警備員っぽい人が出てきて、
こっちをさも怪しそうな目でチラ見して、
客待ち整理カラーコーンを不自然にいじったりしながらまた戻っていった。
(シチューに入っているコマ切れの肉について考えてみたことはあるのかよ?)
怪しいのはどっちじゃい!
え?
やっぱ、こっち?
’This side, that side, that side, this side, what side, Museum side?’
(‘CONFLICT’ 対訳:その34参照)
MTBに貼り付けた横長のつなぎ合わせコピーをカバンにしまい、
芸術風が吹きすさぶ建物の中へと入っていった。
トイレ横にある100円コイン・ロッカーに荷物を入れ、
まずはショップ・コーナーをざっと見てみた。
ポスト・カードや文房具関連、
壁に掛かっている複製画に書籍や服飾関連、
違うテーブルにはお菓子や食器類に様々なグッズ、、、、
、、、なにっ! 、、、
、、、その一番端にあるのは、、、
、、、なんだこれは?
レコード?
何故こんなところに、
こんな12”EPがあるのだ?
CONFLICT 'THE SERENADE IS DEAD' 12"EP MORTARHATE RECORDS MORT. EX.1.
‘落し物’ コーナー?
誰だ?
こんな美術館の中に忘れていくやつは?
このレコードを持っていそうなやつは、
オレの周りでは、
シンイチロウかサトシか、、、
あ、ホルヘも可能性があるかよ。
しかし、
あいつらがこんな建物に出入りしてるところを想像するだけで、
なんか笑っちゃうけどよ!
そうだ電話で、
電話コーナーは、と、、、、
チッ、2台とも使っていやがる。
とりあえず、
待っている間、
下記の歌詞対訳でも閲覧していてください」
'同上’ より
THE SERENADE IS DEAD
彼女が目を覚ます/朝日が彼女の顔を照らす/
振り向き/毛布を彼にかけ直す/彼女は窓の
外をみる/すばらしい一日が始まろうとして
いる/彼女はなにもかもがうまくいっていると
自分に言い聞かせる/彼が目を隠すのにシーツ
を引っ張りあげる/新鮮な空気の香り/庭園が
恋人たちを守る/彼らは思い出し始めると混乱
してめちゃくちゃになりひどく苦しむ/そこで
どちらかがうずくまる/誰がうまくやるのか/
彼はなにから攻撃されているのか全然気づか
ない/もう一つの愛の幻想/彼は自分のなにも
ない部屋で彼女の写真に目がくぎづけとなる/
孤独/落胆/彼が彼女を失うことになろうとは
神はなんとばかなのか/彼の目は窓へと向く/
軍隊が轟音をたてる/彼の憎しみが突然変化し
た/地球を平和にするために神はなにをしてき
たか/人間は生まれたその日から破壊してきて
いる/ひとは心配する/泣くのをためらう事を
あるやつらが他人を犠牲にする計画を立てる
セレナーデなんかもう存在しない/今やただ
一つの疑問だ。なぜか?/なぜ俺たちが若い
とき愛する事が健康だといわなかったのか/
なぜそれが人間の本質だと話さなかったのか/
神からの教えだと伝えなかったのか/時が経つ
につれ俺たちは自分たちが地獄から見ていると
理解する/一つの計画が自分の上にぶら下がっ
ている一方で/くその中でそれを守ろうとして
いる俺たち/なぜかといえば生まれた瞬間から
なにが正しくてなにが間違っているのか言い
聞かされているからだ/疑問の余地がない道徳
をたたき込まれる/決して彼らの歌については
触れない/成長するにつれ自分たちの進むべき
道がきちんと設定されている/そういう破滅が
世界中にある/俺たちにしか失望できない/
失望とは破滅を表す言葉だ/俺たちがその道を
みつけたときその一部になんかなりたくない
と思っている事がやつらにはどうして分からな
いのか?/やつらの毎日創りだす苦痛/それは
悩みなんかなくならないだろう/俺たちは一緒
になって戦えるがまだおまえはなぜかと聞くの
か/体制が根強くはびこる/俺たちのムーブメ
ントがもろくも崩れ始めようとしたとき/かつ
ては抵抗した力が/低く重々しく雄叫びをあげ
た/やつらには俺たちが邪魔で仕方がない/
そこでおまえたちはそのときになってそんな
事を考えたりしないと完璧に納得してしまう/
俺たちは攻め始めたばかりだ/やつらは敵以外
のなにものでもない/やつらはおまえの首に
ロープを巻きつけたがっている/そしてそれが
うまくいくと今度はどんなふざけた事をやろう
というのか?/改革を忘れるな/俺たちは同じ
事を前にも聞いた/1984年の誓いを全部聞いて
いる/それはとても無理な計画だったのだ/
まったくその通りだ/それは今でも続いている
のだ/だがやはりおまえは追い詰められたとき
には___あっさりそれを信じるだろう
「前の人が予想以上に長電話で、
この分だと2台とも空きそうもないので、
まずホッゴ展を鑑賞してからにするかよ。
招待券はと、、、
あ、違った、
これは◯ー◯ランドの割引券だった!
(うひっ)
入場係のチケットもぎり嬢に、
こんなのを間違って渡さなくてよかったかよ!」
(メッセージ:ファイバッくんまたきてね♡ 出勤カレンダー付き)
(、、、続く、、、)