２月２２日、ＰＯＳＳＥ労働法セミナーを開催しました！

■２月２２日、ＰＯＳＳＥ労働法セミナーを開催しました！

　先月のセミナーでイスが足りなくなるほどの参加者にご来場いただき、開催する運びとなった今回のイベント。講師には神奈川総合法律事務所の嶋量（しまさき・ちから）弁護士をお招きしました。今回も多くの方にご参加いただき、本当にありがとうございました。
　「解雇対策キャンペーン　～会社のいうことが全てではない～」の一環として行われた今回のセミナーでは、キャンペーンとして行ってきた様々な取り組みの成果を紹介することができました。この場を借りてこれまでの活動を紹介したいと思います。


■『“辞めろ”と言われたときの対応マニュアル』完成！
　「“辞めてもらえない？”って会社に言われたら、みんなどうしたらいいかわからない。」というスタッフの問題提起から始まったキャンペーン。私たちはストレートに、マニュアルを作るところから始めました。
　「解雇と退職勧奨ってどう違うの？」とか「解雇で辞めると再就職に不利になるってよく言うけど、本当だろうか？」など、実際に多くの人が抱えている疑問に、体系的に、しかしコンパクトに答えることができるように工夫を凝らしました。このマニュアルの内容は随時ウェブ上にアップしていきますが、主なポイントは以下の点です。
　
　・退職勧奨は断ることができる。絶対その場で「はい」と言ってはいけない。
　・解雇は断ることはできないが、使用者はよほど合理的な理由が無いと解雇できない。
　・「解雇で辞めると再就職に不利」は、まったくの嘘。
　・普段から証拠になりそうなものは残して、メモをつけておく。

　上記のポイントの詳細、他のポイントについては、マニュアルをご覧下さい。無料で配布しています。

　セミナーではこのマニュアルを配布し、ワークショップの時間に内容を共有しました。具体的に何をすることができるのかという点に徹底的にこだわり、実際に退職勧奨を受けている・今後受けそうな人こそ読んで役に立つ一冊となったと思います。


■アンケート調査結果、中間報告！！
　また、ハローワーク前でのアンケートについても、「解雇事例集」を配布する形で暫定的な報告をしました。ハローワークの前でアンケート調査を行い、離職した人がどのように辞めているのかを聞き取りました。
　「会社に言われるがままに辞めている人が多いのではないだろうか？」調査をする前に抱いていた私たちの懸念を超えるほど多くの人がいじめやパワハラで辞めさせられたり、上司にだまされて自分の都合で辞めたことにさせられたりしていることが明らかになりました。
　今回のセミナーでは、実際にあった特徴的な事例を集め、それらの事例について講師の嶋弁護士に法律上の観点からコメントをいただきました。事例には、「こんなことがまかり通っているのか…」と呆れてしまうようなものから、誰しも経験しそうなケースまで色々なものがありました。

・仕事はしているが、「やる気がない」と言われ、解雇に。
　【講師のコメント】　「やる気がない」というのは、解雇の理由にはならない。
・会社の経営が芳しくないと言われ、整理解雇に。
　【講師のコメント】　会社の経営状態が思わしくない程度では、整理解雇の要件を満たさない。解雇を回避するような努力をしたのか、本当に解雇が必要なほど資産がないのか、など、整理解雇には様々な条件が必要。


次回のセミナー では、解雇対策キャンペーンで取り組んでいる様々な活動の成果を、更に発展させた形で報告することができると思います。今月のイベントも、お誘い合わせの上、ぜひご参加下さい。よろしくお願いします！