#前世編 新着一覧
「夜の狽(おおかみ)」(二〇)
巫女の死地-千歌音はやにわに上体を起こして、姫子の心の臓に耳をそばだてる。聞こえない、何も。かつて姫子は「神に肝を喰われたことがある」と言っていた。その神とはおそらく、あの邪神ヤマタノオロ...
神無月の巫女二次創作小説「夜の狽(おおかみ)」(二十一)
巫女の決意-邪神ヤマタノオロチの復活が近い。八の首がすぐそばに迫っている。そんな重大な事...
神無月の巫女二次創作小説「夜の蚕(ひめこ)」(〇)
時は大正、場所は神さびた村。いまの姫子は心をわけあう運命の二枚貝の相手なのか。それとも...
「夜の蚕(ひめこ)」(一)
花のうわさ-****明治二年(1868年)の十月。天火明村にある姫宮神社。その神殿のすぐそば...
「夜の蚕(ひめこ)」(二)
花のふたり-「そんな小難しい顔しなくたって、いいのに。ハナちゃんは、ときどき考えすぎて、...
「夜の蚕(ひめこ)」(三)
花のくわだて-瞳をらんらんと輝かせて、カヱちゃんは千花をじいと眺めている。そんなに見つめ...
「夜の蚕(ひめこ)」(四)
花のひめごと-伝承というものは、しばしば書かれたにせよどこか解釈違いがあり、それが口伝で...
「夜の蚕(ひめこ)」(五)
花のひめこさま- はじめてのことで疲れ果ててしまったふたりは、そのまま井戸の底で眠っていた。眠ってねむって、月がなんども沈み、陽がのぼったことさえ気づかずに。そのまま...
「夜の蚕(ひめこ)」(六)
巫女の成果- ****──大正十二年(1923年)の七月。千歌音が洞窟から救ってきたあの赤児には、新たな居場所ができた。救い主は千歌音であるはずなのに、あいかわらず姫子に...
「夜の蚕(ひめこ)」(七)
巫女の賊-いま、自室にこもった千歌音は、ひとり瞑想にふけっていた。洞窟で行っていた修行の...
「夜の蚕(ひめこ)」(八)
巫女の反省-男は菅傘を外して、それを仰いで顔に涼風を送っていた。その頭にはかつてあったは...