#前世編 新着一覧
「夜の蚕(ひめこ)」(十)
巫女の拾いもの-あいにく姫子は千歌音のまなざしに込めた想いに気付きもしなかった。この部屋の主であるのに、その場は姫子とこの珍客の賑やかしいふるまいに支配されている。こんなことが過去に幾度も...
「夜の蚕(ひめこ)」(十一)
巫女の恩人-「姫宮の若造がよ、遠乗りに出かけたあの日、あのでかぶつが襲ってきやがって…ち...
「夜の蚕(ひめこ)」(十二)
巫女の縁談-けっきょく、森永のキャラメルは、その場にいる者──姫子と千歌音、そして、男、さ...
「夜の蚕(ひめこ)」(十三)
巫女のその気-もし姫子に本気で好きな人ができたら?私たちの関係はどうなるのだろう? 「わ...
「夜の蚕(ひめこ)」(十四)
巫女の惚気-「おい、どうなんでぇ。姫ちゃんよぉ、姫宮のあのあんちくしょうの若造から言い寄...
「夜の蚕(ひめこ)」(十五)
巫女の瞳-冷えてしまった湯飲みに、千歌音は所在なく目を向ける。キャラメルの甘さなんか、喉...
「夜の蚕(ひめこ)」(十六)
巫女の貢ぎもの-自室で文机に向かっていた千歌音は、障子の向こう側でした声に耳を澄ませた。...
「夜の蚕(ひめこ)」(十七)
巫女の木のぼり-「夢といいますのは、木登りと同じにございます。高みをめざして進むあいだは...
「夜の蚕(ひめこ)」(十八)
巫女の鍼(はり)-この女主人の肌は、まるで雪原のようだ――。ため息をつきたくなるようなほど...
「夜の蚕(ひめこ)」(十九)
巫女の針山-長襦袢を胸もとまで引き寄せたまま、千歌音はあくびをこぼした。目覚めたのは夜が...
「夜の蚕(ひめこ)」(二〇)
巫女の蟲(むし)-可愛らしい鳴き声の主。千歌音が何の気なしにそれを、水をすくうように手の...