ぽんしゅう座

優柔不断が理想の無主義主義。遊び相手は映画だけ

■ ファースト・カウ (2019)

2024年01月15日 | ■銀幕酔談・感想篇「今宵もほろ酔い」

ファーストカット、大きな船がゆっくりと左から現れ画面の右へ消えていく。映画が終わったときこれは川を下れなかった若者たちの物語だったことに気づく。押しの弱い心優しき料理人と野心に溢れた移民中国人。二人にとっては人生最大の出来事の痕跡が開拓史のなかの小さな物語として記される。

(1月8日/新宿武蔵野館)

★★★★


【あらすじ】
19世紀前半の西部開拓時代。未開の地オレゴンには一攫千金を狙った者たちが競い合うようにうごめいていた。心優しい調理人のクッキー(ジョン・マガロ)は荒くれ男たちの狩猟団の食事係をしていた。ある夜、ロシア人グループに追われていた中国人移民キング・ルー(オライオン・リー)を匿ってやり二人は心を通わせる。やがて野心に満ちたルーは、クッキーの料理の腕を見込んで不正に手に入れた牛乳でドーナツを作り売り始め、これが大人気に。その評判を聞きつけ入植地で手広く商売をするイギリス系の仲買人(トビー・ジョーンズ)がやってくる。夢を求めて新天地を目指す若者の友情を描くケリー・ライカートの西部劇。(スタンダード/122分)


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