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ぽんしゅう座

優柔不断が理想の無主義主義。遊び相手は映画だけ

■ ウィリーが凱旋するとき (1950)

2023年05月15日 | ■銀幕酔談・感想篇「今宵もほろ酔い」

前半は付け焼刃な"栄誉"の推薦。後半は酒による"マッチョ"な気付けという、上位者による形式主義の押し付けの反復。さらに人が倒れるときは躊躇なく、モノの破壊は徹底的に。そんな潔さが呆れを笑いに昇華する。どれも「執拗」という単純かつ高度な映画芸のなせる技。

とは言え、一番笑ったのはウィリー(ダン・デイリー)が本当にアメリカ人なのか尋問するさいの「ディック・トレーシー」「ローン・レンジャー」「ニューヨーク・ヤンキーズ」というワード選択の妙。

(5月10日/シネマヴェーラ渋谷)

★★★★


【あらすじ】
アメリカ東部の小さな町。日米開戦の知らせを聞いた青年ウィリー(ダン・デイリー)は誰よりも先に志願兵に。町の英雄として喝采のなか恋人のマギー(コリーン・タウンゼント)と両親(ウィリアム・デマレスト/イブリン・バーデン)に別れを告げた。訓練を受けて配属された先は故郷の町に新設された基地だった。兵士たちが次々に戦地に向かい成果を挙げるなかウィリーは基地内勤務のまま月日が過ぎ町の人たちの笑い者に。やっと巡ってきた欧州への出撃で間抜けなトラブルを起こし敵地でレジスタンスの女性闘士(コリンヌ・カルヴェ)一味に捕まってしまう。手放しの戦意高揚気分を皮肉るジョン・フォードのコメディ。(白黒/83分)


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