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梓から貰い受けた花散

2013-09-24 11:46:54 | 日記
もないはずだが、牛太郎は武田徳栄軒の死だけにぶら下がっているので、何も考えていない。いくさがあろうがなかろうが、信玄は死ぬ。自分は信長に言われて来ただけ。おわり。
「お前らがうだうだと考えたって何もならねえだろ。だったら、おとなしく従っていろ」
 だいたい、と、牛太郎は言いながら体を起こした。
「なんで、お前らが二人揃って仲良くここにいるんだ。喧嘩しているんじゃねえのか。喧嘩するんなら、顔を合わせないで寝てろよ」
 すると、玄蕃允も勝蔵も、大きな態度に似合わず頬を膨らませて、なぜかふてくされる。
「ははあ」
 牛太郎はにやりと笑んだ。
「お前ら、武田騎馬隊を恐れているんだな」
「な、何をっ!」http://www.cbbaq.com

「お、恐れているのは玄蕃ではないですか!」
 指摘にあわてふためく二人をよそに、牛太郎はうんうんと頷く。
「しょうがないしょうがない。お前らはまだ子供だからな。まあな、百戦練磨のおれに頼りたいっていう気持ちもわかるけど、もうちょっと、男らしくどしっと構えていろや」
 玄蕃允が顔を真っ赤にしながら立ち上がった。
「お、オヤジ殿などに言われたくないわ!」
 と、部屋を出て行ってしまい、勝蔵も、
「玄蕃などと一緒にしないでくだされ!」
 と、戸をばちんと閉めていった。
 くくっ。なかなか可愛げのある奴等じゃないか。牛太郎はにたにたと一人笑いながら荷駄の紐を解いていく。
 百戦錬磨とは過大すぎるが、確かに牛太郎は数々の死地をくぐり抜けてきている。その点、若い玄蕃允と勝蔵は鼻息を荒くしてやって来たものの、切迫した浜松のこの雰囲気に飲まれてしまったのかもしれない。
 桶狭間の戦いのときにはまだ幼かった十代の織田の将にとって、武田の進軍はかつてない経験だろう。
 まして、織田のいくさは大軍を持って制する常勝戦略であり、寡兵で挑んだことは桶狭間だけである。戦場を知っているとのたまうほど、玄蕃允はいくさを知らない。
 牛太郎は活躍こそしていないが、織田勢の決戦のほとんどに参加しているし、織田家の危機が始まった金ヶ崎のしんがり戦では、死に直面している。
 戦場だけではない。調略工作に明け暮れる日々の中で、常に緊迫感の伴った生活をしているから、前線の気配に怖じ気づくこともない。
「人生経験の差だな」
 一人呟くほど、上機嫌であった。まあ、結局は武田の敗北を予見しているからこそであって、それがなかったら真っ先に震え上がっているのは牛太郎だろう。
 ようやく一人きりになれた牛太郎は桐の箱を開けると、梓から貰い受けた花散らしの小袖を手に取り、匂いを嗅いだ。
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友人

 武田の強さというのは、武田徳栄軒信玄の強さに他ならない。
 甲斐の武田は昔から強いことは強かった。しかし、今ほど、全国の老若男女が知っているほどでもない。
 徳栄軒が実父を追放して当主の座を乗っ取るまでは、武田家は一国の守護大名に留まっており、甲斐の国人や信濃の豪族、駿河守護の今川家、新興大名の北条家などと、地方の覇権を争う程度の勢力であった。
 まさか、畿内の中央の舞台に躍り出るはずもない。
 徳栄軒の登場が武田家を変える。まず、彼は争い続けていた今川、北条と婚姻同盟を結ぶと、甲斐領国の内政を確かなものにし、信濃の侵略に集中する。
 山間の屈強な武者たちに苦戦しながらも、武田家は着々と信濃を蹂躙していき、知謀と武勇を兼ね備えた武田徳栄軒の名は知れ渡っていった。
 しかし、とんでもない邪魔者が徳栄軒の前に立ちふさがった。越後の長尾景虎、今の上杉不識庵謙信である。
 武田家の領土拡張はこの軍神に足止めされ、大

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