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別にまわりがどう変

2013-10-16 15:32:07 | 日記
 山城の言葉に大和は沈黙したままだ。それを確認し、山城は続ける。
「お前と武蔵のケンカの仲裁や、仲間を失った時に支えてくれたのも、全てうそだったと、本当に言い切れるのか?」
 大和達は何も返さない。みんな本当はわかっているのだ、そんな事。翔輝がそんな人間ではないという事は。でも、
「でも、そんなのって???ッ!」
 翔輝には許嫁がいたのは変えられようのない事実だ。だが、
「許嫁がいようといなかろうと、お前達の気持ちは変わらないだろう? それをぶつければいいじゃないか。状況が変わっても、お前達の気持ちが変わらない限りどんな壁を越えられるだろう」
「そ、それは???」
「大和。お前がそれでどうする。武蔵を見ろ。先程の会話に一切関わっていない。それは航海士を信じているからではないのか?」
 山城の言葉に、全員の視線が武蔵に集まる。
 武蔵は平然としていた。いつもと全く変わらない無表情で沈黙している。しばらくし、武蔵は翔輝を見詰めて言葉を発す。
「???私は翔輝の全てが好き。だから、別にまわりがどう変化しようと、長谷川翔輝という人間自体が変わらない限り、私は翔輝を信じる」
 武蔵の言葉に、大和にもかすかに笑みがこぼれる。
「へッ、言ってくれるじゃねぇか」
 榛名も不敵に笑う。
「そうよね。武蔵の言うとおり。長谷川君に許嫁がいようと、奪ってしまえば問題ないわよね。こういうのを、略奪婚って言うのよね」
 長門の言葉にちょっと引っ掛かりがあるが、その意見自体にはみんな賛成だった。
 誤解も解け、部屋にほがらかな雰囲気が流れる。
「ちょっと待ってですわ!」
 その空気をぶち破って瑠璃が悲鳴を上げる。今のこの状況、瑠璃にとって見れば大ピンチである。
「あなた方がどうしようと、私と翔輝様に許嫁という関係がある以上、勝手な事はさせませんわ!」
「そんなの関係ありません! 私だって中尉に対する想いは真剣ですッ!」
「私だってそうよッ!」
「うちも同じや!」
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 真正面から激突するお互いの言い分。東西冷戦の如く睨み合う両陣営。一進一退の攻防の末が再び牽制し合う形になるとは、発展しないものである。
「と、ともかく! あなた方に勝手な事はさせませんわ! 翔輝様!」
「え? あ、何?」
 瑠璃は突如正攻法を諦め、強行作戦に切り替えた。完全に聞き手になっていた翔輝の手を引っ張り、外へ連れて行こうとする。
「な、何をするつもりですか!?」
 大和達も瑠璃の突然の行動に動揺する。
 瑠璃は顔を真っ赤にして翔輝に抱き付く。刹那、衝撃と殺意の混じった空気が流れる。
「る、瑠璃? ど、どうしたの?」
「翔輝様には私のお屋敷に来てもらいます! そして、もう二度と軍艦に乗れないように海軍関係に霞家の財力的圧力を掛けますわ!」
『な、何ですとおおおおおぉぉぉぉぉッ!?』
 翔輝と大和達の悲鳴が同調した。異口同音。
「ちょ、ちょっと待って! 僕は『大和』を降りたく――」
「安心してください。呉の鎮守府(海軍の根拠地として艦隊の後方を統轄した機関)に転勤してもらうだけですわ。そうすればいつでもお会いできますわ!」
「い、いや、だからといっていきなりそんな???」
「そうですよ! そんな勝手な事は絶対にさせません! 断固阻止です!」
「テメェッ! いい加減にしやがれ! 長谷川は絶対に渡さねぇからな!」
 大和と榛名を基幹とした翔輝防衛連合が瑠璃の横暴な行動に反旗を翻す。
「勝手とは何ですの! 私は翔輝様の許嫁ですわ! それに、翔輝様の身の安全を守るのも私の役目。危険な前線にもう翔輝様を送りたくありません! それより、あなた方の近くに私の大切な翔輝様を安心して

朝攻めその

2013-10-08 12:00:36 | 日記
る」
 そこまでだ。恐ろしいものが男から感じられるというのだ。
「それはわしに対してかのう」
「殿に対してといいますと」
「あの男の顔の向きを見るのじゃ」
 信長がここで竹中に言うのはこのことだった。
「わし等の方を見ておるな」
「はい、あくまで」http://www.953bc.com
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「して自ら刀を抜きあの采配じゃ」
 それ自体は大したものでなくともだ。そこには恐ろしいものがあるというのだ。
「間違いなくわし等を怨んでおるわ」
「では誰でしょうか、あの者は」
「もしやな」
 竹中、稀代の軍師でもわからない。しかしだった。
 信長はある程度わかった。それはだった。
「あの者やも知れぬな」
「あの者とは」
「御主も知っておる。こう言えばわかるか」
「まさか」
 竹中は愕然となった。己の読みにだ。
 それでだ。こう言うのだった。
「あの方ですか」
「そうであろうな」
 真面目な顔でまた言う信長だった。そうした話をしつつだ。彼はまた言った。
「ではじゃ」
「はい、ここでの戦にも勝ちましたし」
「次は城攻めじゃな。勝龍寺城に芥川山城じゃ」
 狙うのはこの二つの城だった。そうした話をしてからだった。信長は前を見て言った。
「ここで本願寺が来ればわからぬな」
「あの寺の動向如何ですか」
「うむ、とりあえずはな」
 そうした話をしつつだ。彼等はとりあえず合戦に勝った。だがそれで安心してはいなかった。面頬の男、そして本願寺の動きを見続けていたのだった。


 三好の軍勢との合戦に勝った織田家の軍勢はそのまま摂津に入る。そうして勝龍寺城及び芥川山城を囲みにかかった。その中で信長の本陣に朗報が入った。
「そうか、久助達は無事か」
「はい、河内の国人達を次々と取り込んでおります」
「寺社の者達も加わっております」
 そうなっているとだ。池田と森が信長に報告する。
「河内の全てを手に入れるのも時間の問題とか」
「そうなっております」
「そしてそのまま和泉に入るか」
 信長はこのことも二人に問うた。
「若しくはここに来るのか」
「どうやらこちらに主力を向けられるとのことです」
 そうするとだ。森が信長に答える。
「実際に今久助殿は主だった将達と兵達を連れてこちらに向かっておられます」
「ふむ。河内の次はじゃな」
「この摂津ですか」
「そうじゃ。既に三人衆は四国に逃げた」
 合戦で敗れてだ。彼等はすぐに三好家の本拠地である讃岐や阿波に落ち延びたのだ。そうしてそのうえでその地で県土従来を計っているのだ。
 三好家の領袖である彼等はいない。では誰が残っているかというと。
「やはりあの面頬の男が残っておる」
「あの男ですか」
「得体の知れぬ」
「おそらく知っておる」
 そうだとだ。信長はその森と池田を見て言った。
「あの男のことはのう」
「我等が知っているというのですか」
「あの面頬の男のことを」
「うむ、それもよくのう」
 信長にこう言われてもだ。二人はまだ首を捻る。そうして言うのだった。
「左様ですか」
「よく知っているのですか」
「まあ。今はわからずともよい」
 信長は笑ってだ。二人にこうも話した。
「すぐにわかることじゃからな」
「あの男が誰か」
「そのことが」
「うむ、あの男のおる城も既に囲んでおる」
 面頬の男はそうした意味で既に王手をかけているというのだ。
「ではじゃ。後はじゃ」
「王手の後は詰ませるだけ」
「それだけですか」
「うむ、しかし存外しぶとい男じゃな」
 信長はその男のことをこうも評した

複雑な心境ですね

2013-10-04 16:13:54 | 日記
藟簸沃肖硕椁沥皮搿?
「そ、そんな???」
 聞き取れたのが不思議なほど小さな小さな声で言う霧島。
「んー、誰か代役は」
 翔輝はまわりを見回すが、艦魂達は寝ているか理性が吹っ飛んでいる奴ばかりだった。大和も瑞鶴と寄り添って寝ている。
 もう一度見回した時、一人だけ見つけた。
「あ、一人いた」
 それは隅で一人飲んでいる無表情少女だった。
「あのー」
 少女に声をかける。
「???」
 なぜか睨まれた。そこで名前を思い出す。彼女の名は、
「山城さん。その、霧島さんが比叡さんが寝ちゃって困ってるんです。助けてやってくれませんか?」
「???そんな義理はない」
「いや、同じ艦魂じゃないですか」
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 山城は怯えている霧島を睨み付ける。
「ひッ!」
 霧島は再び隠れてしまう。仲間を睨むなって。
「その」
「???失せろ」
 そう一蹴された。
「はい」
 そのあまりの気迫に押され、素直に引き下がった。
 再び霧島の元に戻るが、霧島の対応も変化なしだった。
「うーん、どうしようか」
 困る翔輝はフラフラとテーブルに向かい、まだ温かさが残っている料理をいくつか持って霧島の元に戻り、それを向ける。
「え?」
「まぁ、これでも食べて待つしかないですね。誰かまともに可動できる人が起きるまでは僕が相手しますよ」
「え?」
 驚く霧島に、翔輝は寂しげに笑う。
「???僕、じゃ、やっぱりダメですか?」
「???いえ」
 霧島は顔を真っ赤にしながら持って来た羊羹を口に入れる。
 翔輝は小さなため息をついて霧島の横(少し離れているが)に座った。だが、話題が出ず、二人は沈黙したままだった。
 うーん、大和や陸奥と違ってかなり攻略が難しいキャラだな。
 翔輝は頭を掻く。その時、
「???すみません」
「え?」
 霧島はうつむいたまま言った。
「???その、迷惑を掛けてしまって」
「いや、別に気にしてないですから」
「???本当ですか?」
「もちろん」
 翔輝は笑顔で言った。その言葉に、霧島は少しだけ安心した。
「???大和さんが認めたのも、なんとなくわかるような気がします」
「え?」
「い、いえっ。別に???ッ!」
 顔をさらに真っ赤にさせてうつむく。
「何か、いつの間にか僕は大和のお気に入りって事になってしまってるようですね」
「???嫌、なんですか?」
「うーん、どうでしょう。別に嫌って訳じゃありませんけど、複雑な心境ですね」
「そうなんですか。大和さんみたいなかわいい女の子に気に入られてるのに、素直になれないんですね」
「かわいい、か」
「かわいくないんですか?」
「いえ、まぁかわいいと思います。結構好きですし」
「好きって、恋人に対するようなものですか?」
 霧島の質問に、翔輝は顔を赤く染めて否定する。
「そ、そういうのとは違いますよ。何て言うか、家族。妹に対するような好きですね。英語で言えば《ラブ》ではなくて《ライク》です」
 翔輝の答えに、霧島くすくすと笑う。そんな彼女の小さな笑顔に翔輝もつられて笑った。
 霧島は笑っていたが、ふと思った事を口にした――そこで霧島は地雷を踏んでしまった。
「少尉の家族はどういう方々なんですか?」
 そこで霧島は気づいた。一瞬にして翔輝の顔から笑顔が消えた事に???
「あの???、私、なんかまずい事言いましたか?」
 そのあまりの豹変ぶりに霧島は怯える。すると、翔輝は優しく微笑んでくれた。だが、その笑みは少し寂しそうだ。
「いや、別に。僕にはもう家族はいないんですよ」
「え?」
 驚く霧島に、翔輝は小さくため息した。
「父は満州事変(まんしゅうじへん)で、母は病気で、唯一の肉親だった妹は今年の春に病気で亡くなっているんです」
 その言葉に霧島の

でちびちびと酒をなめている

2013-09-27 14:11:15 | 日記
 ところが、座の端でちびちびと酒をなめている太郎の様子を、上総介が目に留めた。
「おい、こましゃくれ」
 と、にやついている。
「牛の子になって幾年だ」
 よりにもよって、上総介の口から牛太郎の名前が出てしまい、太郎は、何かを企んでいるらしき顔つきの主人に恐れつつ、頭を垂らしながら言った。
「十年にはなると思いまする」
「ほう」
 と、相好を崩したのは丹羽五郎左衛門。
「もう、そんなに経つのか」
 重臣一同の視線が集められてしまって、太郎はうつむきがちに苦笑を浮かべて恐縮する。
「そういえば、おやかた様」
 佐久間右衛門尉が口端を歪めながら、どこかわざとらしく言った。
「出陣より気になっておったのですが、羽州はどうしたのでしょうかな」
「知るか。女房怖さに逃げ回っているんじゃねえのか。あいつが天下で一番恐れているのは俺じゃねえ。鬼夜叉の梓だからな。むしろ、越前にはあいつよりも梓を連れていかなければと俺は考えていたのだがな」
 珍しい上総介の冗談に、げらげらと笑い上げる一同。太郎、それに柴田権六郎だけは、申し訳なさそうに縮こまる。
「まあ、しかしだ」http://www.watchsrarely.com
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 上総介が口を開けば、笑いはぴたりと止む。
「あんな放浪癖のある男を、いつまでも織田重臣の末席に加えているのはいかがなものだ。ということで、おい、こましゃくれ。お前、家督を継げ」
「えっ、い、いやっ、それはしかし」
 さっきまで騒いでいた藤吉郎が、口を噤んでじっと太郎を見つめてきている。
「父がいない席でそのようなことは」
「それはいい!」
 丹羽五郎左が躍り上がった。
「右近とて、羽州が隠居の身となれば、父が出陣していないことに気兼ねせずに済むだろう」
 五郎左の一言に、他の重臣たちもうんうんと頷いた。そんななかで、末席の佐々内蔵助、それに前田又左衛門は、ただただ黙って、つまらなそうに酒をすすっている。
「しかし――」
「しかしじゃねえ」
「水を差すな、右近」
 佐久間が細目の瞼で睨みつけてくる。
 太郎は息の詰まる思いであった。上総介の命令は絶対であるが、牛太郎ががむしゃらになって作り上げた簗田家というものを、血の繋がりのない自分が、父の存命中、父の不在の中、こうも易々と家督を継がされてしまうのには抵抗があった。恩義がまったく皆無のように感じられた。
 だが、高みの峰から睨み下ろしてくるような上総介の威圧に、
「わかったな、こましゃくれ」
 従う他ない。

「小僧」
 厠から出てきたところ、前からやって来た佐々内蔵助に太郎は呼び止められた。太郎は脇に逸れて内蔵助に道を譲ったのだが、内蔵助がそこでふいに立ち止まり、吊り上がった細瞼の中の瞳を横に転がせてきたのだった。
「牛野郎はどこにいる」
「恥ずかしながら、存じませぬ」
 この男は太郎の中では馴染みの部類である。八歳のころから知っており、侍大将になってからは殴り合いの喧嘩もしたし、かと思えば共に部隊を率いて姉川前哨戦のしんがりを務めたこともある。
 典型的な猪武者の内蔵助は、家中ではあまり好ましく思われていないほうだが、しかし、太郎は内蔵助がどこか好きだった。この筋肉だけで出来ているような男のみっともなさも知っているし、それでいて世間に突っ張っている豪気な男臭さは憎めない。重臣たちに見せるような萎縮した太郎ではなく、内蔵助をしっかりと見つめて、つい今しがたのことへの迷いを生真面目な眼差しで訴えた。
 そんな太郎の視線から避けるように、内蔵助は瞳を前方へと逸らす。
「臭えとは思わねえか」