決断②

そしてその後、また医師から説明を受ける。

「今の状態ですと、いつ呼吸が止まってもおかしくない状態です。

人工呼吸器を装着すれば、数日、もしくは数週間命が保てるかもしれません。どうされますか？」

人工呼吸器…

人工呼吸器、あくまでも少しの延命でしかない。

装着される本人はどう何だろ？

義理兄がとりあえず、装着して貰おう、と…

パパ、苦しかった？

でも、多くの親族とはお別れ出来たかな。

2／5深夜から亡くなった2／7深夜まで、病院を行き来する日々が始まった。

パパが目を覚ます事がない辛い現実。

病室でパパの手を握る。

パパの手は、温かかった。

まだまだ辛い日々。

今日も買い物中、仲良く買い物してる夫婦に出くわした…

私もつい最近まで、パパと一緒に買い物してた何気ない風景

普通に「これどうしよう〜？」

買い物。

羨ましい。

私にはもう戻って来ない世界。

決断①

パパの実家は遠い、一時間半以上はしただろうか、義母、パパのお兄さんが二人でやって来た。

「脳内出血でかなり厳しい様で…。」

と話すと、また心臓の方だと思ったのに、まさか脳だなんて！！

びっくりされていた。

パパが自宅静養中の1/30.31両日共、二人でパパの実家へ遊びに出掛けていた矢先だったのだから。

その後、脳外科の医師から今後の説明を受ける。

「先ずは手術、厳しい状況ですが、手術をしなければ、出血が脳幹にまで広がり死に至ります。

ただ、手術をした場合、かなりの確率で色々な麻痺が出現します。

半網、言葉が上手く話せない、理解出来ない、右半身麻痺…。」

手術を勧める義理兄だったが…

「私は無理です、そんな状態になった主人を私は支えされない、私だったら良かったのに…。」

泣き崩れた。

手術をしない選択、義母は理解してくれた。

私と娘二人でどうやって、大きな障害を負ったパパを見ていけば良いというのだろう…

パパ、ごめんね。

でも、パパだって目を覚ました時、自分が自分じゃない状況で目を覚ましたら、辛いでしょ。

私を許してくれるよね。

今日は桃の花が綺麗に咲いていた。

近々パパと桃梅まつりに行こうと楽しみにしてたのに。

あ〜！毎日辛いよ〜

パパが居なくなるなら…

救急搬送され、長椅子で待つ事20分程…

医師から説明が

脳のCT画像を見せられる。

脳の左半分下が楕円形状に白くなっている。

医師「かなり厳しい状況です。」

一言。

どういう事！！　厳しい？

パパ、どうなっちゃうの〜！？

凄く恐ろしい時間だった。

心筋梗塞でパパの居ない時間も辛かったのに、これからどうなるの？

その後救命病棟へ

早朝だったけど先ずは、パパの実家へ連絡、すぐ行くとの事…。

色々な事を待っている間、私は自死する事を考えていた。

こんな事なら、家族みんなで…

パパにずっと守られて生きてきた25年近く

パパの居ない人生何てムリ！！

パパが居なくなったら、私も…

スマホの携帯で自死の事を調べていた。

あれが最後の会話になろうとは…

仕事も元気に行き始め。

はぁ〜、これで万事ok！

何て思っていた矢先の2／5深夜3時

私と娘が寝ているベッドにパパが来た。

携帯のライトで私を照らして、

「ちょっと、」と…

優しいパパの事だから、多分地震が来そうだよ、とか、そんな事かな？と思ったのだけど

「右半分が見えない。」と…

瞬時に思った、脳に何かある！

「タクシーを呼んで病院へ行く。」

と、パパ

ただ毎では無いと思った。

私が着替えている間、気持ちが悪くなり嘔吐

タクシーではダメだと思い、救急車を呼んだ。

寒かったけど、まだパパは歩ける状態だったので、外にに出て救急車を待った。

救急車の中で、名前は言えていたが、日付けを答える頃には意識が朦朧としており…

そしてまた嘔吐。

救命救急の待ち合いの長椅子に座って待つのだが、パパの様子が気になって仕方なかった。

ちょこちょこ様子を見に行くが、待ち合いでお待ち下さい、何度も看護師さんに言われる。

救急車を外で待っている時、

「パパ！大丈夫？」

苦笑いを浮かべてたパパ、あれが最後のパパとのやり取りになろうとは。

パパが亡くなって、1週間以上経ったけど、悲しみはどんどん深くなるばかりだよ。

パパ、私を置いて、本当に酷いよ！！

毎日辛い。

すべてが順調だったのに…

心筋梗塞で入院し、無事元気に退院、2週間の自宅静養。

朝、昼、晩、毎回の血圧を測るのがパパの日課になった。

その為に今まで買った事も無かった血圧計も購入。

血圧チェックノートに毎回記入。

大概98-60 位で測定されてた。

パパは朝にシャワーを浴びる人だったけれど、夜に変更。

食事も、塩分控えめで…

今考えると、「これは塩分高いよ〜！」

「たまには好きなの食べても良いんじゃな〜い！」

今思い出すと、全ての会話が愛おしい。

心筋梗塞で入院中も、途中から一般病棟に移り、LINEでお喋り。

その時もパパが家に居なくて寂しかったけど、今の寂しさに比べたら、何て事無かったな…

昨夜は安定剤とアルコールで少し寝たが、数時間で目が覚めてしまい…

パパの寝ていた場所に行ったけど、パパは現れてはくれなかったね。

パパ、今何処に居るの？

私と娘の側にまだ居てくれてるの？

私は元々不眠症だったけど、今は更に酷くなってしまった。

愛する夫を失うという事は、計り知れないストレスだ。

全てうまくいっていたはずなのに、どん底に突き落とされて…

とにかく今日も辛い。