[ニューヨーク 29日 ロイター] 11月の米小売売上高は、2010年の年末商戦の皮切りとなる26日のブラックフライデー(感謝祭翌日の金曜日)を含む週末の買い物客が増加したことや、同月を通じて行われた販売促進活動、自分のために買い物をする消費者が増えたことなどに支援されて市場予想を上回る見通しとなっている。
小売各社は、サイバーマンデー(感謝祭明けの月曜日)にもこうした機運が継続することを期待している。感謝祭明けの月曜日は、オンライン販売で買い物をする人が多いことからサイバーマンデーと呼ばれる。コムスコアによると、オンライン販売はブラックフライデーに好調なスタートを切り、前年比9%増加した。
ブラックフライデーの週末の小売売上高に注目が集まるなか、アナリストは、この期間の状況が必ずしも年末商戦全体の見通しを示しているとは限らないと指摘している。
ブラックフライデーの週末の小売売上高の全体像は2日に明らかになる。この日には百貨店メーシーズ<M.N>、JCペニー<JCP.N>、ディスカウントストア大手ターゲット<TGT.N>、若者向け小売のエアロポステール<ARO.N>など小売28社が11月の売上高を発表する。
アナリストは、11月の既存店売上高が百貨店や若者向け衣料品販売チェーン主導で3.5%増加すると予想している。2009年11月の既存店売上高は0.5%増だった。
全米小売業協会(NRF)によると、ブラックフライデーを含む週末の買い物客1人当たりの支出は推定6.4%増加した。また、過去数年間のようにディスカウント店で集中的に買い物をする傾向が薄れ、百貨店や衣料品店への客足が戻っていることも明らかになった。
JPモルガンのアナリスト、チャールズ・グロム氏は顧客向けのリサーチノートの中で、大方の小売企業の業績が「市場予想を大幅に上回る」との見通しを示した。
JCペニーやメーシーズの最高経営責任者(CEO)など複数の企業幹部および業界アナリストは、家計の状況が改善したことから自身のために買い物をする消費者が増えていると指摘した。
また、10月は気候が温暖だったため、セーターなど冬物アイテムの売れ行きが鈍かったが、米国の大部分で感謝祭の週末に冷え込んだことから、この時期の売上高が押し上げられた。
カスタマー・グロース・パートナーズのプレジデント、クレイグ・ジョンソン氏は、ブラックフライデーの週末について「2007年以来の好調なパフォーマンス」と指摘した上で、この週末が良い結果となっただけで年末商戦全体の好調を保証するわけではないと語った。
小売株はブラックフライデーの週末に向けて上昇していたため、29日の米株市場では、ほとんどが軟調な展開となった。S&P小売株指数は0.69%安。メーシーズは2.2%安。コールズ<KSS.N>は1.6%安。
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また、10月は気候が温暖だったため、セーターなど冬物アイテムの売れ行きが鈍かったが、米国の大部分で感謝祭の週末に冷え込んだことから、この時期の売上高が押し上げられた。
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小売株はブラックフライデーの週末に向けて上昇していたため、29日の米株市場では、ほとんどが軟調な展開となった。S&P小売株指数は0.69%安。メーシーズは2.2%安。コールズ<KSS.N>は1.6%安。
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