風に語りて

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「ダブルスタンダード」を回避するには・・・?

2009年05月18日 01時29分21秒 | 感じたままをぐだぐだ書く
 なんか、最近書くことがというよりはどうも時事ネタが多いなと反省しつつもつ
い可笑しくてエントリしてしまう自分がいたりします・・・。
 今回は「ピースボート」に関してです。そう、まま、ご存知の方はご存知の世界
一周をしつつ、平和を説いて回るという活動ですね。

-----(ここから)-----
ピースボート護衛受ける ソマリア沖
 海賊対策のためアフリカ・ソマリア沖に展開中の海上自衛隊の護衛艦が、民間国
際交流団体「ピースボート」の船旅の旅客船を護衛したことが13日、分かった。
ピースボートは海賊対策での海自派遣に反対しており、主張とのギャップは議論を
呼びそうだ。
 海自の護衛艦2隻は11日から13日にかけ、ソマリア沖・アデン湾を航行する
日本関係船舶7隻を護衛。うち1隻がピースボートの船旅の旅客船だった。ピース
ボートは社民党の辻元清美衆院議員が早稲田大在学中の昭和58年に設立。船旅は
寄港地のNGO(非政府組織)や学生らと交流を図ることなどを目的としている。
 66回目となる今回の船旅は約3カ月半に及ぶ地球一周で、北欧5カ国とフィヨ
ルドを巡るのが目玉。約600人が参加し、4月23日に横浜港を出発後、中国と
シンガポールに寄港。ピースボートのホームページには船旅の最新リポートと
して、デッキで催されたフルーツパーティーの様子が掲載されている。
 ピースボート事務局によると、船旅の企画・実施を行う旅行会社が護衛任務を調
整する国土交通省海賊対策連絡調整室と安全対策を協議し、海自が護衛する船団に
入ることが決まったという。
 ピースボートは市民団体による海自派遣反対の共同声明にも名を連ねている。事
務局の担当者は「海上保安庁ではなく海自が派遣されているのは残念だが、主張と
は別に参加者の安全が第一。(旅行会社が)護衛を依頼した判断を尊重する」と話
している。
(MSN・産経ニュース:http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090514/plc0905140140001-n1.htm)
-----(ここまで)-----
 簡単にいうと、日頃から「自衛隊反対!」「戦争反対!」って説いて回っている
皆さんが、ソマリア近辺で海賊から身を守るため、日頃はその存在や活動を否定し
ているハズの『連中』から護衛を受けている、というお話です。

 いや、目的そのものは崇高なのかもしれません。そういう活動をしながら世界を
旅して周り、現地の皆さんと友好の輪を広めてくるという理念のなんと素晴しいこ
とでしょう。

 マそれは理想としてですね。
 こういう事態を主催者側がその辺を「尊重する」なんていうトーンに留めている
というのがちと笑えます。だって普段の主張で否定している『連中』に護衛しても
らうんですからねえ。
 事務局の担当者と名乗る方のコメントも奮っています。「海上保安庁ではなく海
自が派遣されているのは残念だが、主張とは別に参加者の安全が第一。(旅行会社
が)護衛を依頼した判断を尊重する」ですって。確か海上保安庁の前身は旧海軍だ
ったような・・・ということは置いとくとしても、主体となって企画しているハズ
なのにこういう事態に至って「旅行会社が勝手にやったこと」なんてトーンなんで
すからねえ。
 いや、もしも、海賊の皆さんに遭遇しても、その崇高な理念を話して説得させた
ら世界平和に凄く貢献出来たと思うのですよ。海賊対策は世界中で頭痛のタネのよ
うですし。

 そういうときに非政府組織が乗り出して解決する。

 カッコイイですよ、コレは。当初のメンバーである「辻本センセー」も鼻高々で
しょうし、完全に活動を封じ込める(自主的に止めることも含めて)ことが出来た
らノーベル賞モノかも。海賊を除くみんなが喜ぶ訳ですからねえ。海賊だってある
意味生活のためでしょうが、その理念に共鳴することで別の生活手段を考えること
でしょう、多分。
 そうすれば誰も困らない、ハズ。

 でも、そうしなかった。存在を否定しているハズの『連中』に、安易に護衛を求
めてしまった。参加者の安全第一ということですが、企画した段階で既にその海域
の状況は分かっていたんじゃないのかな~ということと、平和を希求するという政
治的な活動を行っているにもかかわらず、紛争地域を避けるという二点で、どの程
度この活動が「真剣」なものなのだろうかと思ったりも。

 因みに件の「辻本センセー」は「ソマリア湾岸への自衛隊遣とソマリアについて
の国連決議に関する質問主意書」を河野議長に提出されているようです(検索すれ
ば引っかかると思うです)。まま、今はピースボートやその関係とは縁がなくて・・・
っていうお話ならまだスジは通るんでしょうがねえ・・・。

 実際に護衛する自衛隊の皆さんには本当に頭が下がる思いです。

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