五里夢中於札幌菊水 

野戦病院へ出向予定。
医療崩壊に対して国民全てと共闘を夢想。
北海道の医療崩壊をなんとか防ぎたい。

話題の東洋経済を読みました(4月29日22;30)

2007-04-30 21:22:10 | 医療問題
医療問題特集としては以前話題になっていた週刊ダイヤモンドよりも洗練された印象をうけました。

読んでいらっしゃらない方がいらしたら、僻地の産科医さんの資料室が便利です。

週刊ダイヤモンドでは名医がどこにいるか特集や賢い患者の病院のかかり方やジェネリックのポイントなど、患者さんをターゲットとして意識されており、全体的にフォーカスがしっかりしていなかったのに対し、東洋経済ではより医師の肉声、医療システムに起きている問題点にフォーカスをあてており、より核心に迫った印象を受けました。
対象としては医師、医療職、医療周辺産業も意識したものだと思います。

医療系ブログを良く見ている方にとっては結構知っている内容も多いのだろうけど、
取材やデータも詳しいところまで載せてあり、備忘録としてはなかなかいいものに仕上がっているのではと思います。

道内で今期より縮小になった病院も今まで知らなかったものがいくつか載っておりました。

在宅医療、開業医、療養病床のコラムを見ても将来に夢を持てませんでした・・・。
脳外科やるよりある意味大変だし、そもそも一部を除いて経営が成り立たなくなるのではと。将来脳外科としてやっていけなくなったら転進の道も無さそうだしどうしようという一抹の不安は感じます。大都市圏の脳神経クリニックは飽和状態?人口が数万人いるところでも最寄りの脳卒中専門施設まで2時間ぐらいかかるところは何箇所かありますが、そこでクリニックを開くとしても急患を断るのはどうかと思うとハードワークが予想されます。一緒にやれる仲間がいたらまだやれると思いますけど。おっと若いうちからこんな弱気じゃいけませんね。

お産難民・介護難民・癌難民は良く話題になりますが、脳卒中棄民の話題はこの手の雑誌にはあまり載らないですね。そもそも僻地に住まれている方のなかには脳卒中になったらおしまいと思っている方も多いので話題にならないのでしょうかね?このまま脳外科医の減少が続けばますます脳卒中棄民は増えるのでしょうが、無い袖はふれません。自分のできる範囲で脳外科専門を突っ走ろうとあらためて思いました。

地方では一般内科診療にも脳外科医が駆り出されて、手工業的医療から脱出できないという閉塞感もあり、日本脱出を考えるなら今が最後とも思いました。




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2 コメント

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Unknown (脳外科見習い)
2007-05-02 14:29:57
癌もお産も都会をあらかじめ目指してせるので、介護は金に物を言わせれるのでまだ救いようがありますが、脳卒中はすんでいる場所によって救いようがなくなるので棄民のほうが適切だと思います。

脳卒中は初期対応がすぐできても、助けられるのは一部なんですけどね。その助けられる一部に入る可能性がゼロというのは悲しい。
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なるほど (ssd)
2007-05-01 13:25:12
脳卒中棄民とはうまいこと言いますね。
難民より救いがないのをうまく表現できています。
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