生きづらい私のこと 自閉症グレーゾーンの人生行路

アスペルガーっぽい私のこれまでのこと、そしてこれからのことを自己分析しながら書き記していきます。

狩猟採集社会と自閉症

2020-08-27 20:10:51 | いろいろ
 ある自閉症の少女が描いた動物の絵と3万年以上前の洞窟壁画に描かれた動物の絵が驚くほど似ていることに気づいた研究者がいます。数万年前にも自閉症の特性をもった人びとが生きていたのでしょう。
 人類はその長い歴史のほとんどを狩猟採集社会で生きてきました。狩猟採集社会において人びとがどのように生きていたのか想像してみましょう。その時代においては、観察力、注意力、集中力、記憶力などにすぐれた特性をもっていた人たちが集団社会に貢献していたのではと想像できます。
 まだ文明が発展していない時代には、食べられる動植物を識別できることは生存にかかわる課題です。生物の特徴、生態を脳の中に「図鑑」のように記憶したり、食料や飲み水を得られる場所を「地図」のように記憶できる人たちは貴重な存在だったはずです。自閉症の子どもたちのなかには図鑑や地図を好んだり、恐竜や昆虫などに詳細な知識をもっている子がしばしばみられます。石器の材料として適した石を夢中なって探した人たち、時間がたつのも忘れて石器づくりに熱中した人たち。そうした人たちは自閉症の特性をもっていたのではと思います。
 自閉症の特性をもつ人たちは人類の生存において欠かせない役割を果たしてきたと考えられます。自閉症の特性には遺伝的要因もあることが指摘されています。その意味では自閉症は生物学的にも存在理由があるのかもしれません。

ニューロダイバーシティ(1)

2020-08-23 20:22:16 | いろいろ
 定型発達者を標準として形作られた社会においては、発達障害の特性をもった人びとはさまざまな困難を感じることが多く、また発達障害の特性は「欠陥、異常」として理解されがちです。
 それに対して、人間の脳機能のあり方は多様であり、自閉症スペクトラムなど「発達障害」と呼ばれる状態を脳のあり方の多様性の現われのひとつとして理解する考え方が提唱されています。ニューロダイバーシティと呼ばれています。

 アメリカのテレビ教育番組として有名なセサミストリート。ここにも、数年前、ジュリアという自閉症スペクトラムの少女が登場しました。この番組自体が「多様性とインクルージョン(包摂)」をひとつのテーマとしています。セサミストリートジャパンのウェブサイトがジュリアについて紹介しています。
セサミストリートジャパン

 ちなみに、以前は「色覚異常」と呼ばれていた色覚のあり方も、「色覚多様性」と呼ばれるようになってきました(2017年に日本遺伝学会が用語改訂)。
 また、続きを書きたいと思っていますのでよろしく。