New York研修で人生変わった弁理士の日記

NYの巨大法律事務所で研修生活を送った日本国弁理士の日々の記録。[真面目な弁理士のNY研修生活]から改題。

米国弁理士基礎知識

2005年08月30日 | NY研修日記

再び悩みを吐露する前に、米国弁理士への道について、
少し書いてみたいと思う。
●Rockefeller Plaza(不気味バージョン)●


一般的なPatent Attorneyは、
4年制の大学で技術系の学位を取ってから
3年間ロースクールに通い、
JD(Juris Doctor)と呼ばれる法学士の学位をとって、
その後、BARと呼ばれる法廷弁護士試験を受けてから、
さらに、米国特許商標庁が認定する特許代理人試験
(ここではPBE(Patent Bar Exam)とする)
にパスしている。

逆にいうと、これらをすべて備えて
初めてPatent Attorneyと呼ばれる。

実際、僕と仲のいい同僚の女性弁理士は、MITで博士(PH.D)
までとってから弁理士になっているので、計15年ほど大学で
勉強した後、ニューヨーク州とニュージャージー州のBAR、
ニューヨーク南東地区の地方裁判所資格をとり、さらに、
PBEを受けている。まさに勉強人生。

そこまでとはいかなくても、最低限の条件であるJD-BAR-PBE
のコースで4年ほどはかかる。

日本の法学部を出ていれば、LLMという法学修士を1年で取得でき、
BARを受けて弁護士にはなれるけど、技術系の学士をもっていないと、
米国特許弁護士にはなれない。それに、こちらの大手法律事務所は、
LLMだけしか持っていない弁護士をほとんど雇わない。

つまり、言いたいのは、米国弁理士になるのは大変ってこと。

ちなみに、僕のブログでは、米国弁理士という言葉でpatent attorneyを
表現してきたけど、正確には米国特許弁護士といったほうがいいのかも。

なぜなら、米国のパテントエージェント資格だけとって、
「米国弁理士資格取得」といっちゃっている人もいるから。
そんなこといっちゃうと、日本の「弁理士」が軽視される
気がするんだけど。

パテントエージェント資格は、合格率約50%だし、
技術系の学位を持っている人なら誰でも受けることができるので、
ちょっと「弁理士」とは言ってほしくないなと思う。
パテントエージェント資格のとり方についてはこちら

なんかとりとめがなくなってきたので、この辺で。

ちなみに今日のエンパイアはマッキッキ。
ちょっとこわい。
●Times Square●



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2 コメント

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なかなか (はむころ<ち>)
2005-08-31 01:44:35
悩み多き年頃のようで♪

私は建築の分野ですが、あと20ヶ月ほど学生を続けます。。

この4ヶ月過ぎただけで、結構へとへとになりましたが、最近、体力回復に励んでおります。



ひまだったら読んでみてね 



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ちょっとだけ (TK)
2005-08-31 04:21:11
読みました。

こっちに来て、初めてはむころ?!のことが理解できたような。



俺ももっかい学生やってみよかな。。
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