セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

「THE ゲームメーカー」のレンタルDVDを見てみました

2013年12月10日 07時05分47秒 | 【旧】購入・レビュー話


レンタルを利用して「THE ゲームメーカー」のDVDを見てみました。

「ゲームセンターCX」でおなじみの有野さんと、お笑いコンビ「アメリカザリガニ」の平井さん。この2人をメインキャストに、各ゲームメーカーのファミコン時代に的を絞った内容で、様々なコーナーをお届けするというものです。
平たく言うなら、ゲームセンターCXの”派生作品”みたいなものですかね。ゲームセンターCXのほうで見覚えのある制作スタッフも遠慮なく登場するので、ゆえに派生作品っぽいな~と思って私がそう呼んでいるだけです(苦笑)



現在までに8つのシリーズ作品が発売されていますが、そのなかの6つ。「サンソフト編」「ジャレコ編」「タイトー編」「アイレム編」「ナムコ編」「テクモ編」を見てみました。
「セガ編(2作品)」もあったんですが、まだ少し新しめっていう扱いで私の利用しているサービスでは借りれなかったので、またの機会に。

しかしま~、6作品ぶんの紹介なので、久々にけっこうなボリュームの記事になりましたわ。
ま、じっくりご覧になってください。



■====== 収録内容の紹介 ======■

◆== ○○伝説(全部に収録) ==◆
○○には各メーカーの名前が入ります。各メーカーごとに3回分収録。
ファミコン時代の各メーカーの作品映像を1つずつ流しながら、有野さんと平井さんがラジオのような感じで自由に雑談しているという内容になっています。
アイレム編では、PCエンジンのタイトルも紹介。アイレムでPCエンジンといったら、あのシューティングですよね。
それと、テクモ編ではアーケード版も紹介されました。ゲームセンターCXの名挑戦で有名な『マイティボンジャック』の前身で『ボンジャック』というアーケードゲームがあったんですね。

最初は、「ゲームセンターCX」とだいぶ違う形式に違和感を感じましたが、慣れたら楽しく聞けました。話題が長引くと、紹介されている映像と関係ない話が続くこともありますが、ま、ラジオらしいご愛嬌ということで。
ただ、一部の収録ではゲームの音に比べてお二人の声が少し小さめな時があり、それなりに音量を上げないと聞こえづらい時がありました。


◆== ○○を調査(サンソフト・ジャレコ・タイトー・アイレム) ==◆
調査員(番組制作スタッフ)が、各メーカーのマイナーな作品や有名な作品をプレイして、とある”調査”を目的としてプレイするというものになっています。


サンソフト編では、有名な『アトランチスの謎』が登場。20面にある”謎のパスワード”を解け!というのが調査目的でした。
真相は、あなたの目で確かめてください。まあ、別に攻略サイトを見てもいいですけど(笑)


ジャレコ編は、『ミシシッピー殺人事件』
理不尽なワナがあったり、ゲームオーバーになったら必ず最初からだったりと、難解なアドベンチャーゲームを調査員が攻略します。
しかし、自力では解けなかったということで、中盤以降はジャレコに直接おじゃまして貴重な資料を借りて再開することになっています。


タイトー編では、『たけしの戦国風雲児』を調査。(違う意味で)有名なタイトル『たけしの挑戦状』に続く、ビートたけしさん監修のタイトル第2弾として発売されたテーブルゲームです。
「ビートたけしさんらしい要素は入っているのか?」という調査目的で、4人対戦プレイを楽しんでいました。


アイレム編で登場したのは『スペランカー2 勇者への挑戦』。最弱の主人公として名高い『スペランカー』ですが、続編の存在や中身を知っている人は意外と少ないハズ。
「2になって、あの最弱の主人公は成長したのか?」という調査目的で、全面クリアを目指しました。
ちなみに。今作とは別に、アーケードでは『スペランカーII 23の鍵』という本家の正統な続編も出ています。紛らわしい(笑)


◆== 歴史の証人(全部に収録) ==◆
各メーカーから名クリエーターのかたがたが登場し、ファミコン時代のアレコレを語ってくれるというコーナーです。


サンソフト編では『アトランチスの謎』の敵キャラクターデザインや『リップルアイランド』のほとんどを担当した酒井 敦史(さかい あつし)氏が登場しました。
『アトランチスの謎』では、敵キャラクターの動きや全100面という大ボリュームな構成に込めた思いを。『リップルアイランド』は、自分が遊びたいゲームを作ったという考えと、そこから生まれたこだわり、”とあるウラワザ”についてなどが話題に出ました。


ジャレコ編では、菊池 博人(きくち ひろと)氏が登場。営業・宣伝の担当者で、”菊池名人”としてテレビに出演していた時期もあります。
『燃えろ!!プロ野球』発売後の苦労や、途中でROMカセットの色が変わった理由。『忍者くん』が1作だけで、後に『忍者じゃじゃ丸くん』シリーズばかりになった理由。『シティコネクション』への、社内での期待値が高かったことなんかが話題に挙がりました。


タイトー編では、『ダライアス』『アルカノイド』といったアーケード作品の開発に関わってきた、三部 幸治(さんべ ゆきはる)氏が登場。
『ダライアス』では、ゲームセンター初の3画面表示がどういうきっかけで生まれ、どういう苦労があったか?『アルカノイド』の開発が”最初は猛反対された”という経緯など、興味深いお話が聞けました。


アイレム編では、『不如帰(ホトトギス)』という戦国シミュレーションゲームを制作した岡野 修身(おかの おさみ)氏が登場。戦国ゲーム好きの一部ファンから根強い支持を持つ隠れた名作で、岡野氏は、企画とデザインの両方を担当しました。
制作の経緯、インターネットや本格的なパソコンなど無い時代だからこその苦労、当時としてはハイクオリティなオープニングムービーを導入した理由など、色々なお話が聞けました。
パソコンもろくに普及していないことを考えると、大変だったんでしょうね。今の時代では考えられません。


ナムコ編では、かの『ゼビウス』『ドルアーガの塔』など数々の名作に関わった、遠藤 雅伸(えんどう まさのぶ)氏が登場。
遠藤氏の入社当時の”意外な”お仕事。『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』に関する様々な秘話。尊敬しているナムコ創業者・中村 雅哉(なかむら まさや)氏のお話などが聞けました。
さらに、遠藤氏みずから『ゼビウス』に挑戦する場面も。(失礼ながら)見た目に似合わず、けっこうお茶目な人で面白かったです(笑)


テクモ編では、猪瀬祥希(いのせ よしあき)氏が登場。プログラマーとして『マイティボンジャック』や『つっぱり大相撲』など多くの名作に関わっています。
15歳で社会人デビューしたきっかけから始まり、『マイティボンジャック』では初のファミコン作品開発に挑戦した苦労話や、広大なマップへのこだわり、メダル取りすぎで”拷問部屋”に連れて行かれるシステムが生まれた理由など。『つっぱり大相撲』では製作途中から参加したことや、相撲をゲームにするうえでのこだわりなど。『忍者龍剣伝』では、制作の意外なきっかけなど、貴重なお話が多く聞けました。最後には「三流・二流・一流のクリエーターの違い」という、テクモ創業者からの大切な教えについてもお話されていました。
さらに、猪瀬氏が『マイティボンジャック』に挑戦する場面もあります。それなりに手慣れた様子でプレイされていらっしゃいました。


◆== 後世に残したいファミコンサート(サンソフト・ジャレコ・タイトー・アイレム) ==◆
贅沢にもコンサート会場を貸しきり、オーケストラ団体によるファミコン作品の曲のオーケストラアレンジが披露されました。
披露されたのは、以下のタイトルの曲でした。

サンソフト編 ―→ 『アトランチスの謎』・『いっき』
ジャレコ編 ―→ 『シティコネクション』・『忍者じゃじゃ丸くん』・『燃えろ!!プロ野球』
タイトー編 ―→ 『影の伝説』・『たけしの挑戦状』
アイレム編 ―→ 『スペランカー』・『大工の源さん』

けっこう凄いことしてますね。なんか、各2曲だけで終わらせたのがもったいないくらいです。


◆== BAR 8bit(ナムコ・テクモ) ==◆
バーでまったりする有野サラリーマン。そこに聞こえてくるのは、名作ファミコンソフトのピアノアレンジ曲です。
登場した曲の作品は、ナムコ編が『スカイキッド』『マッピー』・『ドルアーガの塔』。テクモ編が『マイティボンジャック』・『ソロモンの鍵』・『忍者龍剣伝』でした。
私、ピアノの音って好きなので、ピアノアレンジもいいな~と思いましたが、オーケストラアレンジのスケール感にはどうしてもインパクトで負けちゃう気がしました。




◆== ピッツェリア パックマン(ナムコ) ==◆
ピザの形状から生まれたとされる「パックマン」。ということで、ピザ屋さんを舞台に、有野さんが『パックマン』シリーズのなかでもひとクセあるタイトルを遊び、4段階評価を付けていくという内容でした。

紹介されたタイトルは、以下の通り。
 └→ スーパーファミコン『ハロー!パックマン』
 └→ プレイステーション『パックマンワールド』
 └→ ニンテンドーDS『パックピクス』
 └→ LSI版『パックマン』

LSIというのは、いわゆるIC(集積回路)のこと。ま、携帯型ゲーム機ってことです。
パックマンの向きが変わらないので、一方方向からしか敵を食べられなかったりなど、いかにも昔っぽい”ぎこちなさ”があります。でも、当時50万台売れたらしいんですよ。へぇ~。




◆== 第1回つっぱり大相撲トーナメント(テクモ) ==◆
相撲ゲームの名作『つっぱり大相撲』で、有野さんと制作スタッフ、そしてお笑いグループ「安田大サーカス」のHIROくんをまじえてのトーナメントバトルが繰り広げられました。なかなか白熱しておりましたよ。
HIROくんが呼ばれたのは、元力士だったからという理由。普段はあまり喋らない印象ですが、けっこう喋ってました。ゲームとは別に、それはそれで貴重な気がします(笑)


◆== おまけコーナー 有野と平井がタイトーゲームをプレイ(サンソフト・ジャレコ・タイトー・アイレム) ==◆
ま、読んで字のごとくです。「○○伝説」収録後に、お二人が好き好きに各メーカーのファミコン作品をプレイしました。
対戦プレイするタイトルもあり、わりと白熱していましたが、野球ゲームについてはお二方が野球オンチらしいので、たいして盛り上がりません(苦笑)


◆== ファミシュラン(ナムコ・テクモ) ==◆
こちらでは、有野さんと平井さんがただプレイするだけでなく、プレイしたタイトルそれぞれに「何の三ツ星か?」という評価を付けていこうというものでした。「三ツ星で評価する」のではなく「何の三ツ星か?で評価する」というのがポイント。
こちらでも2人協力プレイするタイトルがあり、見事なまでの”あるあるプレイ”を連発してくれました。特にナムコ編『スカイキッド』の序盤は、ツボにはまりました(苦笑)


◆== レンタル用オリジナル特典映像 ==◆
有野さんや平井さんが、各ゲームメーカーのファミコンソフトを探りつつ思い出を語るという内容になっていました。
もっとも、ナムコ編はほとんど脇道にそれっぱなしで、思い出を語っている感じではなく、挙句の果てに「今回の特典、損ですね」って言っちゃいました(笑)
さらにジャレコ編は、ゲーム内容の詳細を思い返すために、パッケージ版のDVDにのみ付いてくるブックレットで色々とチェックしては「パッケージ版だとコレ、付いてますよ!」と宣伝していました。すでにレンタル版を借りた人に宣伝されてもな~(笑)



■====== partygameの感想 ======■

いわゆる「黙々と(主に)1人で挑戦する」という印象のゲームセンターCXとは少し違い、複数人いるからこその、ちょっと賑やかしい印象を持ったゲーム映像コンテンツになっていると思いました。これはこれで、けっこう楽しめましたよ。
一方で「○○を調査」とかはADが1人で挑戦することも多いのでゲームセンターCXっぽいところもありましたし、クリエーターからお話を聞くといった初期のゲームセンターCXっぽいコーナーもありましたし、音楽のアレンジなどゲームセンターCXのDVDには収録されないようなコーナーもありましたし。なんとなく、お得な気分になれました。

有野さんの挑戦ばかり見慣れてきたこともあって、失礼ながら平井さんの存在が最初は少し違和感ありましたが、芸人らしくシュールなボケとツッコミを交えながらゲームの雑談やプレイをするといった感じで、最終的には気に入ることができました。
でも、人によってはゲーム=有野課長という印象がこびり付いているでしょうから、別の人間がメインキャストに入ってくるだけでイラッとして面白くないってなったりするんでしょうね。ま、好きになりすぎるのも考えものってことです。

今回は6メーカーぶんのレンタルDVDを見ましたが、あくまで個人的に面白さの順位をつけるとしたら、こんな感じかな。

1位 = ナムコ編
2位 = タイトー編
3位 = テクモ編
4位 = アイレム編
5位 = ジャレコ編
6位 = サンソフト編

単純な話ですが、やっぱり知っているソフトが多いほうが、見ていて面白いです。だから、この順位は人によって完全に変わってくるでしょうね。逆に「知らないけど面白そうなソフトに出会えた喜び」みたいなところは、少し薄いかな。基本、各タイトルを本当にざっくりとしか取り上げられませんので。
あとは、後半に出たと思われるナムコ編やテクモ編のほうが、ボリュームや内容が充実していたようには感じました。今回は見れませんでしたが、このぶんならセガ編も期待できそうな気がしますね。


ということで、「THE ゲームメーカー」の感想でした。
とりあえず2012年発売のセガ編から動きがないので、これ以上発売の予定は無いって感じでしょうかね。できることならもっと多くのメーカーを取り上げて欲しいと思うんですが…任天堂とかスクウェア・エニックスとかは、難しいのかな?


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2 コメント

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Unknown (あかみどり)
2013-12-10 16:31:10
こんにちわ。
TVドラマ「ノーコンキッド」の第1話(かな?)にちょっとだけ『ゼビウス』をプレイするシーンで遠藤さんが登場していましたね。
そういえば『塊魂』シリーズのどれかのチラシにナムコの社員の集合写真が使われていて、そこに中村社長らしき
人物も写っていました。
そういうお茶目な所が765らしさだったなあ…。

あのLSIパックマンは大抵クラスの誰かが持っていました。
ところで、黄色のパックマンはトミーですが、それ以外にもバンダイや学研、エポック社などからも『パックマン』が発売されていて、ボクはエポック社の『パクパクマン』を持っていました。
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Unknown (partygame(管理人))
2013-12-11 19:44:58
>あかみどりさん
>>ナムコ
今回6シリーズ見てみましたけど、結局ナムコ編が、一番知っている作品が多かったように思います。それだけの軌跡を作ってきたエンターテイナーだったんでしょうね。
合併後は、どうもバンダイのほうが前面に出ている気がして、昔のように純粋にゲーム作りに取り組める感じではなくなってきているのかもしれません。時代の流れですね。

>>LSIパックマン
私は初めて見ました。1981年発売となっているので、私の時代よりは少し前って感じです。
なんか、これを知っているかどうかで年代がバレちゃいそうですね(笑)
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