次は、どうなるんだろうか…?
『ゲームセンターCX 3丁目の有野』
対応ゲーム機 ―→ 3DS
発売日 ―→ 2014/03/20
希望小売価格 ―→ 通常版 = 5,480円/限定版 = 7,480円(ともに税込)
ジャンル ―→ ゲームinゲーム
プレイ人数 ―→ 1~2人(作品によってはローカル通信で2人プレイ可能)
すれちがい通信 ―→ プロフィールの交換
CERO ―→ A(全年齢対象)
■====== 簡単なご紹介 ======■
有野課長がレトロゲームに挑むテレビ番組「ゲームセンターCX」。今作は、番組10周年記念として作られた、シリーズ3作目となります。
今回も、様々な「レトロ風新作ゲーム」が収録。メインとなる8種類のゲームのほかに、いつか見たことがあるような昔懐かしいメダルゲームや10円玉ゲームなんかも収録されていますよ。
ファーストインプレッションで紹介できなかった収録ゲームを紹介…と思いましたが、今回は特別に、各収録ゲームごとにも感想を書くので、そちらでついでに紹介することにします。
|== 秘密のモード ==|
<ネタバレ注意!→>ストーリーを気にせず自由にプレイできる「フリーモード」にて、メインゲームとなる8作品は通常版のほかに「3D対応モード」というものも遊べます。
文字通り、立体視に対応したバージョンになります。セーブデータは、通常版と共有する形になります。
全体的に、立体感はそこまで強くなく、それこそ『ゲーム&ウオッチ』のような、少し浮いているように見えるくらいの立体感になっています。一部、例外もありますが。<←ネタバレ注意!>
|== 限定版のDVDについて ==|
過去に挑戦した「有野の挑戦」のなかから『ドラゴンボール 神龍の謎』と『ハロー!パックマン』の2タイトルが収録されています。
さらに、有野課長が『ゲームセンターCX 有野の挑戦状2』から厳選した3タイトルに挑戦した映像や、今作のちょっとした裏ワザ。対戦ゲーム『ブレイクシュート!』のトーナメント大会なんかも収録されていました。
■====== partygameの感想 ======■
○=良い △=まあまあ or ちょっと気になる ×=悪い
◆=== 参考データ ===◆
購入価格 ―→ 6,069円(限定版)
プレイ内容 ―→ ストーリーモードを全攻略&限定版DVDも見ました
ストーリーモード攻略までにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●○○○
●○○○○ = 10時間未満
●●○○○ = 10~20時間
●●●○○ = 20~30時間
●●●●○ = 30~50時間
●●●●● = 50時間以上
過去のシリーズ作品 ―→ DSの『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』と『有野の挑戦状2』、ともにプレイしたことがあります。
◆=== 遊んだ収録ゲームの感想 ===◆
||== ルーミーと魔法のホウキ ==||
敵を穴に誘い込んで、ダッシュ移動で埋めるという発想はGOOD。しかし、ジャンプの軌道にクセあるのは、まさに昔のゲームらしい”ぎこちなさ”って感じです。それこそ、『マリオブラザーズ』のジャンプと同じくらいのクセがあると思います。
敵を一定数倒すと出てくるボーナスアイテムで、無敵になれる「スター」を引き当てることができればラクチン。ボーナスアイテムは、いわば”目押し可能”なので、タイミングをつかめるようになってスターが出せるようになったら、かなりラクに進めるようになりそうです。
ちなみに、私なりのプレイスタイルとしては、ステージ中央のブロックを壊せるだけ壊して、その下で待機 → 敵が落ちたところの上に乗って、ちょこっとだけダッシュ移動して埋める → まだ空いている穴を通って下に降りて再び待機、の繰り返しですね。コンボは狙えないですが、一番確実な方法だと思います。たぶん。
||== ウィングヒーロー ==||
『スカイキッド』みたいな見た目ですが、プレイスタイルは『スカイキッド』ほどのクセがなく、わりと正統な、まったり系シューティングゲームです。
敵を倒すとたまに出てくるボムのパワーアップアイテムは、種類が様々。なかには、弾数が少ないけど全体攻撃出来たりするものもあったりします。状況に応じて取り分けられれば、優位に進めそうですね。
||== ソーマの秘宝 ==||
個人的には、今作のメインゲームで一番好きかな。
最近、冒険心くすぐるゲームというものに強い魅力を感じるようになったからか、宝箱を探すゲームというシチュエーションが好きなのです。
しかも、オリジナリティあるシステムもあり、バランスもいい感じに取れています。簡単なようで、油断していたらハイドゲージが無くなったり、敵のっ攻撃をくらったり。ファミコン時代にこれが出ていたら、それなりに話題になっていただろうな~と思えるくらいです。
||== ザウルスボーイ ==||
2番目にお気に入りなゲーム。とにかく、テンポの良さが光るアクションゲームで、サクサクすすめられて気持ちが良いです。
恐竜スーツのシステムも良いですが、初期以外の恐竜スーツを着ている時にダメージを受けて、初期の恐竜スーツに切り替わった時の無敵時間が少し短いので、ボス戦とかで「あっ」と思ったらもう次のダメージを受けて、スーツを変える余裕もなくアウト!ってなることがありました。もうちょっと余裕が欲しかったかな。
||== ブレイクシュート! ==||
ブロック崩しの要領で楽しむ、対戦ゲームです。3点先取。2人での対戦プレイや協力プレイも可能。1人プレイモードの場合は、CPUと次々に戦っていきます。
対戦モードでは普通に対戦するのですが、1人モードの場合はまず、ディフェンダーしかいないステージを3ステージクリアする必要があります。
パワーゲージを溜めてBボタンを押すと、必殺技が発動。Bボタンを押した回数に応じて、3種類の技が出せます。対戦モードでは、必殺技を使うとディフェンダーが復活するので、うまく活用しましょう。
これもなかなか悪くないですよ。思いのほか、新鮮さを感じられる対戦ゲームです。
1人プレイモードでもそれなりに楽しめますが、できれば、対戦できる相手がいるといいですね。ダウンロード通信(ソフト1本で可能な通信システム)にも対応しているので、友達と一緒に遊んでみて欲しいです。
||== ゾリアテス ==||
『スターソルジャー』風の、スコアアタックを楽しむシューティングゲームです。
4種類のパワーアップアイテムがあります。広範囲への攻撃タイプや火力タイプ、貫通タイプなど、定番のものが用意されているって感じです。
もちろん、得点を稼げる秘密の要素やボーナスアイテムなんかも随所に隠されていますよ。
あえて、少しだけ音割れさせているあたり、レトロ風ゲームとしてのこだわりを感じます。
出来は充分良いのですが、何せ似たようなシューティングは前2作でも散々やってきたので。さすがに新鮮味は薄いかな。
個人的には、上下左右に攻撃できる炎の弾(上記のゲーム画面と同じもの)が好きで使っていますが、あれ、敵や敵の攻撃が見えにくくなるんですよね。もうちょっと、敵の弾がはっきり見えるようにして欲しかったです。
||== ブラッド オブ ドラゴン -龍の血を継ぐもの- ==||
今回もあります。ロールプレイングゲーム。
今回は『ファイナルファンタジー』シリーズに近いスタイルです。戦闘は、コマンド選択式。素早さを表す共通のゲージがあり、そこを各キャラクターのアイコンが、素早さに応じて左から右へ移動。右端に来たキャラクターから行動していくっていうシステムになっています。
また、専用のアイテムを手に入れれば職業を変えられる「ジョブチェンジシステム」もありますし、合成が可能なお店とかもあったりします。
レトロ風ゲームとしては納得のシステムだと思いますが、こちらも新鮮味は薄め。
前2作のRPG『ガディアクエスト』シリーズは、レトロ風でありつつも、攻撃時に表示されるルーレットアイコンでダメージが大きく変化するシステムなど新しいと感じられる要素もありましたからね。
難易度は、少し高め。ただ、戦闘不能から復活するためのアイテムがそこまで高いものではないようなので、そういうバランスのとり方をしているんだろうな~とは思います。
||== ネジマキキングダム ~ネジマキ姫とおもちゃの兵隊~ ==||
初代『ゼルダの伝説』に近いスタイルの、アクションRPGです。
移動・ジャンプ・そして道具の使用。おもちゃの兵隊さんを動かして、全5ステージを進んでいきます。
このゲームには、いわゆる残機という概念があり、道中でネジマキを獲得することで残機が増えていきます。上限がありますが、これもステージを進めていくうえで、上限が増やせるアイテムが出てきます。
そして、やられてしまった兵隊さんは壊れた状態でその場にとどまり、以後、障害物として利用することができます。攻撃の激しい場所で盾にしたり、ちょっと距離のある毒の沼地にあえてわざと飛び込んで”足場がわり”になるなんてこともできます。
基本的なシステムは、充分な出来でした。面白かったですよ。ただ、このゲーム最大の特徴であろう、兵隊さんの残骸を利用するというシステムが、そこまで強く活かされていないのが残念だったかな。
あくまで”利用すれば少し便利ですよ”レベルであって、それが攻略のキモになる場面というのは1つもありません。おそらく、残機がすごく少ない状態でセーブしちゃって、実はその先に残機をいくつか消費しないといけない場面があって、詰んじゃった…ってなるのを恐れたため、大胆になり切れなかったところがあったではないかと思います。
とはいえ、もったいないな~と感じちゃいますね。むしろ、このシステムがあるために残機がとても多く、だいたいにおいてゴリ押しで進めちゃうくらいの大味なバランスになっているのも気になりました。
|== ジャンケンダーEX ==|
ファーストインプレッションでも言いましたが、やっぱり有野課長の声が被るのがイヤだ…。
他のゲームでは全然気にならないのに、ゲーム筐体が「ジャ~ンケ~ン」って言っているのと同時に、少しズレたタイミングで有野課長が「ジャ~ンケ~ン」とか言ったりするので、ゲーム筐体の良さが半減しちゃいます。
まあ、設定でボイス音量をゼロにしてしまうという強硬手段はありますが、当然、他のゲームでの有野課長やその他の人のボイスが流れないことになるので。その点はご注意を。
|== 10円玉転がしゲーム ==|
こちらも、ファーストインプレッションの時と変わらない感想です。
数種類ほど収録されているようなんですが、やっぱり全て、10円玉の転がり方にちょっと違和感を感じます。まあ、一応、今のところ出現した筐体は全部クリアしたので、クリアできないわけではないんですが。上手く先に進めないことよりも、むしろ、いま絶対に落ちたでしょっている場面で落ちないことのほうが、腑に落ちないって感じです。
||== スーパールーラー ==||
当たる数を予想して賭けるルーレットゲーム。昔のメダルゲームでは定番中の定番ですよね。懐かしい。
まあ、見た通りのゲームなんでね。特におかしいと感じることもなく、普通に楽しめました。欲をいうなら、ボタンを押したときは「カチッ」とかじゃなく、「ガチャッ」とか、もうちょっと重みのある音が良かったかな。この類のゲーム筐体のボタンって、けっこうゴツかった印象があるので。
||== コロコロゲーム ==||
収録ゲームのなかで唯一、ジャイロ操作(本体を傾けて操作)を使用したゲームです。
…と言ってしまえば、もうどんなゲームかは何となく分かりますね。穴に落とさないよう、玉っコロをゴールまで転がしてあげましょう。
私の好きなタイプのアナログゲームなので、楽しむことができましたが、すぐにクリアできちゃいます。もっと色々なステージが楽しみたかったです。
あと、あくまでアナログなゲームという設定だからでしょうけど、クリアしても演出・特典が一切なし。いっても、さすがに寂しいですね。
||== チーズトンネル/ソードマン ==||
『ゲーム&ウオッチ』のようなテイストのゲームです。
「チーズトンネル」は、ネズミを左右に往復させて、ネコの手に捕まらないように、画面右のチーズを取る→画面左に持ち帰るというのを繰り返します。「ソードマン」は、移動・ジャンプ・剣による攻撃を使い、様々な障害物や敵を乗り越えていきます。どちらも、3回ミスで終了です。
充分に”らしさ”が表現されていて、いいんじゃないでしょうか?ついつい続けたくなります。
ただ、これは『ゲームボーイギャラリー』の時にも言ったんですが、『ゲーム&ウオッチ』時代のゲーム機で特徴的な「表示されていない時もうっすらと見える」みたいなのは、やっぱりあったほうが雰囲気出るのにな~って思っちゃいました。
ここからは、全体の感想です。
◆=== プレイしていて新たに感じたこと ===◆
△ ―→ 収録ゲームが増えたわりには、あまりボリューム感がない気がしました。
メインゲームはしっかり作り込まれていますが、サブゲームが本当に”チョイ役”って感じなんですよね。だいたいにおいて、1~2分もプレイすれば「もういいや」ってなっちゃうものが多いです。…まあ、そういうゲームをとことんやり込めてこそ”レトロゲーマー”なのかもしれませんが。
△ ―→ やっぱり、ノルマの難易度バランスが極端?
難易度バランスもそうですが、私は、それ以前につまらないと感じるノルマもいくつか見受けられました。
例に出しちゃうと、RPGの『ブラッド オブ ドラゴン』で、「主人公のレベルを○○以上にしろ」というノルマがあるのです。
3とか5ならまだしも、これがまあ、そこそこな数字でして。まともにノルマクリアを目指そうとしたら、私は1時間近くかかりました。レベル上げって本来「このボスを倒すため」など何らかの目標があってこそやる気が起きるものでして。それなのに、単にレベルを一定数まで上げるだけがノルマというのは…正直、かなりつまらなく感じました。
ちなみに、このノルマにも「他の登場人物にプレイしてもらう」というギブアップ的な要素があるんですが、その場合、セーブデータが専用のものに書き換わってしまいます。目印のためか、プレイ時間はカンスト。しかもRPGとなると、知らないところまで進んじゃっている可能性もあるので、あまり有効な対策とは思えません。
…という感じで、なんかこう、ノルマの設定が適切ではないように感じちゃったんですよね。
ま、少なくとも言えることは、『ブラッド オブ ドラゴン』と『ネジマキキングダム』は、一番上以外にセーブデータを作成することをオススメします。
△ ―→ ノルマクリアで強制終了は、相変わらず。
これは、前2作にも言えることなんですが、ノルマ達成となったら、その時点でどれだけ進めても強制終了されちゃうんでね。横やりを入れられている感じがしちゃいますよね。私はもう慣れちゃいましたが。
ただ、今回では多少の改善策がチラホラと見受けられました。それは、「セーブした時にノルマクリアの判定を行うこと」です。
セーブデータにセーブするという概念がある『ブラッド オブ ドラゴン』と『ネジマキキングダム』については、セーブした時にノルマクリアってなるので、プレイしたのが無駄にならずに済みます。これならま~、いいかなって思えました。
とはいえ、そうじゃないタイプのゲームのほうが多いので…そっちに関してはやっぱり、ノルマクリア時もゲーム画面を残しておいて、引き続きプレイできるようにして欲しいところですね。
△ ―→ ほとんどの場面が、タッチ操作にしか対応していません。
私は何年もタッチスクリーンというのを利用してきたので、もはや慣れっこって感じですが、まあ、普通はイヤでしょうね。
たかが項目を選択するくらい、ボタン操作でやらせてくれよって感じですし、しかも選択項目のアイコンのサイズがそんなに大きくないので、ちょっと指でタッチしづらいというのもありますし。
こういうところに、安っぽさを感じちゃうんですよね。
× ―→ ストーリーモードの進め方次第では、手に入らないゲームも。
今回、メインゲームをフリーモードでプレイするには、ストーリーモードでコンシューマ版(自宅で遊べるバージョン)を入手する必要があるみたいなんですよね。
で、どうも『ルーミーと魔法のホウキ』と『ウィングヒーロー』が、手に入っていないのでフリーモードで遊べないんですよね。今のところ。ストーリーモードに再挑戦してみたものの、コンシューマ版が出現せず。もしかしたら、クリアできない状態が続いて「自宅で特訓してみたら」という理由でコンシューマ版が出てくるって流れなのかもしれません。
サブゲームについても、特定の会話イベントを発生させたり、特定のサブゲームをクリアしないと手に入らないものが多いのです。
…で、見つからなかったゲームを探すため、何度もストーリーモードをプレイするなんて羽目になる、と。さすがにちょっと、回りくどくないですかね?
せめて、ストーリーモードを全攻略したら、もう全解禁しちゃってもいいじゃんって思うのですが。この考えは、甘いのでしょうか?
× ―→ 収録ゲームをプレイ中は、説明書・ノルマ・攻略法が見れず、リセットもできません。
申し訳ないですが、これは久々に本気で「ダメだ」って思ってしまいました。
プレイしていて操作がよく分からないってなった時に、サッと取扱説明書を取ってパラパラッと確認する。どの時代にも限らず、思ったときにすぐ使えるのが説明書の取り柄のハズなのに、その取り柄を完全に潰している仕様なわけです。一度、ゲームを終了しないと何も見れないなんて、不親切っていうレベルじゃないです。
リセットボタンが無いのは、まだ別にいいけど~とは言えますけど、それでも『ゾリアテス』でハイスコアを目指そうと繰り返しプレイする時に、序盤でつまづいて即リセットしたい時に、一旦ゲームを終了するもしくは選択しなおさないとダメという手間が、やっぱり少し気になるんですよね。
さらに言うなら、説明書のデザインもいい加減。前2作は、いかにも紙媒体の取扱説明書っぽくなるようこだわりを持っていたものですが、そんなこだわりが一切感じませんでした。
△ ―→ せっかくなので、限定版DVDの感想も。
ちなみに私は、『有野の挑戦状2』でも限定版を購入しており、初代『有野の挑戦状』に挑戦した映像なんかを見たりしています。
で、今回の内容はどうだったか?というと…全体的に、わりと物足りないかな。
過去の「有野の挑戦」については、ともかくとしまして。
『有野の挑戦状2』への挑戦が一部のゲームしかないということ。『ブレイクシュート!』のトーナメント大会も、全4名なのですぐに終わっちゃうこと。そして何より、ゲームセンターCX特有の盛り上がれる場面というのが、個人的には少ないと感じました。
まあ、一見の価値アリですけど、何度も見たい!って思えるほどでは無かったかな。一番面白かったのが、有野課長と鈴井社長(前2作を開発したインディーズゼロの社長)のやり取りでした(笑)
■====== まとめ ======■
●●●●○○○○○○ … 4点(10点満点)
ファーストインプレッションより、-2点。ちょっと、厳しい点数になっちゃいましたね。
収録されているゲーム自体は充分に楽しませてもらっているんですが、とにかく、それを取り巻く舞台のシステムに不満が多かったです。点数を下げた一番の原因は、やっぱりゲームプレイ中に説明書・ノルマ・攻略法が見れないってことです。
今作で、開発会社がインディーズゼロからグレフに変わりました。そうなると、前2作を意識してしまう。そして「前2作は別の会社が作り上げたものだから、今回は別の、ウチならではのゲームセンターCXを作るぞ!」と意気込んだに違いないと思うのです。
で、その結果がこれ。確かに前2作品とは違う趣(おもむき)を持つものになりましたが、結果として「前のほうが良い」と思われるようであればダメです。「前作を上回る」もしくは「前作とはまた違う、明確で強い魅力」を持っていないと、変える意味がありません。
正直、会社の規模や開発実績もまるで違うので、比べること自体が酷なのかもしれませんが…大抵のユーザーはそんなこと、気にしてくれません。シリーズを背負っちゃったからには、開発会社が変わろうとどうなろうと、前以上のクオリティを期待しちゃうもの。今作はちょっと、その期待に応えられるものとは言い難いというのが、正直な感想でした。「ゲームinゲーム」という同じジャンルにせず、完全新作として思い切った転換をしたほうが、結果に結びついたかもしれませんね。
収録されているゲーム自体は本当に悪くないので、いっそダウンロード専用タイトルとして、各500~600円くらいでバラ売りにするとか、どうですかね?
期待していた私としても残念ですが、開発に携わったグレフにとっても、ある意味大きな軌跡。今作の評判を、次につながる糧として活かしてもらえることを願いたいです。
ということで私は、せめて『ソーマの秘宝』と『ザウルスボーイ』の全ステージクリア、『ブラッド オブ ドラゴン』のシナリオクリアくらいは目指していきますかね。
関連記事:
3DS『ゲームセンターCX 3丁目の有野』 ファーストインプレッション (2014/03/21)
その他のタイトルのインプレッション記事は、こちらからどうぞ
『ゲームセンターCX 3丁目の有野』
対応ゲーム機 ―→ 3DS
発売日 ―→ 2014/03/20
希望小売価格 ―→ 通常版 = 5,480円/限定版 = 7,480円(ともに税込)
ジャンル ―→ ゲームinゲーム
プレイ人数 ―→ 1~2人(作品によってはローカル通信で2人プレイ可能)
すれちがい通信 ―→ プロフィールの交換
CERO ―→ A(全年齢対象)
■====== 簡単なご紹介 ======■
有野課長がレトロゲームに挑むテレビ番組「ゲームセンターCX」。今作は、番組10周年記念として作られた、シリーズ3作目となります。
今回も、様々な「レトロ風新作ゲーム」が収録。メインとなる8種類のゲームのほかに、いつか見たことがあるような昔懐かしいメダルゲームや10円玉ゲームなんかも収録されていますよ。
ファーストインプレッションで紹介できなかった収録ゲームを紹介…と思いましたが、今回は特別に、各収録ゲームごとにも感想を書くので、そちらでついでに紹介することにします。
|== 秘密のモード ==|
<ネタバレ注意!→>ストーリーを気にせず自由にプレイできる「フリーモード」にて、メインゲームとなる8作品は通常版のほかに「3D対応モード」というものも遊べます。
文字通り、立体視に対応したバージョンになります。セーブデータは、通常版と共有する形になります。
全体的に、立体感はそこまで強くなく、それこそ『ゲーム&ウオッチ』のような、少し浮いているように見えるくらいの立体感になっています。一部、例外もありますが。<←ネタバレ注意!>
|== 限定版のDVDについて ==|
過去に挑戦した「有野の挑戦」のなかから『ドラゴンボール 神龍の謎』と『ハロー!パックマン』の2タイトルが収録されています。
さらに、有野課長が『ゲームセンターCX 有野の挑戦状2』から厳選した3タイトルに挑戦した映像や、今作のちょっとした裏ワザ。対戦ゲーム『ブレイクシュート!』のトーナメント大会なんかも収録されていました。
■====== partygameの感想 ======■
○=良い △=まあまあ or ちょっと気になる ×=悪い
◆=== 参考データ ===◆
購入価格 ―→ 6,069円(限定版)
プレイ内容 ―→ ストーリーモードを全攻略&限定版DVDも見ました
ストーリーモード攻略までにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●○○○
●○○○○ = 10時間未満
●●○○○ = 10~20時間
●●●○○ = 20~30時間
●●●●○ = 30~50時間
●●●●● = 50時間以上
過去のシリーズ作品 ―→ DSの『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』と『有野の挑戦状2』、ともにプレイしたことがあります。
◆=== 遊んだ収録ゲームの感想 ===◆
||== ルーミーと魔法のホウキ ==||
敵を穴に誘い込んで、ダッシュ移動で埋めるという発想はGOOD。しかし、ジャンプの軌道にクセあるのは、まさに昔のゲームらしい”ぎこちなさ”って感じです。それこそ、『マリオブラザーズ』のジャンプと同じくらいのクセがあると思います。
敵を一定数倒すと出てくるボーナスアイテムで、無敵になれる「スター」を引き当てることができればラクチン。ボーナスアイテムは、いわば”目押し可能”なので、タイミングをつかめるようになってスターが出せるようになったら、かなりラクに進めるようになりそうです。
ちなみに、私なりのプレイスタイルとしては、ステージ中央のブロックを壊せるだけ壊して、その下で待機 → 敵が落ちたところの上に乗って、ちょこっとだけダッシュ移動して埋める → まだ空いている穴を通って下に降りて再び待機、の繰り返しですね。コンボは狙えないですが、一番確実な方法だと思います。たぶん。
||== ウィングヒーロー ==||
『スカイキッド』みたいな見た目ですが、プレイスタイルは『スカイキッド』ほどのクセがなく、わりと正統な、まったり系シューティングゲームです。
敵を倒すとたまに出てくるボムのパワーアップアイテムは、種類が様々。なかには、弾数が少ないけど全体攻撃出来たりするものもあったりします。状況に応じて取り分けられれば、優位に進めそうですね。
||== ソーマの秘宝 ==||
個人的には、今作のメインゲームで一番好きかな。
最近、冒険心くすぐるゲームというものに強い魅力を感じるようになったからか、宝箱を探すゲームというシチュエーションが好きなのです。
しかも、オリジナリティあるシステムもあり、バランスもいい感じに取れています。簡単なようで、油断していたらハイドゲージが無くなったり、敵のっ攻撃をくらったり。ファミコン時代にこれが出ていたら、それなりに話題になっていただろうな~と思えるくらいです。
||== ザウルスボーイ ==||
2番目にお気に入りなゲーム。とにかく、テンポの良さが光るアクションゲームで、サクサクすすめられて気持ちが良いです。
恐竜スーツのシステムも良いですが、初期以外の恐竜スーツを着ている時にダメージを受けて、初期の恐竜スーツに切り替わった時の無敵時間が少し短いので、ボス戦とかで「あっ」と思ったらもう次のダメージを受けて、スーツを変える余裕もなくアウト!ってなることがありました。もうちょっと余裕が欲しかったかな。
||== ブレイクシュート! ==||
ブロック崩しの要領で楽しむ、対戦ゲームです。3点先取。2人での対戦プレイや協力プレイも可能。1人プレイモードの場合は、CPUと次々に戦っていきます。
対戦モードでは普通に対戦するのですが、1人モードの場合はまず、ディフェンダーしかいないステージを3ステージクリアする必要があります。
パワーゲージを溜めてBボタンを押すと、必殺技が発動。Bボタンを押した回数に応じて、3種類の技が出せます。対戦モードでは、必殺技を使うとディフェンダーが復活するので、うまく活用しましょう。
これもなかなか悪くないですよ。思いのほか、新鮮さを感じられる対戦ゲームです。
1人プレイモードでもそれなりに楽しめますが、できれば、対戦できる相手がいるといいですね。ダウンロード通信(ソフト1本で可能な通信システム)にも対応しているので、友達と一緒に遊んでみて欲しいです。
||== ゾリアテス ==||
『スターソルジャー』風の、スコアアタックを楽しむシューティングゲームです。
4種類のパワーアップアイテムがあります。広範囲への攻撃タイプや火力タイプ、貫通タイプなど、定番のものが用意されているって感じです。
もちろん、得点を稼げる秘密の要素やボーナスアイテムなんかも随所に隠されていますよ。
あえて、少しだけ音割れさせているあたり、レトロ風ゲームとしてのこだわりを感じます。
出来は充分良いのですが、何せ似たようなシューティングは前2作でも散々やってきたので。さすがに新鮮味は薄いかな。
個人的には、上下左右に攻撃できる炎の弾(上記のゲーム画面と同じもの)が好きで使っていますが、あれ、敵や敵の攻撃が見えにくくなるんですよね。もうちょっと、敵の弾がはっきり見えるようにして欲しかったです。
||== ブラッド オブ ドラゴン -龍の血を継ぐもの- ==||
今回もあります。ロールプレイングゲーム。
今回は『ファイナルファンタジー』シリーズに近いスタイルです。戦闘は、コマンド選択式。素早さを表す共通のゲージがあり、そこを各キャラクターのアイコンが、素早さに応じて左から右へ移動。右端に来たキャラクターから行動していくっていうシステムになっています。
また、専用のアイテムを手に入れれば職業を変えられる「ジョブチェンジシステム」もありますし、合成が可能なお店とかもあったりします。
レトロ風ゲームとしては納得のシステムだと思いますが、こちらも新鮮味は薄め。
前2作のRPG『ガディアクエスト』シリーズは、レトロ風でありつつも、攻撃時に表示されるルーレットアイコンでダメージが大きく変化するシステムなど新しいと感じられる要素もありましたからね。
難易度は、少し高め。ただ、戦闘不能から復活するためのアイテムがそこまで高いものではないようなので、そういうバランスのとり方をしているんだろうな~とは思います。
||== ネジマキキングダム ~ネジマキ姫とおもちゃの兵隊~ ==||
初代『ゼルダの伝説』に近いスタイルの、アクションRPGです。
移動・ジャンプ・そして道具の使用。おもちゃの兵隊さんを動かして、全5ステージを進んでいきます。
このゲームには、いわゆる残機という概念があり、道中でネジマキを獲得することで残機が増えていきます。上限がありますが、これもステージを進めていくうえで、上限が増やせるアイテムが出てきます。
そして、やられてしまった兵隊さんは壊れた状態でその場にとどまり、以後、障害物として利用することができます。攻撃の激しい場所で盾にしたり、ちょっと距離のある毒の沼地にあえてわざと飛び込んで”足場がわり”になるなんてこともできます。
基本的なシステムは、充分な出来でした。面白かったですよ。ただ、このゲーム最大の特徴であろう、兵隊さんの残骸を利用するというシステムが、そこまで強く活かされていないのが残念だったかな。
あくまで”利用すれば少し便利ですよ”レベルであって、それが攻略のキモになる場面というのは1つもありません。おそらく、残機がすごく少ない状態でセーブしちゃって、実はその先に残機をいくつか消費しないといけない場面があって、詰んじゃった…ってなるのを恐れたため、大胆になり切れなかったところがあったではないかと思います。
とはいえ、もったいないな~と感じちゃいますね。むしろ、このシステムがあるために残機がとても多く、だいたいにおいてゴリ押しで進めちゃうくらいの大味なバランスになっているのも気になりました。
|== ジャンケンダーEX ==|
ファーストインプレッションでも言いましたが、やっぱり有野課長の声が被るのがイヤだ…。
他のゲームでは全然気にならないのに、ゲーム筐体が「ジャ~ンケ~ン」って言っているのと同時に、少しズレたタイミングで有野課長が「ジャ~ンケ~ン」とか言ったりするので、ゲーム筐体の良さが半減しちゃいます。
まあ、設定でボイス音量をゼロにしてしまうという強硬手段はありますが、当然、他のゲームでの有野課長やその他の人のボイスが流れないことになるので。その点はご注意を。
|== 10円玉転がしゲーム ==|
こちらも、ファーストインプレッションの時と変わらない感想です。
数種類ほど収録されているようなんですが、やっぱり全て、10円玉の転がり方にちょっと違和感を感じます。まあ、一応、今のところ出現した筐体は全部クリアしたので、クリアできないわけではないんですが。上手く先に進めないことよりも、むしろ、いま絶対に落ちたでしょっている場面で落ちないことのほうが、腑に落ちないって感じです。
||== スーパールーラー ==||
当たる数を予想して賭けるルーレットゲーム。昔のメダルゲームでは定番中の定番ですよね。懐かしい。
まあ、見た通りのゲームなんでね。特におかしいと感じることもなく、普通に楽しめました。欲をいうなら、ボタンを押したときは「カチッ」とかじゃなく、「ガチャッ」とか、もうちょっと重みのある音が良かったかな。この類のゲーム筐体のボタンって、けっこうゴツかった印象があるので。
||== コロコロゲーム ==||
収録ゲームのなかで唯一、ジャイロ操作(本体を傾けて操作)を使用したゲームです。
…と言ってしまえば、もうどんなゲームかは何となく分かりますね。穴に落とさないよう、玉っコロをゴールまで転がしてあげましょう。
私の好きなタイプのアナログゲームなので、楽しむことができましたが、すぐにクリアできちゃいます。もっと色々なステージが楽しみたかったです。
あと、あくまでアナログなゲームという設定だからでしょうけど、クリアしても演出・特典が一切なし。いっても、さすがに寂しいですね。
||== チーズトンネル/ソードマン ==||
『ゲーム&ウオッチ』のようなテイストのゲームです。
「チーズトンネル」は、ネズミを左右に往復させて、ネコの手に捕まらないように、画面右のチーズを取る→画面左に持ち帰るというのを繰り返します。「ソードマン」は、移動・ジャンプ・剣による攻撃を使い、様々な障害物や敵を乗り越えていきます。どちらも、3回ミスで終了です。
充分に”らしさ”が表現されていて、いいんじゃないでしょうか?ついつい続けたくなります。
ただ、これは『ゲームボーイギャラリー』の時にも言ったんですが、『ゲーム&ウオッチ』時代のゲーム機で特徴的な「表示されていない時もうっすらと見える」みたいなのは、やっぱりあったほうが雰囲気出るのにな~って思っちゃいました。
ここからは、全体の感想です。
◆=== プレイしていて新たに感じたこと ===◆
△ ―→ 収録ゲームが増えたわりには、あまりボリューム感がない気がしました。
メインゲームはしっかり作り込まれていますが、サブゲームが本当に”チョイ役”って感じなんですよね。だいたいにおいて、1~2分もプレイすれば「もういいや」ってなっちゃうものが多いです。…まあ、そういうゲームをとことんやり込めてこそ”レトロゲーマー”なのかもしれませんが。
△ ―→ やっぱり、ノルマの難易度バランスが極端?
難易度バランスもそうですが、私は、それ以前につまらないと感じるノルマもいくつか見受けられました。
例に出しちゃうと、RPGの『ブラッド オブ ドラゴン』で、「主人公のレベルを○○以上にしろ」というノルマがあるのです。
3とか5ならまだしも、これがまあ、そこそこな数字でして。まともにノルマクリアを目指そうとしたら、私は1時間近くかかりました。レベル上げって本来「このボスを倒すため」など何らかの目標があってこそやる気が起きるものでして。それなのに、単にレベルを一定数まで上げるだけがノルマというのは…正直、かなりつまらなく感じました。
ちなみに、このノルマにも「他の登場人物にプレイしてもらう」というギブアップ的な要素があるんですが、その場合、セーブデータが専用のものに書き換わってしまいます。目印のためか、プレイ時間はカンスト。しかもRPGとなると、知らないところまで進んじゃっている可能性もあるので、あまり有効な対策とは思えません。
…という感じで、なんかこう、ノルマの設定が適切ではないように感じちゃったんですよね。
ま、少なくとも言えることは、『ブラッド オブ ドラゴン』と『ネジマキキングダム』は、一番上以外にセーブデータを作成することをオススメします。
△ ―→ ノルマクリアで強制終了は、相変わらず。
これは、前2作にも言えることなんですが、ノルマ達成となったら、その時点でどれだけ進めても強制終了されちゃうんでね。横やりを入れられている感じがしちゃいますよね。私はもう慣れちゃいましたが。
ただ、今回では多少の改善策がチラホラと見受けられました。それは、「セーブした時にノルマクリアの判定を行うこと」です。
セーブデータにセーブするという概念がある『ブラッド オブ ドラゴン』と『ネジマキキングダム』については、セーブした時にノルマクリアってなるので、プレイしたのが無駄にならずに済みます。これならま~、いいかなって思えました。
とはいえ、そうじゃないタイプのゲームのほうが多いので…そっちに関してはやっぱり、ノルマクリア時もゲーム画面を残しておいて、引き続きプレイできるようにして欲しいところですね。
△ ―→ ほとんどの場面が、タッチ操作にしか対応していません。
私は何年もタッチスクリーンというのを利用してきたので、もはや慣れっこって感じですが、まあ、普通はイヤでしょうね。
たかが項目を選択するくらい、ボタン操作でやらせてくれよって感じですし、しかも選択項目のアイコンのサイズがそんなに大きくないので、ちょっと指でタッチしづらいというのもありますし。
こういうところに、安っぽさを感じちゃうんですよね。
× ―→ ストーリーモードの進め方次第では、手に入らないゲームも。
今回、メインゲームをフリーモードでプレイするには、ストーリーモードでコンシューマ版(自宅で遊べるバージョン)を入手する必要があるみたいなんですよね。
で、どうも『ルーミーと魔法のホウキ』と『ウィングヒーロー』が、手に入っていないのでフリーモードで遊べないんですよね。今のところ。ストーリーモードに再挑戦してみたものの、コンシューマ版が出現せず。もしかしたら、クリアできない状態が続いて「自宅で特訓してみたら」という理由でコンシューマ版が出てくるって流れなのかもしれません。
サブゲームについても、特定の会話イベントを発生させたり、特定のサブゲームをクリアしないと手に入らないものが多いのです。
…で、見つからなかったゲームを探すため、何度もストーリーモードをプレイするなんて羽目になる、と。さすがにちょっと、回りくどくないですかね?
せめて、ストーリーモードを全攻略したら、もう全解禁しちゃってもいいじゃんって思うのですが。この考えは、甘いのでしょうか?
× ―→ 収録ゲームをプレイ中は、説明書・ノルマ・攻略法が見れず、リセットもできません。
申し訳ないですが、これは久々に本気で「ダメだ」って思ってしまいました。
プレイしていて操作がよく分からないってなった時に、サッと取扱説明書を取ってパラパラッと確認する。どの時代にも限らず、思ったときにすぐ使えるのが説明書の取り柄のハズなのに、その取り柄を完全に潰している仕様なわけです。一度、ゲームを終了しないと何も見れないなんて、不親切っていうレベルじゃないです。
リセットボタンが無いのは、まだ別にいいけど~とは言えますけど、それでも『ゾリアテス』でハイスコアを目指そうと繰り返しプレイする時に、序盤でつまづいて即リセットしたい時に、一旦ゲームを終了するもしくは選択しなおさないとダメという手間が、やっぱり少し気になるんですよね。
さらに言うなら、説明書のデザインもいい加減。前2作は、いかにも紙媒体の取扱説明書っぽくなるようこだわりを持っていたものですが、そんなこだわりが一切感じませんでした。
△ ―→ せっかくなので、限定版DVDの感想も。
ちなみに私は、『有野の挑戦状2』でも限定版を購入しており、初代『有野の挑戦状』に挑戦した映像なんかを見たりしています。
で、今回の内容はどうだったか?というと…全体的に、わりと物足りないかな。
過去の「有野の挑戦」については、ともかくとしまして。
『有野の挑戦状2』への挑戦が一部のゲームしかないということ。『ブレイクシュート!』のトーナメント大会も、全4名なのですぐに終わっちゃうこと。そして何より、ゲームセンターCX特有の盛り上がれる場面というのが、個人的には少ないと感じました。
まあ、一見の価値アリですけど、何度も見たい!って思えるほどでは無かったかな。一番面白かったのが、有野課長と鈴井社長(前2作を開発したインディーズゼロの社長)のやり取りでした(笑)
■====== まとめ ======■
●●●●○○○○○○ … 4点(10点満点)
ファーストインプレッションより、-2点。ちょっと、厳しい点数になっちゃいましたね。
収録されているゲーム自体は充分に楽しませてもらっているんですが、とにかく、それを取り巻く舞台のシステムに不満が多かったです。点数を下げた一番の原因は、やっぱりゲームプレイ中に説明書・ノルマ・攻略法が見れないってことです。
今作で、開発会社がインディーズゼロからグレフに変わりました。そうなると、前2作を意識してしまう。そして「前2作は別の会社が作り上げたものだから、今回は別の、ウチならではのゲームセンターCXを作るぞ!」と意気込んだに違いないと思うのです。
で、その結果がこれ。確かに前2作品とは違う趣(おもむき)を持つものになりましたが、結果として「前のほうが良い」と思われるようであればダメです。「前作を上回る」もしくは「前作とはまた違う、明確で強い魅力」を持っていないと、変える意味がありません。
正直、会社の規模や開発実績もまるで違うので、比べること自体が酷なのかもしれませんが…大抵のユーザーはそんなこと、気にしてくれません。シリーズを背負っちゃったからには、開発会社が変わろうとどうなろうと、前以上のクオリティを期待しちゃうもの。今作はちょっと、その期待に応えられるものとは言い難いというのが、正直な感想でした。「ゲームinゲーム」という同じジャンルにせず、完全新作として思い切った転換をしたほうが、結果に結びついたかもしれませんね。
収録されているゲーム自体は本当に悪くないので、いっそダウンロード専用タイトルとして、各500~600円くらいでバラ売りにするとか、どうですかね?
期待していた私としても残念ですが、開発に携わったグレフにとっても、ある意味大きな軌跡。今作の評判を、次につながる糧として活かしてもらえることを願いたいです。
ということで私は、せめて『ソーマの秘宝』と『ザウルスボーイ』の全ステージクリア、『ブラッド オブ ドラゴン』のシナリオクリアくらいは目指していきますかね。
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