友人に頼まれて、既製品のこども用エプロンに簡単なリフォームを施しました。
改造前の写真を撮り忘れたのですが…(おまけに今回はスマホの画像です)
元の仕様は肩紐が左右に2本あり、それを背中で交差させて左右の腰脇に付けられたリング(Dカン)へ通し、後ろで結ぶ、というものでした。
学校で使うために友人が自分のこどもに買い与えた、このエプロン。
無地にこげ茶のステッチが利いたとてもシンプルな作りで、丈夫ないい品物です。
ただ。
その子には苦手なことがいくつかあり、
「このエプロンを使う授業や給食の時間に間に合うように、素早く着脱できるかたちにしてほしい」
これが友人からの依頼でした。
私は原則として、自分が作ったもの以外のお直しの依頼は受けないようにしています。
理由は、完成品に手をいれるほどの技術を持ち合わせていないから。
出来上がったもの(ましてや既製品)を改造することは、1枚の布地から洋服を作り上げるその何倍も難しいのです。
けれど。
今回の依頼は友人とそのこどもにとって切実なものだったので、特別に。
まず片方の肩紐を取り外し、残した1本の肩紐にボタンをつけて、首へ回して着る仕様に変えました。
これならば、前の見える位置でボタンを留めることができます。
胸当て部分にはボタンホールを開けて。
次に両腰脇のDカンを取り外し、そこにエプロンと同色の平紐を縫い付けて腰紐を前で結べる仕様に。
首の紐も腰紐も、今後の成長を考えて長めにしてあります。
そして最後に。
「無地が素っ気ないので、何かアクセントを加えてほしい」という要望にお答えして、ボタン柄のアップリケを少しだけ。
この「アクセント」を何にするか、数日悩みました。
今年中学生になるその子に似合うように、学校で浮いたりしないようにと試行錯誤の末、昔クッションカバーを作った残りの、ボタン柄プリント布を利用したアップリケを散らしました。
(この布は商用不可ですが、このお直しはボランティアなので使いました)
肩紐に付けたボタンも、同じ布でくるみボタンを作って統一感を。
いくつか小さな改造をしただけですが、想定以上に時間がかかりました。
エプロン生地が厚手で目の詰まったキャンバスであったことと、丈夫な縫製がネックとなって、必要な場所をほどいたり縫い直したりするのが大変でした。
もともとついていた3か所のポケットへのアップリケは手まつりで仕上げたのですが、縫いづらいのと生地が厚いのとで、指を痛めてしまう始末。
それでも完成品を渡したところ、とても喜んで貰えたので報われました*
…でもでも。
やっぱり既製品のお直し依頼は受けない!と、改めて心に誓ったソーイングとなりました(苦笑)