どうにもパッとしない

渓流シーズンも残りわずかなのに、一向にパッとしない釣果が続く。
このまま終わってしまうのだろうか。


プロトルアーのテスト３回目。
ルアーの特性にもマッチしてきており、アップ、ダウン、クロス、ダウンクロス、フォール、トゥイッチ、ステイなどなど、色々楽しみながらアクションを加えている。
これできっちり結果を出していればテスターとしての役割を果たしていることになるのだが、さにあらず。


先週は、テストを切り上げ早々に支流に逃げたのだが、今日は何が何でもがんばるつもりで入渓した。
そういう殺気立った気配をヤマメは敏感に察知するのだろう。
この川には魚がいないのではないかと疑心暗鬼になるくらい反応がない。



ようやくバイトしたのは、１５ｃｍの幼稚園児。
ぱっとしない。
いやんなっちゃう。



プロトルアーは、ぼかしを入れているので、そこんとこよろしく。
この２匹を釣るだけで２時間を要した。
先週もチビばかりだったが、それなりの祭りは楽しめたし、外道のニジマスの引きも悪くはなかった。
今日はだめだ。


プロトからあなさんミノーに切り換えたとたん、保育園児が絡んできた。
ルアーをピックアップするまで、ヤマメがついていることに気づかなかった。
うーむ、パッとしない。


この一尾で大きくため息をつき、退渓を決めた。
ポツポツ雨が、いつの間にかシトシト雨に変わっていた。
レインウェアも持ってきていないし、このへんが潮時だ。
しょぼくれた中年アングラーは、雨に濡れてますますしょぼくれていく。


週末を心やすらかに過ごすためには、別の何かで気を紛らわすことが大切で、それは生きていく上での必要な知恵だ。
渓魚にそっぽ向かれた今は、なじみの店で蕎麦をたぐるに限る。



エッジの立った蕎麦はのど越しよろしく、さくさくの天ぷらは抹茶塩の香りとともにいただく。




蕎麦をもう一枚お代わりしようかと思ったが、天ぷらが盛りだくさんでお腹いっぱいになってしまった。
美味しいものを食べると元気がでる。
単純思考の中年アングラーは、来週末の三連休に向けて気持ちを立て直すのであった。