「ホンくんチズくんー十九」
本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、出かけてしまう。チズくんは、話し相手のうちの一人のホンくんがいないとチョット寂しかったりする。そこへ、ホンくんがもどってきた。
ホンくん「ただいま、チズくん。」
チズくん「おかえり、ホンくん。今回はどんなところに行ってきたの?」
ホンくん「小さな人工衛星を作って、他の人のロケットで打ち上げてもらって、宇宙から地球の観測を行うところだったよ。」
チズくん「小さいのをたくさん上げておけば、精度は上がりそうだね。」
ホンくん「一つ一つの受け持ちが狭い範囲なら、負担を低くできるから、良さそうだね。」
チズくん「寿命が長い方が助かるからね。」
ホンくん「これからは、経費を下げる方法に進みそうだね。」
チズくん「これまで大きな人口衛星が主流だったから、失敗すると保険をかけていたとしても、再起するのに長い期間がかかっていたから、それに比べると短時間でカバーできそうだね。」
ホンくん「昔に比べると通信機の性能が上がっているから、それもダウンサイジングに役立っているよね。」
チズくん「イヤホンやプリンターなんかも、無線で動作するようになってきているから、オドロキだよね。」
ホンくん「機器の配置は自由度をましているよね。」
チズくん「月に機器を送り込むのも似たような状況になっているよね。」
ホンくん「月面に自走ロボットを送り込むプロジェクトがあるよね。」
チズくん「アポロ十一号のころの大がかりなことを考えれば、かなり、規模が小さくなってきているよね。」
ホンくん「下町の工場がロケットの部品を作るっていう話ともつながるよね。」
チズくん「人を送れれば一番いいんだろうけれども、地下資源の探査とかは、自動でできれば、それに越したことはないよね。事故とかのリスクを考えれば。」
ホンくん「アポロ十三号のトラブルの際は、ハラハラドキドキものだったからね。よく無事に帰ってこれたよね。」
チズくん「そのあとでも、スペースシャトルのチャレンジャー号の事故とかあったから、無理に人を送らなくてもいいんじゃないかと思いたくなったよね。」
ホンくん「技術の継承という意味では続けた方がいいとは思うんだけど、失うものの大きさを考えると、無理はできないなあというところだよね。」
チズくん「しばらくは、無人で出来るところまでやって、あとは人がいくしかないというところまできたところで、覚悟を決めてやり始めるしかないなあと思うよね。」
ホンくん「子供のころは、近い将来、宇宙をロケットが、今の飛行機が行き来しているかのように、飛び回っているものだと想像していたけれども、それと比べると、まだまだだなあと思えるよね。」
チズくん「そう思わせるようなテレビ番組が多かったからね。」
ホンくん「宇宙探査ということに限れば、日本のハヤブサによる小惑星の表面物質を持ち帰ってくるプロジェクトの成功は素晴らしかったね。」
チズくん「トラブル続きで、当初の予定をはるかに上まわる年月がかかったけれども、当初の目的はほぼ達成することができたからね。飛行位置がわからなくなったり、イオンエンジンの噴射装置の故障がわかったりと、何度もダメかなと思ったことを考えると、キセキ的な偉業だったよね。」
ホンくん「はたで見ているだけでもこうなんだから、担当の人達はたまったものではないよね。何とか冷静にもどって、対策を立てる対策を立て続けなくてはならないんだから。」
チズくん「何とか地球にもどってきて、最後はカプセルを送り届け、自身は大気圏に突入して燃え尽きたところでは、涙が出て止まらなかったね。今でも思い出すと涙が出てくるよ。」
ホンくん「ホント、そうだね。機械というよりはもう、一人の人間の生きざまを見るようなものとしてとらえているということだよね。」
チズくん「ちょうどいいところだけど、そろそろ閉館時間だから、この話の続きは、次の機会にすることにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
ホンくん「そうだね。おやすみなさい。」
おしまい
本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、出かけてしまう。チズくんは、話し相手のうちの一人のホンくんがいないとチョット寂しかったりする。そこへ、ホンくんがもどってきた。
ホンくん「ただいま、チズくん。」
チズくん「おかえり、ホンくん。今回はどんなところに行ってきたの?」
ホンくん「小さな人工衛星を作って、他の人のロケットで打ち上げてもらって、宇宙から地球の観測を行うところだったよ。」
チズくん「小さいのをたくさん上げておけば、精度は上がりそうだね。」
ホンくん「一つ一つの受け持ちが狭い範囲なら、負担を低くできるから、良さそうだね。」
チズくん「寿命が長い方が助かるからね。」
ホンくん「これからは、経費を下げる方法に進みそうだね。」
チズくん「これまで大きな人口衛星が主流だったから、失敗すると保険をかけていたとしても、再起するのに長い期間がかかっていたから、それに比べると短時間でカバーできそうだね。」
ホンくん「昔に比べると通信機の性能が上がっているから、それもダウンサイジングに役立っているよね。」
チズくん「イヤホンやプリンターなんかも、無線で動作するようになってきているから、オドロキだよね。」
ホンくん「機器の配置は自由度をましているよね。」
チズくん「月に機器を送り込むのも似たような状況になっているよね。」
ホンくん「月面に自走ロボットを送り込むプロジェクトがあるよね。」
チズくん「アポロ十一号のころの大がかりなことを考えれば、かなり、規模が小さくなってきているよね。」
ホンくん「下町の工場がロケットの部品を作るっていう話ともつながるよね。」
チズくん「人を送れれば一番いいんだろうけれども、地下資源の探査とかは、自動でできれば、それに越したことはないよね。事故とかのリスクを考えれば。」
ホンくん「アポロ十三号のトラブルの際は、ハラハラドキドキものだったからね。よく無事に帰ってこれたよね。」
チズくん「そのあとでも、スペースシャトルのチャレンジャー号の事故とかあったから、無理に人を送らなくてもいいんじゃないかと思いたくなったよね。」
ホンくん「技術の継承という意味では続けた方がいいとは思うんだけど、失うものの大きさを考えると、無理はできないなあというところだよね。」
チズくん「しばらくは、無人で出来るところまでやって、あとは人がいくしかないというところまできたところで、覚悟を決めてやり始めるしかないなあと思うよね。」
ホンくん「子供のころは、近い将来、宇宙をロケットが、今の飛行機が行き来しているかのように、飛び回っているものだと想像していたけれども、それと比べると、まだまだだなあと思えるよね。」
チズくん「そう思わせるようなテレビ番組が多かったからね。」
ホンくん「宇宙探査ということに限れば、日本のハヤブサによる小惑星の表面物質を持ち帰ってくるプロジェクトの成功は素晴らしかったね。」
チズくん「トラブル続きで、当初の予定をはるかに上まわる年月がかかったけれども、当初の目的はほぼ達成することができたからね。飛行位置がわからなくなったり、イオンエンジンの噴射装置の故障がわかったりと、何度もダメかなと思ったことを考えると、キセキ的な偉業だったよね。」
ホンくん「はたで見ているだけでもこうなんだから、担当の人達はたまったものではないよね。何とか冷静にもどって、対策を立てる対策を立て続けなくてはならないんだから。」
チズくん「何とか地球にもどってきて、最後はカプセルを送り届け、自身は大気圏に突入して燃え尽きたところでは、涙が出て止まらなかったね。今でも思い出すと涙が出てくるよ。」
ホンくん「ホント、そうだね。機械というよりはもう、一人の人間の生きざまを見るようなものとしてとらえているということだよね。」
チズくん「ちょうどいいところだけど、そろそろ閉館時間だから、この話の続きは、次の機会にすることにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
ホンくん「そうだね。おやすみなさい。」
おしまい
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