今日も銀二は食欲モリモリで、昨日よりも明らかに賑やかだ。
それにしても、
まったくこの銀二という猫は、自分が「死にかけ」だということに無頓着すぎる。
ヘタしたら夜の寒さで三途の川を渡るところだったかもしれないのに、
今だってガリガリでボロ雑巾の方がまだ立派なくらいなのに、
人の気配を察知すると「構ってー!構ってー!」と鳴き続け、一向に体を休めない。
私がそばであれこれしていると、エサそっちのけで甘えにきて食事は眼中ナシだ。
しかも、まるで普通のぷりぷりした飼い猫みたいに、ゴロン!と横になり腹を見せようとすらする。
脂肪という脂肪が失われた今の体では、ガゴン!と痛々しい音をさせて骨が固い床にぶつかるだけなのに。
とにかく、そういうちょっとした動作でさえ体に良くなさそうであるし、
ひたすら寂しがって鳴き続け眠らないのでは養生の意味がない。
わざわざ窮屈な思いをさせつつキャリーに入れている甲斐もない。
栄養補給以外は、できる限り眠っていて欲しいのだ。
私みたいなシロウトが体力を回復させる手助けをしたいという場合、
情けないがそれしかないのだ。
しかし、食事をしてなけなしの元気を得た銀二はキャリーのフタに頭を擦り付け
「開けろー!開けろー!構えー!構えー!」
と大抗議である。
もしかしたらその合間に、「猫さらいー!家に帰してー!」とでも言っているかもしれない。
そんな声が聞こえると、弥七たんはえらく動揺する。
昨晩、懸命に心を込めて話をしつつスキンシップを取ったのが功を奏したのか、
今日の弥七たんは押入れからちょくちょく出てきてくれるようになったし、
私にも普通に鼻ゴッチンの挨拶をしたり擦り寄ってきたりしてくれるようになった。
また、銀二の世話をするために扉を閉めると、すぐにそれと察して押入れへ行くようになった。
不意のアクシデントで二匹が邂逅してしまうのを防ぐためにも、そうしてくれるのはありがたいところである。
もしかしたら、ちゃんと弥七たんは空気を読んでそうしてくれているのかもしれない。
しばらく同じ屋根の下にいたことで存在に馴染んだのか、
どうも今日の弥七たんは銀二を気にかけている様子に見える。
自分がエサを食べる際には、銀二がいる方へ視線を投げて心なしか心配そうな顔をしているし、
泣き声が聞こえると「聞いた?!今の!!」という表情でこちらを見る。
猫語を解するもの同士、何か状況がわかるようなことでもあったのだろうか。
飼い猫と言えども(ほんのぽっちりかもしれないが)野生が残る動物。
人間同士なんかより、よっぽど通じ合う何かがあるのかもしれない。
そんな風に空元気いっぱいの銀二を見るにつけて、
「本当にあの獣医の指示通りでいいのだろうか」
という不安が湧いてくる。
先生は「すぐ死ぬこと」を前提にあれこれ言ったけれど、現に銀二は生きている。
食欲もあるし排泄だってする。
今はしない方がいいとは言え、動き回るのにも支障はないようだ。
あんだけでかい声で鳴けるのだし、気力だって十分あると思うのだ。
それなのに、キャリーに閉じ込めておいていいものだろうか。
確かに、負傷している箇所を悪化させないためや動き回ってエネルギーを無駄に使わないためもあるだろう。
しかし。。。
とりあえず年末年始は私が在宅しているので、こまめに様子も見られるし世話もできる。
しかし、年が明けて仕事が始まればそうはいかない。
シロウト介護では限界もある。
プロの手を借りたい。
先日連れて行った獣医は、入院してすぐ死なれるの嫌さに連れ帰らせたように思えて仕方ない。
第一、明らかに化膿してひどい状態になっている下半身を
「傷はない。鼻水が固まって毛が抜け落ちているだけ。消毒も何もしなくていい」
と言い切るのも変だ。
患部からはハッキリとわかるくらい化膿のにおいがしているし、絶対に清潔にする必要があると思うのだ。
せめて包帯くらいは巻いてやりたい。
色々考えた結果、私はセカンドオピニオンを求めることにした。
実は我が家のすぐそばに評判のいい獣医があり、保護当日は運悪く診察終了で行けなかったのだ。
調べたところ大晦日まで通常診察らしいので、年内に一度行ってみようと考えている。
その前に弥七たんを一度診せに行かねば。
今は変わりない様子であっても、どんな感染があるともしれない。
今日で仕事関係のあれこれは終わったので、
明日からはどんどん動いて心配を少しでも減らす方向でいきたいと思う。
そして、せっかくの旦那のおボーナスをだいぶ使ってしまいそうな予感がするので、
私もガッツリ稼いでその優しさに報いたいと思う。
まずは弥七たんの診察だ。どうか腹ぽよんを怒られませんように。。。と願う、
一緒に暮らす者を肥えさせてしまう実績アリなヨメなのであった。もちろん、自らもぽよん体型。
銀ちゃん、ご飯よりも愛が欲しいんだね。
油断出来ない状況であろうに、それでもありったけの力を振り絞ってナデナデして欲しいって寄ってくる姿・・・
今までどんな暮らしをしていたんだろう、そんなボロ雑巾になっても不信感を持たずに甘えてくる姿を思うと本当に涙が出る。
この寒空の中、padaちゃんに出会えて良かった。
弥七たん、銀ちゃんをすんなり受け入れてくれそうな感じがするな~♪
話を聞く限りセカンドオピニオンで診てもらった方が良さそうだね。
私、超珍しい病気でね。
同じ病気の人がいないから難病指定にもなってないねんo(T◇T o)
普段は某大学病院の教授先生に診てもらってるんだけど、教授先生が他の先生の意見も聞きたいってことで、セカンドオピニオンで有名な先生に診てもらったよ。
先週CTで血管造影を撮って、今日はその結果を聞きに行ってきたの。
結果として「これまで通り薬を飲みながら様子見しかない」てことだったんだけど、お会計待ちしてたら先生が追いかけてきてくれて、大学病院の放射線科の教授にも意見を聞きましょうってことになって、年明けにMRIを撮ることになった。
40年近く、治療法がないてことで何もせずにきたけど、こうやって親身になってくれる先生方に出会えて嬉しいよ。
私の場合は免疫内科、血管外科、放射線科の三人の先生方、それぞれの立場から診てくださることになったんだけど、動物病院の先生も考え方とかでも治療方針が違うんだろうなって思うよ。
銀ちゃんが元気になることを願ってるよ。
我が家は私のせいで総ぽよんなので、それを踏襲して銀二も早くぽよんに近づいて欲しい!
そんなことはさておき。
ひとちゃん、とっても大事なことを話してくれてありがとう。
私なんかが想像すらできない大変さを抱えているひとちゃんが、
前向きに優しい人であることを尊敬せずにいられない。
医療のことは明るくないけれど、親身になってくれる先生方との出会いがあって本当に良かった。
どうか有効な治療の方向性が一日も早く見つかりますように。。。
そして、銀二にも暖かい思いやりをありがとう!
人を信じてやまないにゃんこだから、きっとその優しい気持ちが何よりの薬になるよ。
通院や日々のお世話を私も頑張るよ。
これからは、先生に対しても納得いくまで質問することにする。
世話をする私がちゃんとわかっていないと効果半減だもんね。
色々な情報を吟味して、一番いいと思う方法で銀二と頑張っていくね!