知恵文学│ 正直な人は、幸せな一生を送ることができます。

マリクロブックス
『たくましく生きる　つぶやき』

知恵のつぶやき編

第１８回


★１２月１１日～１２月１７日

１２月１１日
　明日のことを誇示しないようにしましょう。
　明日はどうなるか分からないからです。

　明日、自分の命がどうなるか知ることはできません。

　日々は煙のように消えていきます。

　一生は短く、はかなくて、風のように過ぎ去り、影のようになくなるでしょう。


１２月１２日
　人はあくせく働き、むなしく、立ち騒ぎます。

　人は富を積み上げますが、誰がそれを集めているのか知りません。

　蓄えた財産は、他人に、後を継ぐ者の手に、渡ってしまいます。

　人の栄光、栄華は消滅します。


１２月１３日
　悟りを得なければ、富があっても、死ぬ定めの獣と同じです。

　結局のところ、同じ運命が、人間と動物に待ちかまえています。同じように死んでいきます。結末は同じです。

　人間も動物も同じように呼吸をして生きています。
　他の動物よりも生きることが楽というわけではありません。

　命のはかなさも同じです。


１２月１４日
　自分を賢いと思いこんでいる人がいます。金持ちもそうです。彼らは自分を「高い」と思っています。

　思慮深く、理解力のある人は、弱くても彼らの本質を見抜きます。

　愚問にたいしては愚かな答えを与えましょう。そうすれば彼は自分が頭がよくないことを知るでしょう。

　愚かな質問にあわせて愚かな答えをしないようにします。そうでないと、あなたも愚かな問いをした者に似てしまいます。


１２月１５日
　ばか者が議論をはじめるときは、打たれることを招いています。唇が罠となって破滅します。

　分別ある人の口から出る言葉は、優しく、恵みにあふれています。

　愚かな者は、言葉を浪費して、彼自身を滅ぼします。

　自分の舌と口を警戒して守る人は、命と魂を守ります。

　言葉で過ちを犯さないようにしましょう。


１２月１６日
　公正に判断しなければならないときは、弱者をひいきにせず、強者を恐れず、偏った見方をしないようにしましょう。

　人を偏りみること、えこひいきは、善くありません。

　公正だと思われる人でも、わずかな賄賂を贈られると、間違った判断をしてしまうでしょう。

　支配者や権力者は、正義に逆らって、奪い取ることに親しんでおり、賄賂や贈り物を受け取っています。


１２月１７日
　正直な人は、幸せな一生を送ることができます。

　手っ取り早く稼ごうと不正に手を染めると罰せられるでしょう。

　不当に手に入ったお金は少しずつ減っていき、手を働かせて少しずつ得られたお金は、増えていきます。

　人間の言葉は、海のように深い知恵の源泉から流れ出る新鮮な水のようです。