朝4時30分に起床してお弁当の朝食を食べます。王滝の朝食に比べるとおかずがある分だけ豪華?。スタート会場のスキー場に6時に移動して準備を整えます。朝7時になるとサイレンの合図で適当な集団で15秒間隔でスタートします。ツールドちばと違ってボディーラインが引き締まったサイクリストが多い気がしました。
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愛車ジャイアントで標高差延べ2400Mに挑む広葉樹さん
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峠マニアの大会に参加するには、ちょっとおデブなオヤジっち
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スタートの順番を待つ参加者。この辺でちょうど真ん中あたりでした。
最初のCPは約20Km地点の北野天満。序盤は川沿いの緩やかな上りと下りを繰り返すコースですが、いきなりインナー×ローまでシフトダウン。これは先が思いやられそだ。参加者の年齢層は様々で20代から30代前半の若い世代の参加者もいれば50代から60代のオジさんの参加者もいます。その全員が元気なこと!。広葉樹さんと序盤の坂道を必死に上っていると、その脇をおしゃべりしながら軽々と上っていくチームや涼しい顔をして抜き去っていく中年夫婦がいたりと、レースではないのに参加者のレベルが高いのには驚きました。
川沿いの道を離れ山に向かって上り始め暫く進むと、お待ちかねの私設補給所が!。この大会にはCP以外に何箇所か大会本部が用意した給水ポイントが設置されているのですが、それ他に地元の人たちの有志でコース沿いに補給所が設置されています。村全体でこの大会を運営、歓迎していることがよく伝わってきます。補給所には地元で採れたキュウリの漬物や果物、梅干し、スイカなどがおいてあり「食べて行って~」と地元の人に勧められます。
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コースの脇に突如出現する私設補給所。多くの参加者が新鮮な地元の野菜を堪能していました。
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甘酸っぱさが登坂意欲を駆り立てます。
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坂道の途中なのに、朝採れキュウリに味噌をつけて頂きます。
北野天満CPを目指しゆっくり上ってい行きます。ほとんどが抜かすことはなくても抜かされている状態。雨もパラパラ落ちてきてちょっと気持ちが萎えてきた頃、北野天満CPに到着。CPではヘルメットに貼ったシールの余白に丸い色つきシールを貼ってもらい通過した証とします。
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CPを通過する際に番号を確認されシールを貼ってもらいます。
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再びコースに戻るにはなぜか吊り橋を渡ります。
吊り橋を渡り終えコースに戻るとスタッフが笑顔で「ここからがキツイよ~」と声を掛けてきます。今までだってそれなりなのにと不安になりながら細い道を左に曲がると「これより激坂 がんばれ」と看板が立っていました(気づくのが遅く写真は取れませんでした)。看板を通過して広葉樹さんと会話をする間もなくその試練はやってきました。推定12%以上の坂が上っても上っても、曲がっても曲がっても延々と続いています。まるで王滝の無限坂がアスファルトになったようです。ギアはすぐに使い切ってしまうので傾斜の変化に対応するには、思いっきり漕ぐか、立ち漕ぎで頑張るかしかありません。それでも周りの参加者は息が上がった様子もなくグングン上って行きます。中にはマウンテンバイクにブロックタイヤといった参加者も。とにかくここに参加している人たちは何か変です。どうしてそんなにクルクルとペダルが回るのか不思議です。
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この人たちには平行感覚が無いのだろうか?。とにかく速い!。
いい加減上り飽きた頃、坂道に途中に突然、私設補給所が出現した。まるでオアシスのようだ。このくらい汗をかいてくると人気のあるのが漬物。キュウリの醤油漬けや大根の生姜漬け梅干しなどが大人気。
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タッパーを持ってくれば良かったと後悔してしまう...。
漬物パワーでリフレシュして最初のピークを目指します。一旦急降下してその1.5倍くらい上り返して五宝木のトンネルに到達。入口にも私設補給所があったが帰りのお楽しみにしておき先に進むことに。トンネルに入ると冷ゃ~とした空気が充満していてまるで天然クーラーのよう。トンネルから先は屋敷のCPまで一気に下る。この区間は道幅も広く路面も整備されていたので思いっきりカッ跳ぶことができました。屋敷CPで二つ目のシールをゲットし切明CPまでは緩やかなアップダウンを繰り返しながら進みます。勿論、途中の私設補給所にも立ち寄って三角スイカを頂きました。
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栄村はこんなロケーションです。王滝村とあまり変わりありません。
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勧められるままに食べ、進むごとに腹が膨れていくオヤジっち。
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スタート地点から一番遠い49Km地点の切明CP。美味そうな団子を売っていたが、村人の好意に応えるためグッと我慢した。
切明CPをスタートするとすぐに「これより激坂 がんばれ」の看板が出現した。インナー×ローで上っていくが今度の激坂は先程の激坂とはちょっと違う。「これより超激坂 もっとがんばれ」と書いておいてほしかった。もはや座って漕ぐのは限界を超えている。「これはスゲ~や」と声が飛びかい立ち漕ぎで上っていく。この大会参加者が凄いと再認識したのは、普通なら押してしまう人が何人かいてもいいくらいの坂(ほとんど壁)なのに絶対に足を着かない。老若男女みんな頑張って漕いでいく。ツールド沖縄の常連らしき初老のおじさんはすました顔でガンガン上っていく。ようやくピークに達し下り始めるがこの先の上ノ原 CPから本日のメイン激坂の苗場の上りが待っている。集団で気持ちよく下ってい行くと分岐が何箇所があったが誘導のスタッフが立っていたので迷くことなく小赤沢のCPに着いてしまった。「あれ~。上ノ原CPを通り過ぎてしまったのか?」と慌てていると、大会スタッフが「今日は天候が悪かったので上ノ原CP から苗場に行くコースはショートカットされました」との説明を受ける。すると一緒に下ってきた参加者はニッコリしながら「そうですか。それは残念だ~」の大合唱。苗場の上りは推定20%位の坂道が5Kmも続いている超難関の激坂。「行ってみたいような、パスしたいような」と言ったところがみんなの本音なんだろうな~。
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小赤沢CPで昼食のおにぎりが支給された。昨夜のおつまみの余りの「チーかま」がおかず代わりに。
昼食を取とっているときに、五宝木トンネルの上り坂で話しかけた広葉樹さんが読んでいるブログのマサさんと言う人と一緒になりゴール前のオプションコースの情報を得た。この大会にはゴール直前に選択できるオプションコースがある。勿論パスしても完走は認めてくれる。マサさんが言うには「行ったことを後悔するコースですよ」。迷わずパスしようと思ったのだか、行ってから後悔するなら仕方ないが、行ってもいないのに後悔するのでは男がすたると思い、「もし余力があったら行ってみよう...。」と心の中で呟いた。
小赤沢CPからは折り返しとなる。ゴールまではあと30Kmちょっと。しかしその前には深~い谷がある。当然のように谷筋に流れる川に向かって急降下してそこから一気に上り返す。下る手前で声を掛けてくれたスタッフの「キツイよ~」という言葉に覚悟を決めて下り始める。川を渡る橋から激坂を上り返す途中で「頑張って~!来年も参加してネ」と地元のおばさんに応援されたが、取りあえず来年のことより目の前の激坂をどうやって上り返すかが先決だ。傾斜が少し緩くなってくると先ほど通過した屋敷のCPがあった。ここから先は北野天満まで来た道を戻るルートだ。と言うことはだ、下ったところをまた上るのか...。屋敷CPから暫くの間、若者と並走して走ることになった。「チーム三連敗?ですか」と若者。「ふざけたチームだよ」とオヤジっち。この会話をきっかけに話をすると若者は秦野から参加しているとのこと。世の中は広いようで狭いとはこの事か?
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五宝木トンネルまで戻って来たところで記念撮影。往路では私設補給所を通過してしまったので復路ではしっかり御馳走になっていく。
五宝木トンネルから北野天満までの上り返しは、傾斜に対する神経がマヒしてしまっていたのか、それほど苦にならずに戻ってくることができた。とても残念だったのが、帰りに食べようとチェックしていた「さつま芋」が既に無くなっていたことだ。「俺のさつま芋~」と雄叫びをあげながら私設補給所を後にて北野天満CPへ向かって一気に下って行く。
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行きに渡った吊り橋を再び渡り返す。ゴールまではもう少し
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行きには無かったが、帰りにはとても食べにくいバナナが置いてあった。
北野天満CPからゴールまでの区間は行きとは違ったルートとなる。「ここまで戻ってくれば」とナメテいたら、とんでもない上り返しが待っていた。峠マニアにはたまらない仕打ちなのだろうか?。再びインナー×ローの上りがダラダラと続く。
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Mチックな広葉樹さんもチョットめげてきたのか?それともうつむきながら嬉し涙を流しているのだろうか...?
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この区間にも私設補給所があった。村人の好意を無駄にしてはイケませんので全て立ち寄ります...。
長い上り坂が終わると急に景色が変わった。ここまでは林道ばかり走っていたのだが見渡す限りの田んぼが出現。ツールドフランスの田園地帯を彷彿させるようなロケーションの中を気持ちよく下っていくと最終チェックポイントの大久保・菅沢CPに到着した。このCPで最高に嬉しかったのが「イモ」。さつま芋こそ食べ損ねたが、激ウマのジャガイモとトマトが出迎えてくれた。広葉樹さんの話では巨峰もあったようだが、ジャガイモに気を取られていて気付かなかったのが残念。
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のんびりした田園地帯をゆったりと下っていく
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あまりの美味さにジャガイモを3個も食べてしまいました。
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スタートしてからここまで約90Km。満足顔の広葉樹さん
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栄村はアスパラの産地だそうで、怪しげなオブジェクトがありました。
最終CPをスタートしてひと丘越えれば後はゴール目指すだけ。最後のオプションコース超難関激坂道はちょっとしたアクシデントがあったので今回はパスすることにしました。ゴールでは大会スタッフが出迎えてくれて、ヒノキのこっぱで作った完走メダルを首から下げてくれました。
栄村100Kmサイクリングは、今までに経験したことのない人の温かみに触れることができる大会でした。村人が掛けてくれる声援は大きな励みになったし、自前で用意してくれる野菜や果物は心にしみる味がしました。王滝のような厳しい大会ではないですが、かといってツールドちばのように都心型サイクルイベントでもない。参加者と村人と大会スタッフが一体となれる素晴らしいサイクル大会でした。
一緒に参加してくれた広葉樹さん、今回も一緒に楽しく走らせてもらい感謝しています。有難うございました。何だか色々あって大変でしたよね。ゆっくり休んでください。10月のツールドちばでは房総の山岳コースを、また一緒に暴走?しましょう。楽しみにしています。