ニセコのダチョウ牧場(第2有島だちょう牧場)

ダチョウの孵化から解体まで行い、命を頂く事、牧場を営む事で得た、学びや気づきを記録しています。

今日はだちょうのだんじ君が小屋から勝手に出ていました。

2018年06月16日 | だちょうさん
今日はだちょうのだんじ君が小屋から勝手に出ていました。
何かがあって柵を飛び越えたのでしょう。
だんじ君はとっても臆病なオスです。
異変を察知する能力が高く、何かがあるとすぐに逃げ出します。
ですから、小屋に戻ってもらうには何か方法を考えなくてはなりません。
そこで、思い切って小屋を開放し、数羽のだちょうさんを出すことにしました。緊張感を感じさせることなくその子たちと一緒にだんじ君に戻ってもらう作戦です。
小屋の外には壊れた場所がいくつもある柵が回っています。壊れた部分から遠くへ逃げ出すリスクも確かにあります。
しかし、驚かすようなことをしなければだちょうさんは遠くへ逃げ出すことはほとんどありません。
計画を実行に移してみると、少し興奮しただちょうさんたちが想定より多く走り出てしまいました。
だんじ君も走り出し、小屋の裏へ行ったようです。
小屋の裏には壊れた箇所が多く、とてもまずいと思いました。
一瞬、脳裏には草原へ走り出て行ってしまっただんじ君の姿が思い浮かびました。逃げ出せば簡単には捕まえられません。
少し焦りながら裏を見に行ってみると、だんじ君の姿はありません。
これはまずいと思い、小屋のほうへ戻ってみるとそこにはだんじ君の姿が。
どうやら小屋の周りを一周して帰ってきたみたいです。ちょうどタイミングが悪かったようで、気づきませんでした。
だんじ君は何事もなかったように、ほかのだちょうさんを威嚇していました。
作戦通りとはいかないもので、そのあともだんじ君と出しただちょうさんを小屋に戻すためにひと苦労でした。
緊張感は薄れましたが、想定より多く出しすぎたことが問題でした。
餌をまいたり、おしりを押したり、回り込んだり、走ったり。
「君たちの気持ちは良く分かる、すぐ出してあげるからもう少し辛抱してくれ。」「せっかく出られたのに戻されるのは嫌だよね。」
「小屋の中にいるやつともう顔を合わせたくないのかもしれないけど、外はさみしいよ。」などと説得できれば良いのですがねぇ。
小屋から出た子たちをしまい終え、しっかりと柵を閉めた時、私は妖怪と必死に戦い、封印を施した霊能力者になったような気分でした。
本当に、準備ができたらなるべく早く出してあげたいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

だちょうさんの嫁入り

2018年06月03日 | だちょうさん
今日は深夜にメスのだちょうさんを連れて帯広に向かいます。
帯広畜産大学さんのだちょうさんの元へ嫁入りするのです。
長い道中は彼女にとっては大変です。
暗いコンテナの中で振動や騒音に耐えなくてはなりません。
着いてからも環境の変化に馴染むまで大きなストレスが有るでしょう。
とても心配は多いですがそれとともに、彼女は幸せになれるのだろうと期待して連れて行きます。
帯広畜産大学にはダチョウサークルが有り、雄のダチョウさんが1羽います。
部員さん達とは数年前からの交流が有り、愛情深くだちょうさんを世話しているようです。
きっとこの子は帯広の皆さんに愛されるだろうと思います。
命を奪う私が願うのはおこがましいことかもしれませんが、純粋に
そうなったら嬉しいのです。
命を頂く子と長く愛される子、線を引くことはせず、共に生きている限り、出来る限りの愛情を注ごうと決めて接しています。
この子達はどこに出しても恥ずかしくない自慢の子達です。
今回連れて行く子は健康で人懐っこい、魅力的な女の子です。
どうか、帯広の地で元気一杯な姿を多くの人々に見せてあげて欲しいですねぇ。
その為にも、ゆっくり丁寧に帯広まで運転しなくてはなりませんね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする