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織内将男の日 光 讃 歌 

世界遺産の二社一寺などの歴史、文化を育んだ、日光の自然や地域を訪ねます。

東北紀行(80)銀山温泉 「能登屋」

2011年04月29日 10時16分28秒 | 銀山温泉
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『東日本大震災』に遭われだ被災者の皆さん、東北人魂で一日(いじんち)も早い復興さ祈っからね。
全国の皆んな・・!!、東北は「自然、観光名所、温泉、祭」と見所が一杯有るだよ。 G・Wは「東北地方」さ、旅行にでかけっぺ。
東北・いわき出身の小生





 東北紀行(80)銀山温泉 「能登屋」 





銀山温泉老舗の「能登屋」



開祖・木戸佐左エ門の鏝絵



気が付くと、能登屋は現在工事中で足場や被幕おおわれていて、『 当館では今年7月1日より来年4月頃までの間、本館改装及び別館改築工事を行ないます。その為、この期間は全面休業させていただきます。 本館建築から90年近くの時間が経ちました。文化財の建物を大事に営業してまいりましたが、年を経つにつれ、設備等の老朽化も目立ちはじめておりました。先々代が残したこの建物を、これから50年100年と残して行くためにも、一度しっかりと補修する時間が必要だと考えた次第です。』と記されている。

それでも玄関周辺や概ね外側の様子は伺える。 
特に外形景観としては、登録有形文化財に指定されている「能登屋旅館」の本館がいちばん立派で、素晴らしく感じた。


能登屋の特徴的なのが建物正面横に大きく「木戸佐左エ門」と鏝絵の看板が掲げられている。 
尤も、宿の軒下には木戸佐左エ門の他にも「旅館水沢平八」などと名前を書いた看板がけっこう有る。 
昔の湯治宿はどこも主人の名前で呼ばれ、今もその名残を掲げているのが面白い。

木戸佐左エ門というのは、能登屋旅館創業時の当主の名前とのことで、その昔、銀山がにぎわっていた頃に北陸地方出身の方が多かったことから屋号として「能登」の名前を使ったといわれる。

入口の周りの2本の柱頭に洋風オーダーの装飾が見られ、これらも鏝絵で作者は鏝絵の中に書かれているサインから大石田の「玉舟」という左官職人だといわれる。 
玉舟は伊豆松崎の入江長八に弟子入りし、大正末期から昭和初期に大石田・尾花沢・山形を中心に活躍した職人で、能登屋旅館の鏝絵は昭和7年頃の仕事だという。



銀山温泉の中で最も古い歴史をもつという「能登屋旅館」は、銀山温泉で唯一、国の登録文化財にも指定されていて、創業は明治25年、117年前に遡るという。 
能登屋の祖・木戸佐左エ門は銀山採掘の功労者でもあり、銀山衰退後は湯治客相手の湯宿を始めたのが始まりという。 

木造茅葺きの湯宿から生まれ変わったのが大正10年、以来、その風格ある佇まいは、現在まで守られている。
特に、景観を印象づけているのが屋上階の望楼であろう。 
建物は木造三階建て、金属板葺きの屋根とを和風を基調としながらも、玄関上部のバルコニーや玄関柱の飾り、半円形の欄間などに洋風建築も取り入れられている。

次回、更に「銀山温泉





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東北紀行(79)銀山温泉 「古山閣の鏝絵」

2011年04月28日 11時07分26秒 | 銀山温泉
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 東北紀行(79)銀山温泉 「古山閣の鏝絵」  ,




古山閣の正面に飾られてある「鏝絵」(こてえ)




銀山温泉の旅館は古風な三階建てが目立つが、特に、建物正面に千鳥破風、唐破風の屋根をつけていて、それぞれに意匠を尽くしていることだろう。
そして、更に各旅館の戸袋などに作られた鏝絵の装飾が施してあることだろう。

創業当時よりのそのままの姿で残っていて、あるものは、旅館の屋号であったり、縁起物のデザインであったりで、中でも目を楽しませてくれるのが、橋の向こうに窓から煌々と明かりを照らし、聳えるように建っているのは「古山閣」の建物である。

古風な造りの唐模様の主玄関と脇玄関が先ず目を引くが、何といっても眺め縁を施した二階の上部に古風な絵が横にズラッと並んでいる。 正面を飾る1年の行事を表しているとされる「鏝絵」が飾ってある。

建物の持つ圧倒的な存在感もさることながら、この壁面に掲げられている風物を描いたとされる見事な絵が実に素晴らしい。 
鏝絵(こてえ)というらしく、漆喰(しつくい)を塗った上に鏝で風景や肖像などを描き出した絵のことで、作者として有名なのは伊豆松崎の「入江長八」であろう。


因みに、入江長八は一介の左官建築職人から絵心を加えた名人、名工となって名を残し、松崎の町並みを一新したという。 
江戸末期、松崎に生まれ、12才で左官建築の弟子となり19才で江戸を出て左官の修行をつむが、同時に3年間、狩野派の絵も学び、江戸から明治にかけて活躍し左官の名工と言われた人物である。 
左官とは、壁を塗る職人、壁塗りのことでその材料は「漆喰」(日本独特の塗壁材料で、石膏・石灰・セメントなどをそのまま、または砂などをまぜて作ったモルタルをもいう)といわれるものである。

小生の「日本周遊紀行:http://outdoor.geocities.jp/n_issyuu2005/」 リンク 「伊豆松崎:http://outdoor.geocities.jp/n_issyuu2005/nn-2.htm」(入江長八のこと)



銀山温泉の中でも、たくさんの鏝絵を街頭正面に目にすることができる古山閣の鏝絵は華やかさ、数ともに群を抜いているだろう。 
温泉街には古山閣の他に、旅館永澤平八、能登屋などに鏝絵があるようだ。



旅館・「永沢平八」 




旅館・古勢起屋  



昼間の旅館・古勢起屋




町の中心に至ると通りは一段と華やかさが漂う。
川面の通りに面した各宿の部屋からは明かりが灯っていて、宿全体の姿を映し出しているのみならず、周辺地域を明るく照らしているのである。 

更に、木製で造作された三階、四階建ての巨大な家屋からは、各部屋が全面的に川側に面するように造られており、部屋の窓を開け、縁から見渡すと優雅な温泉街が一目で見渡せるようになっている。 
従って、旅館に泊まった場合は川側に面する部屋に泊まるのが理想であり、見渡すことが出来ない格差のある山側とはおのずから値段のほうも違ってくるのである。

強いて言えば、こちら川岸では旅館・永澤平八、能登屋、そしてあちら岸では小関館、古勢起屋別館(旧源泉館)それに古山閣などは銀山温泉を代表する木造建築で、その圧倒的豪華さは目を見張るものがある。

次回、「能登屋




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東北紀行(78)銀山温泉 「夜の温泉街」

2011年04月27日 09時07分31秒 | 銀山温泉
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 東北紀行(78)銀山温泉 「夜の温泉街」  ,


さて、この後、食後のリラックスと酔い覚ましを兼ねて、夜の温泉街へと繰り出す・・?、そんな大袈裟ではないが、フロントにて防寒コートを借りて見物に出かける。

旅館街の通りは石畳の歩道で、下駄履きで情緒よろしくカランコロンとそぞろ歩きで気分もあがる。 
今の時分は日帰りのお客も既にお帰りのようだし、宿泊客も夕食時で人通りも少ない。


松本旅館は温泉街のほぼ中心に位置しているようで、そのすぐ横には白く立ち上がる湯けむりが出ていて足湯・「和楽足湯(わらしゆ)」というらしい。
そして近くには「おしん」のポスターが掲げてある。




温泉街入口にある「おしん」のポスター写真



NHK朝の連続ドラマ「おしん」は昭和58年4月から翌59年3月までの1年間放送され、 何と平均視聴率52%(関東地区)、最高視聴率62を記録したお化け番組といわれた。 
山形の寒村に生まれた「おしん」は幼くして奉公に出され、厳しい仕事に耐え、婚家でのいじめに耐え、幾多の困難にあいながらも持ち前の根性と機転で明治、大正、昭和と激動の時代を生き抜き、スーパーの経営者として成功するという内容であった。

銀山温泉は母親が芸者として出稼ぎに出た場所として登場するが、おしんが銀山温泉で働いている母親を訪ねた時、母親から買ってもらったのが「銀山こけし」であった。
銀山こけしは元より当地の名産品であったが、製作者はこの機会を記念に「おしんこけし」を作っているという。
尚、当地での撮影には、木造三階建てのレトロな旅館「小関館」や「能登屋」が使われたらしい。







夜の銀山温泉街  



和楽足湯」という足湯は今は誰も居ないが、腰を下ろして川の流れや景色を眺めながらゆっくりと会話を楽しめるようにと、ベンチの高さや位置に工夫が凝らされているようである。 
銀山温泉の源泉がそのままザブザブ流れ込んでいて、触るとやや熱目で冷えて疲れた脚には丁度良さそうである。
白銀橋を渡って向こう岸へ行くと、こちらは細い路地風になっていて実際に他の屋敷の軒下を通るようになる。


夜の帳(とばり)が静かに降りてくると川端のガス燈(・・?)が灯り、それが川面に映ってユラユラと揺れている。 
そして、併せるように川に面した宿という宿から白や黄色や明かりが申し合わせたように照り映える。 
これが町の通りを一段と明るく照らし、華やかにしてくれている。

人々は浴衣姿で下駄の音をカラコロと鳴らし、川のせせらぎ音が一層、旅心を引き立てる。 

何とも贅沢な時を過ごしているようだ・・!。

次回、「温泉街の鏝絵




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東北紀行(77)銀山温泉 「松本旅館」

2011年04月26日 16時33分02秒 | 銀山温泉
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 東北紀行(77)銀山温泉 「松本旅館」   、



銀山温泉の松本旅館



松本旅館の部屋



松本旅館の清楚な内風呂



白銀橋を渡ったすぐ右手に足湯があり、数人が湯に浸かって楽しんでいる。 
松本旅館は足湯のすぐ先にあった。

旅館はこの地区では珍しい鉄筋コンクリートの建物で、上階へはエレベーターが運んでくれる。 
決して広い部屋ではないが、小奇麗に整っている和室は清清しい感じであ、手ベランダの越しには銀山川を挟んだ銀山温泉特有の旅館街が見渡せる。 

なかなかの眺めであり、現在でも大正から昭和期にかけての造作されたという、三~四階建ての木造旅館が並列に形成されていて往時の郷愁をさそう。



例によって到着後、一服のお茶を口にして早速、名物の温泉へ向かう。
玄関から奥へまっすぐ進んだところに男女別の内湯がある。 
浴室に入ると美しい木造浴室が出迎えてくれて床板,浴槽の縁,そして浴槽とどれも小奇麗にしてあり,そこに静かにお湯が注がれてサラサラとかけ流されている。

お湯は源泉をそのまま掛け流されていてかなり熱めであろうか、現在は貸し切状態なので長湯するつもりで少々水で温度を下げる。 
泉質はマイルドなやや硫黄臭をしているが、無色透明でサラリとしていて気持ちがいい。
露天風呂こそなかったが、貸切浴室の雰囲気で充分カバーできるであろう。




部屋での食事風景



さて、待望の食事である。 
和室の部屋出しで、落ち着いてゆっくりと食べられるのは有難い。 
メニューは川・山の物がふんだんにあり、味も良く、量的にも我々の年代には丁度いい按配である。 
ビールと熱燗二本でほろ酔い気分、女将さんも愛想良く結構々々である。

宿泊のランクによっては地元名産・尾花沢牛の陶板焼きなど追加されるらしい。
吾等年配者はこの程度で充分満足なのである。


銀山温泉:旅館・松本 
電話番号:0237-28-2021
所在地:〒999-4333 山形県尾花沢市銀山温泉


次回、「夜の温泉街





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東北紀行(76)銀山温泉 「銀山温泉」

2011年04月24日 10時42分10秒 | 銀山温泉
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 東北紀行(76)銀山温泉 「銀山温泉」    ,


これから、その銀山温泉へ向かう。
国道347号線、通称、母袋街道といって10km程度行くと鍋越峠というのがあり、ここを超えるとそこはもう宮城県である。 
奥羽山脈を超える鍋越峠は古代から開けた道で、出羽の国から陸奥国へ通じる官道でもあったらしい。 
無論、出羽の国の延沢銀山で採取された銀塊を峠を越えて陸奥の国へ運ぶための主要道路であった。


この街道から標識に従って右方向の銀山方面へと車を進める。
周辺はこの一年の収穫、稲刈りも終わって、農家の人たちはノンビリ、ゆったり過ごすのであろうか・・?、辺りの風景もそれらしく見受けられるので不思議だ。

人っ気の無い、庄内地方の長閑な田園の風光が暫く続き、そして山間(やまあい)に入ってきてからも何も変わらず、銀山温泉という著名な温泉地らしい雰囲気は全く無い。 

車のCDが鳴らす落語が、つい最近録音作成した馬生(金原亭馬生)の「目黒のさんま」を語っていて、間もなく終盤の下げ落ちにかかる“秋刀魚は目黒に限る・・・、”というところであった。
今頃は、秋刀魚が”旬”で、油が乗ってて一番美味しい時節でもある。

耳は落語のほうだが、目はやや不安な面持ちで前方を見据える。
進むうち銀山スキー場や銀山ダムの標識が現れた直後に大きな看板が立っていて左折するように指示されている。 
左折しながら下ってゆくと、先ず、銀山駐車場や和風調の立派な「銀山荘」が左に現われてきた。 
そして、果たして先方下部に川を挟んだ趣のある温泉街が見渡せた。
道は更に下っていって銀山川の橋のたもとへ達し、橋の欄干には「白銀橋」と記されてあった。 
これより先は一般車は通行止めのようである。


橋の手前には少々の空地があって、そこがたまたま本日宿泊する「松本旅館」の駐車場で、とりあえずそこの車を寄せた。
宿は橋を渡った数件目で、早速、挨拶と受付を行う。 荷物は有難いことに宿の主人が一輪車で運んでくれる。 
尤も、車の進入ができないため当然の処置かもしれない。





これより「進入禁止」のお札 



温泉街ー1 



温泉街-2



気が付けば、初めて銀山温泉に車で来たと思える観光客がこの先、車両通行止めになっている事を知らず、ここまで来てからUターンしている車の多い。

人気のある銀山温泉は見物客や日帰り入浴客が多いようで、ひどい時は列をなして車が来ていて、橋の袂はUターン場と化して渋滞までしているようである。 
見かねた近所の店の店員が時折外に出ては、親切に交通整理や無料駐車場の場所の説明を行っている。
それにしても、観光地化している銀山温泉は駐車場の案内がどうも不適切のようだ。


因みに、各旅館には専用駐車場があるようだが、途中にあった銀山荘を除き、駐車場から旅館までは離れているようです。 
そのてん旅館松本は便利よく至近に車止めがあって有難い。

尚、日帰りの観光客は上の無料駐車場へ止めることになる。 
又、尾花沢市の銀山温泉と大石田町のJR大石田駅を結ぶ、同市のレトロ調ボンネットバスの路線バスが銀山線として1日数往復運行されているらしい。 

次回、銀山温泉 「松本旅館



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